「食べる昆虫学」
by 岩手のGO


クワガタを愛し採集し飼育する人々にとって、クワガタを食べる行為 というのは目を覆いたくなるような行為であろう。が、日本国の歴史 に決して拭い去ることのできぬ飢饉の歴史と、今後の未来に起こり うる可能性を秘めている食料危機を乗り越えるためには、どうしても 食べなければならないのだ!だから、わたしは食べる・・・ぞと(^^;


今回食われる蛹の親の画像である。

まず初めに、本当かどうかわからぬがビブラギアトゥスの蛹である。 クワガタを食べる行為として、一番食べやすそうに感じるのは蛹であ る。まあ成虫は硬そうだし、幼虫は朽木を一生懸命に食べて臭そうだ。 ところが蛹の風貌というのは、美味しそうに見えるのである!(^^;
蛹化直前のものは、白く輝く蛹の塊を口に入れてプチッ!と歯で噛み 潰すとジュワンッ!と洗練された高濃度のミルクエキスが口中に広が る事であろう・・・。そして羽化直前の蛹は、よく熟成されたスモークの ように感じ、枯淡の味わいを抱かせる造形だ。ではこの蛹をいろいろ の調理法で食実験を行ってみよう(^^;


これがまな板の上の蛹の画像である。

取り敢えず考えられるのは、焼く・蒸す・油で揚げる・炒めるであろう。 踊り食いというのも存在するが、今回は何故か省く事とする(^^;
蛹には当然臭みは存在すると仮定し、下ごしらえをしてから調理する方法 をとる。ナスだったら水に漬け込んで灰汁抜きをするのだが・・・取り敢え ず蛹も灰汁抜きをしてみることにする。


灰汁抜きの為に水に漬け込んでいる。

焼く場合は、ただ単純に焼くと表面が固くなる可能性があるので、醤油に つけこんでサラッと焼く方法をとる事にする。そうして半生程度に焼く事に よって、醤油の風味と蛹の風味がマッチすると考えたからだ。


醤油漬け。あとでニンニクを追加した。

蒸す場合は、タレが決め手であろう。これも臭みを消す為に餃子のタレに ニンニク・生姜に赤ワインを混ぜ合わせたものを使用してみる。 それと最後にやはり、テンプラであろう。ここで気を付けなければいけない のが、熱く膨張した蛹から体液が飛び出しての火傷である。この安全の為 には少々味が落ちても衣を厚くして揚げるという調理である。単にごまかし ているだけだ!と言われるであろうがそんな事は決してない・・・(^^;

粉で塗して、卵を絡めでパン粉をつけた。


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