第3章「準備」

さて、石垣島に決まった。両手をあげて大賛成である。決まった以上は
具体的な準備に入らなくてはならない。まずは、情報収集だ。
今年は石垣島に「かさで〜す」さんと「夕凪」さんの2名が既に渡航している。
好都合である。さっそくメールを出して様子を聞くことにする。
それから採集ポイントも聞かなくっちゃいけない。いくら小さな島でも
闇雲な突撃はムダである。お二人の返事を読むとヨダレが出てきた。
外灯・自販機でヒラタやノコが拾える。林床でネブトが掘れるetc。
まるで天国ではないか。ルアーケース1個では[とても足りない]そうだ。
さっそく釣り具屋でルアーケースを2個追加購入した。
アミも必要だろうというので、ダイソーで虫網と魚網を2本づつ4本。
ネブトを入れるタッパは間に合いそうだ。今の時期だとマルバネも
掘れるかもしれない。妄想は膨らんで止まるところを知らない。
オノとスコップその他材割り道具1式も持参する事にした。
どんどん持っていくものが増える。
と、指令が下ってしまった。ムシ道具はバッグ1個のみだそうだ。
このガラクタの山をバッグ1個にしなくてはならない。
結局持っていったのは、ルーアケース3、タッパ大1、小2、スコップ3
オノ1、ドライバー大1、ピルケース多数、トラップ用網袋だった。
虫網魚網は、子供の道具として持参する事になった。
長靴がどーしても入らない。。。
次は地図だ。これがしかし全然手に入らない。仕方ないので
ガイドブックのドライブマップで我慢することにした。
次は、現地での足だ。レンタカー屋に予約を入れる。今は、インターネット
で一発だから気楽なものだ。
山の神がいろいろとオプショナルツアーを組んでいる。その手のことは
山の神の得意とするところなので任せっきりで大丈夫だ。
なに?トコトンフライト?どーぞどーぞ、何でもこいよ。
石垣島で虫取り三昧だぁー。(^^

第4章「出発」

いよいよ出発である。「エっ!!なんだって?午前4時出発?
トコトンフライトって、羽田朝1番機のこと?」
準備で寝るどころではない。起きたままでも同じ様な時間だ。
とにかく目覚ましを掛けたが寝過ごしそうで眠れない。
そのうち時間になった。寝てる子供を叩き起こして出発だ。
・・・・・・・・・・
なんとかぐずる子供を引き連れて羽田に着いた。
時計は、まだ午前6時を指していない、というのに出発ロビー前は大渋滞だ。
次から次へと大型バスが到着し人がワラワラと降りてくる。
朝飯喰うにも、店は満員である。ベンチも座る場所がない。休みたい。
が、そんな時間はないのであった。急いでチェックインして
急いで搭乗する。なんとかシートに尻を落ち着けるとエンジンが
轟音をあげる。あれはレインボーブリッジいやベイブリッジだ。
などと大騒ぎしているうちに雲の上。まずは那覇まで2時間。
あとはひたすら忍耐である。子供の大騒ぎは、
寝たフリ聞こえないフリでやり過ごす。
那覇につく。那覇空港にはF4が居た。誤射するなよ。ロビーには大水槽があって
ハリセンボンが居た。これで少し子供の気が紛れる。
トイレに行くともう乗り換えのアナウンスである。
石垣空港には11時前に着いた。羽田から合計3時間半ほどである。便利に
なったものだ。石垣空港は離島とはいえなかなか立派な空港である。
バスが迎えに来ている。タラップを降りてバスに載る。そして、バスを降りる。
レンタカー屋のお姉さんが「歓迎!田老様御一家」のカンバン持って
待っているのが見える。

第5章 「到着ー1日目」
レンタカーに荷物を積み込むと「カビラ湾に行くわよ」と山の神。
「えっ?宿じゃないの?」「チェックインには、まだ早いわよ」という。
確かに、まだ昼前である。車の状態、道路状況、島の様子など
下調べも兼ねて島の反対側にあるカビラ湾に行き、グラスボートに載る
ことにする。地図などないが、なに一辺10余?の四角な島だ。走っていれば
大丈夫だろう。レンタカー屋を出発する・・・・・・・・・。
どーも道に迷ったらしい。空港に来てしまった。空港は行き止まりだ。
仕切直しで周回道路に出る。日本最南端の立派な国道だ。
国道沿いには、アメリカ風の大ショッピングセンターや開店したばかりの
100円ショップがあった。
そのまま石垣港周辺に出る。宿の前を通り過ぎ、曲がる。「ドコへ行くの?」
「近道だよ」といってバンナ岳スカイラインに向かう。こういうのは迷わない。
バンナ岳は、実は隠れたポイントとの情報を入手しているのだ。v(^^
バンナ岳展望台からは、西表や周囲の島々がよく見える。蝶も多数飛んでいる。
アベックに似合いのポイントだった。が、廻りはジャングルであった。
とりあえずバンナ展望台を見て、カビラ湾に向かう。

レンタカー屋も女の子だけだったが、グラスボートの受付も船の操縦も女の子。
カビラ湾のレストランも女の子だけだ(当たり前か?)。
おぢさんは、ヘビ館の店番だけだった。
グラスボートは夏休み大サービスで大人半額子供無料であった。
夏の稼ぎ時にこの太っ腹!
八重山クマゼミだろうか?凄い鳴き声。デッカイサンゴにデッカイシャコ貝
ながぁーい海ヘビ。カビラ湾を表現するには文章力が、ない。。

カビラ湾は遊泳禁止である。魚やシャコガイを見た子供達は泳ぎたくて
仕方ない。近所の米原の海水浴場へ移動してチャプチャプした。ここは
椰子の木に椰子の実。見るからにヤシガニがでそうな場所である。
小川もあり汽水域には魚などうようよしているのが見える。
ここでもどこでもオカヤドカリが徘徊している。コイツラはチョー可愛い。
いくら見ていても飽きない。さて夕方だ。チェックインして白保に行く。
今日の引き潮は17:00なのだ。白保の珊瑚礁を陸からでも拝まなければ。
白保に着くといきなり真っ暗になった、日没は19時過ぎなのに?と思ったら、
豪雨である。なにも見えない。ワイパーも効かない。30分ほどで雨は上がった。
海岸の防波堤の車は無事だが、防波堤から一般道へ出る道がない。
一面湖になっている。なんとかなったが危なかった。
こんなスコールでは、トラップの使用はムリだ?トラップはあきらめることにした。

夕食後、外灯自販機巡りの旅に出た。市街地を抜けるとカエルまたカエル。
1面のカエルである。しかも巨大なヒキガエルだ。轢かずに走ったつもり
だが、カエルの逃げ足も早い。車が来るとサっと居なくなる。
ヒキガエルは、とくに外灯自販機の廻りには密集している。
ヤモリも居るがこちらは自販機あたり数匹だ。空にはカラスぐらいの
巨大なコウモリが羽ばたいている。島をぐるっとめぐるが、クワガタには
会えなかった。樹液に突撃するには、カエルが危険だ。
カエルを狙ってハブが出ているハズだからである。