Lamprima aurata ♂ と 
       Lamprima adolphinae ♀ の交雑個体について
 
19.Dec.2001 by BAJA
 本考察は今年6末、涼の父さんから桧枝岐でLamprima aurata(アウラタキンイロクワガタ。以後、アウラタ)♂と交尾させたLamprima adolphinae(パプアキンイロクワガタ。以後パプキン)♀を受け取った事に端を発する。この♀は小ケースに微粒子マットを深く敷き詰めた環境で飼育を行った。1ヶ月後、マットを調べると5頭の幼虫が得られたた為、200cc程のヒラタケ菌糸瓶に1令で投入した。11月末に3♀が羽化、12月頭に1♂が無事羽化した。残る1幼虫は現在も生存しているが、依然幼虫のままである。

1.羽化した♂と♀の全体像
 
 

羽化した♂(画像をクリックすると拡大画像が表示されます。) 羽化した♀(画像をクリックすると拡大画像が表示されます。

考察1:アウラタ♂は大顎の発達あまりよくない個体が多いようであるが、羽化した♂は大あごが良く発達し形状もパプキン♂と類似している。アウラタ♂では大顎の微毛が豊富であるが、この個体もパプキンにしては大顎の微毛は豊富である。アウラタ♂は前胸、前羽、腹側の光沢が強いが、羽化した♂は両者の中間的な光沢をもっている様に見える。羽化した♀に関してはアウラタ♀の近似色の個体とパプキンメスの近似色の個体のどちらにも良く似ていて目視による判別は難しい。次ページ以降では♂の前胸および、前羽を拡大撮影した画像をもとに比較検討した結果について述べようと思う。