台湾大地震救済クワガタバザーに参加して

クワ若葉、えりー&サイエンスファクトリー


 阪神淡路大震災からはや5年がすぎた。
しかし、私には今でも1月17日午前5時46分の記憶は新しい。
あの地震を体験したひとはもう二度と起こって欲しくない出来事であるが、昨年、不幸なことにトルコに続き、台湾でも大地震が起きた。
くわ馬鹿’99秋号では、東京で催されたトルコ大地震救済クワガタバザーについてオオ!調布さん・テキサスさん、メディアさんの報告があったばかりであるが、今回は大阪で行われた台湾地震救済クワガタバザーの報告である。
 
 この報告は、すでに報告されているクワ若葉さんの速報をもとにボランティア・スタッフとして参加した私(えりー)の視点を少し付け加えた。
また、バザーの企画・準備に中心的な働きをされたサイエンス・ファクトリー(SF)さんには、快くSFホームページ・バザー報告へのリンクを許していただいた。
H11/12月19日(日曜日)

<ボランティアブースの準備>
 所詮、クワ馬鹿はクワ馬鹿でしかないのであるが、クワ馬鹿だからこそなにかお手伝いできることもあるのではないか?そうおもって、福井からやってきました、大阪!
バザーは事前の準備が大変である。
その一番大変な準備を手伝うことができない私は、「当日の販売スタッフ、雑用なんでもやります」ってことで気軽に参加した。
私のボランティアに対する考え方は少し人と違うかもしれない。
もちろん、困っているひとが居たら役に立ちたいという気持ちはあるが、道義的責任とか義務とかではなく、単純に「楽しむもの」だと思っている。
その結果が何か、誰かの役にたつなら一石二鳥じゃないか。
今回の台湾バザーはサイエンスファクトリーさんたちが業者さんを巻き込んで、かなり大がかりなものになるらしい。
その一方で、全国の多くのクワ馬鹿たちが供出したクワガタを売るボランティアには、旧知の近畿支部のメンバーが多く参加する。
まだ面識のないメンバーもいるため、彼らに会うことも楽しみだった。
バザー会場は大阪・地下鉄中百舌鳥駅からすぐのところにある「じばしん会館」だ。

天気は上々だったが、やたらと風が冷たい。
大阪ってこんなに寒かったかなとちょっと違和感があった。
私は他のボランティアスタッフより遅れて10時に到着。
懐かしい顔が並んでいる。
挨拶もそこそこに、さっそく仕事だ。
供出品に値段をつけて整理して並べなければならない。
これが、ほんとに一苦労なのである。
なにしろ半端な数ではない。


あらかじめ到着している分は供出してくれた人ごとにまとめたものがリストアップされ、予価がついていたのだが、それを段ボール箱から探し出すのがこれまた一苦労。
とにかくリストのモノを見つけてテープでまとめて値段を書き込んでゆく。
すぐに用意してあったビニールテープが足りなくなる。
マジックペンも足りない・・・。
価格用のラベルも全然足りない・・・。
と、気づいたときにはすでに手遅れだった。
しかし、会場まで時間はわずかだ。
みんなクワ話をしながらも、手を動かし、みるまにテーブルが埋まってゆく。
こいつは凄い数だ・・・こいつらほんまに全部売れるンかな?
残ったらどうしよう・・・。
そう思ったのは私だけではないはずだ。

<業者ブースの準備>

私は開場までの時間、作業に追われて業者さんのブースがどのように準備をしているか見ることはできなかった。
下の画像は業者ブースの一部である。
さすが、業者はプロだけあってケース入り、カップ入りを綺麗に積み上げて見栄えもする。
みるまに準備がなされていったのだそうだ。

<開場>

そして、11時がやってきた。
おまたせしました〜会場の外にはこんなに人がまっていたのね。

開場と同時に、人がなだれ込んでくる。
お目当ては、業者さんのブースの目玉商品だろう。
でも、ボランティアブースにも大勢の人がやってきて品定めしていた。
まちかね近畿支部の方達を初めボランティアスタッフみんなが声を張り上げる。

ボランティアブースではクワだけでなく、業者さんから提供されたゼリーも販売した。
このゼリーがボランティア部門の売り上げに大きく貢献したことは特筆に値するだろう。
はっきりいって自分でも1袋飼いたくなるほど安い!超お買い得品だった。
変わり種としては、写真の綺麗なオフセット印刷された飼育マニュアル定価2000円が*00円(あまりに安くて書けない)で飛ぶように売れてすぐになくなってしまった。

さすがにお昼過ぎにはお客さんも一通り見てしまったのか?客足が鈍くなる。
お昼ご飯を何も考えていなかったのは大失敗だった。
お菓子でも良いので、なにか食べ物と飲み物を買っておくべきだった。
じばしん会館の周りにはご飯を食べることができる店はほとんどなく、コンビニもない。
そもそも、会場を離れて居られる時間などほとんどなかったのが実際であった。
嬉しいことにジュースやお茶の差し入れがあった。
準備、販売だけでなく、こういうのも重要なボランティアのひとつなんじゃないかな。

一段落したころ、交代で休憩をとるようにしたが、これも販売ボランティアの人数が多かったからできたことである。
私はちょっと席を離れて休憩すると同時に、隣の部屋のパイネ標本売場を訪れた。
生き虫のバザーがメインなので、どうしても客層は生き虫に偏りがちである。
当日は、他の場所でインセクトフェアがあったらしく、多くの標本愛好家はそちらに流れていたに違いない。
標本はバルクで売られているモノが多かったが、その一方で標本箱に入った虫たちはすばらしいものがあった。
惜しむらくはセール品がなく、定価だったことだろうか。
とてもじゃないが、私の財布では購入できない虫が沢山あった。
標本販売は長い歴史があるし、すでに成熟して価格も妥当な線で落ち着いてしまい、商売上、これ以上の値引きのできるようなものではないのかもしれない。
私のお目当ての小型種、珍奇種はあまりなかったのは残念だが、美麗なタマムシ、糞虫、パプキンなど安値の標本と、志賀製のインセクトピンを購入した。