04/02
再び桜の咲く頃
漸く引越が終わった。
といっても荷解きは完全とは言えず、加えて旧棲息地から持ち込まれた洗濯物が考えたくないほどに貯まりに貯まり(誤字ではなく比喩ね、一応)早く洗えと圧力をかける為とはいえ室内に座す洗濯機前に鎮座し、更に本棚に入りきらない本がいくつもの段ボールに詰められ床に鎮座し、なおかつ「整理とデータ入力のため」と称して引っ張り出し読みかけた本が辺りに鎮座し、それだけでなく冬に帰省のために用意したバッグが未だそのままに鎮座し、しかも再び万年床となるべく布団が中央に堂々と鎮座し、それに飽き足りず引越後に着た服も辺りに脱ぎ散らかしているのだから、真っ当な人間なら座る場所を作るために自らを掃除の鬼と化すか、キックの鬼と化し「掃除しやがれぇっ!」と私を虐げ掃除させるかのいずれかであろう。嗚呼くだらない。ていうかわかる人少ない。
しかし当の私はもっとひどい部屋を知っているだけに「食料品が転がってないんだからいいじゃないか。」「どんな状況下でも生活するための訓練なんだよ。」と憚らず言い放ちたまの休みも散歩に興じるのである。これが東京に出てきてから変わることのない習慣だ。
この時期の散歩コースは常に桜の咲く所になる。最初の棲息地では等々力不動、次の棲息地では「98/04/05 桜の咲く頃」に書いた西小山桜通り、そして今回は側を流れる呑川沿いの小中学校に植えられた桜並木や都立荏原病院、洗足池、池上線沿いの道等から気分に合わせて散歩コースを作ることができる。といっても何れもかなり遠い、ガキ共/人間/電車の騒音で一人でのんびりと見ることができず、また一通り回ったところ夜桜を見ながら呑めそうな所がないのは非常に残念だが、どこを選んでも同時に小一時間程度の散歩道になり、夜桜も西小山桜通りに定期券で行けるのだから案外贅沢な環境かもしれない。
猫公についても西小山では野良猫公だったので長い間警戒され随分苦労したものだが、こちらでは皆飼い猫でしかも階段で日向ぼっこしているので会話する機会が多かった事もあって意外にも早くに信用してもらえたらしい。
この辺りは駅の近くは古い町並み、離れればわりと高級そうな住宅街。自炊をするならこの上なく外食となると不便この上ない一人暮らしには少々難儀な所だが、この先この地に何年棲むことになるのだろう。東京からは離れたくないので何年も棲むことになるかもしれないし経済的な事情ですぐ離れるかもしれない。今までもこれからも桜や猫公を意識して部屋を探す訳にいかないだけに、ここで末長く桜と猫公とたわむれるかそれとも再び恵まれた土地にいけるか、自分がとても楽しみかもしれない。
点々
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