クワガタを求めて…(八丈島・前編)
〜これはある大学生とクワガタとの出会いを描いたノンフィクションストーリーである〜

by 爆走kozou A


■これは採集記って言うほど数も採っていないしはっきり言ってショボイ。
暇潰し程度に思って読んでください。 
サブタイトルも別に出会っているわけではなく僕がクワガタを採りに行っているのである。
奈良の某大学農学部に通っている学生だ。
しかし学校の授業があるにもかかわらず単位なんてそっちのけ・・・・・・

■今回は僕と友人のS.I君とA.Y君に無理に同行を頼んだが快く引き受けてくれた。
S.I君は泉モトヤに激似・A.Y君は芸人のおさるに少し似ている。



この三人は僕のクワガタ採集に愚痴一つ言わず付き合ってくれた。
なんていい奴等だろうか?                         
そんなことを言っていると泉モトヤのように本当に遅れそうになった。
空港に到着したのがすでに離陸7分前・・・その時は『申し訳ございませんが次の飛行機をお待ちください』と言われた。
僕たちは焦った。
なぜかと言うと超割で航空券を取っていた僕たちは変更が利かないのだ。
しかし優しいANAの男性が『今から僕が全速力で搭乗口まで走りますので着いてきてください』って言って僕達をわざわざ搭乗口まで連れて行ってくれた。
何とか間にあったが飛行機は僕らのお蔭で10分離陸が遅れた。
客の目が妙に冷たかったのを今でも思い出す。
そんなこんなで何とか八丈島に着いた僕たちの八丈島での採集がスタートしたのだった。


初めての八丈島・・・

■来島してきて2日間雨でろくな採集もできずほとんど意味のないことをしていた。
しかもほとんど何の情報もなく途方にくれていた。
この二日間で採集したクワガタはハチジョウノコ1♂・ネブト1♂であった。
トラップも仕掛けたが余り期待できるものではなかった。
なぜなら八丈はここの所ずーと悪天候でクワガタはまだ発生していないとのこと・・・
しかしこの日は非常に満足であった。
なぜか・・・・・
それは八丈島の魚料理が非常においしかったからだ。
初日に泊まったガーデン壮は一泊6000だったが凄い食事に驚いた。
今日採れた魚の刺身や寿司が凄い量出てきて3人でもそれらをたいらげることは出来なかった。
これはかなりお値打ち・・・・・・ビックリした。


2日目(5月3日)

■・・・・・はボーズであった。予定を変更してイルカを見に海に行こうとしたのだがハンマーヘッド(シュモクザメ)がうようよいると言うので友達が行きたがらなかった。
途方にくれた僕は中之郷から5時間ほどかけてA.Kさん宅に行った。
A.Kさんのお宅で八丈のクワガタ標本を見せていただいた。
ドイツ箱の中にはハチジョウノコの大歯が上二列にぎっしり埋まっていた。
まさに大歯を超えたスーパー大歯だった。
その個体はどれも虫研の『日本産クワガタムシ大図鑑』に掲載された個体を上まっていた。
ヒラタも馬鹿でかい個体A・B型に分けられ上2列を占めていた。
コクワも・・・ネブトはあのギネス個体が入っていた。
一応ほとんどの日本産クワガタは揃っているとの事・・・・凄すぎる・・・・・・・・・・・・・僕もいつかは・・・・


翌日(5月4日)

ヒラタを採りに樫立地区に同行させていただいた。
先日,業者が採りに来て成虫だけでかなりの数を持って行ったそうだ。
そういう奴に限って田畑を荒らしたりしてそうな気もする・・・.
話は変わるが地元の方のお話によると最近の採集者はモラルがなく自分さえ良ければ・・・との事・・・・・
田畑に入るな・荒らすな・・・当たり前のことが守られていない事が悲しい・・・.
勿論これは一部の奴だけでほとんどの方はきっちりとモラルを守っている(と思いたい・・・).
話は戻ってこの地区ではヒラタとノコしか採れないそうだ。
地区ごとに採れる虫が違うそうだ。
なぜだろう?どこもそんなに大して変わらないと思うのだが?
しかし最近コクワは飛べることもあって徐々に樫立にも勢力を伸ばしてきているそうだ。
ここではヒラタ成虫1♂1♀だけであった。                     
後はコカブト・チビクワばかりだったが採集しなかった。
次のヒラタポイントではヒラタ幼虫1♂ノコギリ10♂1♀ほどと冴えなかった。
でも他の方は結構採れていたので僕の腕が未熟なだけだろう。
やはり皆さんはどの材が良いかをわかっている。
材はどんな材にでもいるわけではなくほとんど土化して手で崩せるぐらいの材の裏側にいる。
初めてなので僕は感覚がつかめなかった。
ここでの最大採集はものすごい大きな材を5人がかりでひっくり返したが最大個体でもノコの48,5だった。



後からH.Tさんが来て『51,5のノコが採れた』と言って見せてくださった。
このH.Tさんがハチノコ59ミリを採った方でノコの採集においてはA.Kさんを上回っている。
他の種の採集もかなりの凄腕だ。
この二人のおかげで今の八丈島産のクワガタがあるといっても過言ではない。


5月5日

■今日はもう一度ヒラタを狙いにいったがやはり採れない。
ヒラタは個体数が少なく採れにくい種類らしい。
藪こぎからやっと出てくると目の前の畑にハチジョウの固有種の黒い?蝶が飛んでいた。
昼飯を食った後コクワを狙いに中之郷に行った。
H.Tさんの車に乗った。
今日はこの人に色々採り方などを伝授したりどんな材が良いのか教えていただいたりした.
ここの地域からは結局一本の材からコクワ成虫2♂3♀・前蛹10ほどもう一本からは前蛹5頭採れた。
コクワは一本の木に多数入っている事が多いようだ。
ネブトも2♀追加できたがサイズは小さい。
次にノコを採りに行った。
ここでは結構数がいて友達も何頭か喜んで採集していた。
僕は20ほど採集した。
そこでたまたま樹液に来ていた1♂を採集した。
これでやはりハチノコも一応何かを捕食している事がわかった。  

           

■最後はH.Tさんの車で樫立のポイントにヒラタを採りに行った。              
もうあたりは暗くなっていて懐中電灯が必需品となっていた。
材を持ち上げるとヒラタが材にへばりついていた。
ノコも少しないながら摘むことが出来た。
ここではヒラタ成虫2♂(全部A型だった。
Bはさらに採れにくい)とノコが結構いたがノコは毒ビンを忘れたので手で持てる数以外はリリースした。
ノコは20頭位だったがほとんどリリース(というか手から逃げていった。)
この夜はA.Kさん・H.Tさんなどとお酒を飲みながらクワガタのお話やくだらない話・結婚秘話を聞かせていただいた。 
トビウオの刺身やふぐのお味噌汁を食させていただいたが非常に美味かった。
クサヤも食したがそれほど臭い物ではなく美味かった。ただ友達のA.Y君は『オエ』と言って臭い負けしていた。A.Kさんの歌も聞いたが非常に上手だった(これマジで)。

■今回は写真が少ない・・・写真を撮る暇がなかったのだ…と言うよりハチノコは足が非常に速く写真を撮っている間にどこかに逃げていってしまうのだ。
しかもかなり写真を軽くしたの で画像が汚いです。



前半戦終了

■これで今回の採集は終了したがまた6月に採集に行くため採集道具等は置いてきた.

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