四国の小型種って結構いいじゃん!

tsuu3@田中
 

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 近くて遠い場所ってありますよね。
 私にとって四国がそうでした。明石海峡大橋が出来るまでは、船で淡路島に渡り、島を横断して、橋をわたってそこからが四国だったわけです。時間も結構かかります。所が今では道路も整備され、高速に乗れば四国まで一時間ちょとなのです。便利と言いますか、何と言いますか・・・ただ、時間と距離の割には高価です。神戸からでも往復で1万円では足りません(^^;;;
 そんなわけで、関西に越して6年も経つのに四国に足を踏み入れたことのなかった私は、採集計画を練っていたわけです。狙いはもちろん、ニセコルリクワガタミナミコルリクワガタミナミツヤハダの3種。当初2月頃を計画していましたが、今年は雪が多いとのことで4月に変更しました。

2000. 4. 29(土)
 車を走らせA山へ!ここは四国の山の中では標高が高い方で、スキー場も有る。実は私は関東にすんでいた頃、中国、四国地方にスキー場が有るなんて思ってもいませんでした。有っても人工スキー場だろうと思っていたのです・・・しかし、結構有りますよね。
中国地方の日本海側は冬は寒く、雪も多いのです。また四国の標高の高い山も沢山ではないけれど、スキー出来る程度に雪が降るのです。ま、殆ど稼働しているのを見たことのないスキー場も知っていますが(^^;;;

 途中、お昼、夜食、明日の朝食を購入するためコンビニに寄る。四国にもちゃんとコンビニは有りました(笑)。実は心配していたりした。四国の方々失礼しました(^^;;; 
川沿いの道を山に向かって進む。ぐんぐん標高を上げる。途中、プロトレックの高度計を標高1000mの標識で合わせる。

最初のポイントに到着。ここは文献で調べたニセコポイント。ブナは結構有る。が、地面を見ると岩がごつごつ。材もまばら。岩の間に挟まる枝を中心にバキバキと始めた。それにしても採集しにくい(^^;;;

いつものコルリ材を見るがなかなか出ない。そこで、大きめの材を割ってみると・・・何か出てきた。
クワガタ??大きなチビクワか??・・・これがあの有名なツノクロツヤムシか!
最初は珍しくて、見つけては捕獲していたのだが、あまりの多さに呆れてしまった。何でこんなにおるねん??
それよりもニセコ!今度は腕の太さの材に絞り、見ていく。岩の間から材を引っ張り出しては、割って行く作業を続ける・・・と、出ました(^^)
一瞬ルリかと思いましたが、間違いなくニセコルリです。やりました初ゲット。その後も、幼虫、成虫がぽつぽつと採集出来て昼になった。

春の四国での材採集は難しいと言われている。しかし、数は少なかったが、♂も♀もゲット出来たので満足(^^)
午後はミナミコルリを目指すこととする。そして、ちょっと離れたB山へ!

ここは南斜面で、崖がかなりきつい。ブナは有るが、乾燥もきつく、ホントにコルリがいるのだろうか?
材も少ない。ちょっと考え、崖の上方向のブナの根本の落ち葉、材のたまり場を見てまわることにする。

すると、コルリの産卵マークが見つかった。いるのは確からしい。がなかなかいない(^^;;;
ちょっとしたオレンジ枯れの材からマダラクワガタが出てきた。しかし、コルリは出てこない。太い材を割るとスジが出てきた。どうしてブナ林のスジは小さいのだろう?
続けて割る。おぉ!っと思ったが、ルリ♀であった。ま、材が太すぎるわな。
時間はどんどん過ぎ、ほとほとになって来た時に、これは!っと思う材に出くわす(^^)

いるはずだ、間違いなくいるはずだ。この赤枯れがツヤハダ材である!
早速割り出す。幼虫が出てくる。お尻のベンツマークを確認する。間違い無い!成虫はこの先のはず。
出てきました!とうとうミナミツヤハダゲットである(^^)
材は急斜面の途中に有り、材を割っているとずりずり滑って行く。戻っては割り、滑り、戻っては割りを繰り返す。既に時間は5時を過ぎてしまった。
結局ミナミコルリは出て来なかった。それらしき幼虫が数頭のみ(^^;;;
しかし、ミナミツヤハダが採集出来たので、満足&良しとしよう。

明日に備え、車を明日のポイント近くまで走らせることとする。
いつも車中泊で利用する道の駅など見あたらなかったので、街灯の下に車を止めて寝る。4月も終わりだと言うのにかなり寒く、シュラフの上に毛布をかけて寝た。

 

29日(土曜日の結果)
採集クワ成虫:ニセコルリ 4♂3♀
       ミナミツヤハダ 4♂4♀
       ルリ 1♀
       マダラ 1♀
       スジ 1♂
採集クワ幼虫:オニ、アカアシ、ニセコルリ

 

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