10.Mar.2001 by BAJA

周りの人たちはあの虫たちをひとまとめにして”ブンブン”と呼ぶ。

実は昨年このブンブン採集に結構はまってしまった。子供の頃、図鑑には極普通に載っており、極普通に樹液に来るはずのカナブンを見た事がなかった。それが今は近所で採集できちゃったからなのであります。アオカナブンとシロテンはとれたんですがねぇ。

このブンブンの定義ってのがすごく曖昧なのです。コガネムシもブイブイもカナブンもハナムグリも全部ひっくるめて呼ばれているのです。そのせいか妙なコミュニケーションミスが度々あり、どこにでもいる普通種なのに意外とちゃんと認識されてないことに気づきました(気づかなくてもいいってことなのかもしれませんが...)。今回はこのブンブンの中でも極普通種でよく見かける4種(カナブン、アオカナブン、クロカナブン、シロテンハナムグリ)をピックアップしてみました。

まずは普通のカナブンです。

和名:カナブン
学名:Pseudotorynorrhina japonica
体長:23〜31.5mm
分布:本州、四国、九州、栗島、佐渡、伊豆諸島、隠岐、
   平戸島、壱岐、対馬、黒島、屋久島、種子島、
   朝鮮半島、中国
 

左が♂、右が♀です。違いがわかりますか?

裏側からみた画像です。左が♂、右が♀です。

♂と♀は上記2点で判別するのが楽です。

カナブンは♂♀共に色彩変異が激しく部分的にも色彩の異なる個体が多く上記の様な緑色の強い個体や赤みの強いもの黒化がかったものまでいるようです。緑の強い個体をアオカナブンと間違える人が結構います。

カナブンの分布北限が本州となっているがこれが?なのです。冒頭で子供の頃見たことがないと書いたが、そのことと関係あります。いったいカナブンはどのあたりまで分布してるのでしょうか?宮城県南部では少ないながら採集できますが、年によって見かけたり見かけなかったりします。なんとなく宮城県あたりが北限なのかなぁと思うのですが...。時々アオドウガネやドウガネブイブイをカナブンと勘違いしてる人がいますが、今回画像紹介はありませんが、カナブンは頭部の形状が見ての通り四角く、ブイブイは丸いので容易に区別がつきます。

上記も同じカナブンの赤みがかった茶色の個体です。