■ スライドレール式 カーゴフックの自作 ■ |
家庭用品(ピクチャーレール)の流用で荷室の使い勝手を向上させる・・・の巻。
● 1998-09-08:新製、 ●1999-06-23:細部修正、 ●2002-02-17:レイアウト変更、再校正
【図1】 スライドレール式カーゴフック(可動式荷物固定フック)の完成図。
■ は じ め に ■ |
ご覧いただき、ありがとうございます。久しぶりに内装関係のDIYをしました。名付けて
「スライドレール式 カーゴフックの自作」
です。自作とは言っても、単に家庭用品を車の装備に流用しただけですが、まあアイディア勝負ということで・・・。以下に、その製作過程を画像付きで紹介します。ごゆっくりご覧いただければ幸いです。 私のレガシィワゴン(BG5B型)の荷室フロアには、カーゴフックが標準装備されています。しかし、このフックはフロアの四隅にしか無いため、実用上はあまり使い勝手の良いものではありませんでした。
そのためか、新型(BH型)のレガシィでは、フロアだけでなく荷室の壁面にも
「コンビニフック」
が装備されるように改善されています。またレガシィ以外にも、最近デビューしたルネッサやアベニールなどのワゴン車の荷室を見ると、やはりフロアだけでなく両サイド(壁面)にもフックを備えている車も増えています。 |
■ つ く り か た ■ |
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工具以外に使用する道具は、カッターナイフ、ドリル、金ノコ、やすり(またはリューター)といったところです。素材は家庭用品の 「ピクチャーレール(カーテンレール)」 を流用します。追加用ランナーフックと補強用のあて板、タッピングネジを揃えれば、一通りの準備は終了です。 | |
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まず、ピラートリムを取り外します。タッピングスクリュー2ヶ所(トノカバー装着部と、トノカバーフック部)を 「+」ドライバーでゆるめます。 | |
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あとは、ツメ(トリム側)が穴(ボディ側)に片側合計で7ヶ所ほど はまっているので、手前に思い切って引き出すと全体が外れます。 | |
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トリムを取り外した部分の拡大図。窓の下は3ヶ所の円形クリップ、窓の上とDピラーは4ヶ所の長方形型クリップで固定されています。 | |
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トリムの内側です。遮音材が貼られているのが分かります。このトリムの表側に「ピクチャーレール(カーテンレール)」を、裏側に補強用のあて板を取り付け(ネジ止め)るのです。トリムは両者でサンドイッチされた状態になります。 | |
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「ピクチャーレール(カーテンレール)」には、かなりの荷重がかかると想定し、強度・剛性上の不安が無いものを選ぶのが重要です。車載カーテン用はすぐ変形するので、避けた方が無難です。私は左図にある通り、縦断面形状が変形に有利なものを利用しました。購入時の長さは 1m なので、これを金ノコで半分にカットします。 | |
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ここは思い切って、レールを固定するためにトリムに穴あけをします。私は、レール長50cm(片側)あたり4ヶ所、タッピングスクリュー(3mm×12mm)で固定しています。トリムの裏側の補強材(あて板)は必須ですが、あまり板厚が大きいとトリムがふくらんで取付できなくなるので要注意です。 | |
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レールの取り付け位置は、やや下寄りにします。理由は、標準装備のトノカバーを引き出したときに、レールASSY が干渉しないようにするためです。右図は当て板を取り付けた状態です。クリップの下になります。 | |
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トリムにレールを取り付け終わったら、ピラーに装着します。ツメが折れないように、装着位置に注意しながらはめ込みます。あとはタッピングスクリューを元の穴にねじ込んで、全体がぐらつかないことを確認します。 | |
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完成です!!ここで 「ピクチャーレールのフック」 が 「普通のカーテンレールのフック」 と異なる点は、フックを任意の位置で固定できることです。スライドさせたいときは、フックを90度倒せば容易にスライドし、90度起こして垂直にすれば、その位置で固定されるのです。 | |
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<使用例 その1> フックに直接コンビニ袋や小物を吊り下げる場合です。フックがレール上の任意の位置で固定できるので便利です。 |
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<使用例 その2> 市販のネットを用いた場合の固定用フックとしても、もちろん使用可能です。既存のカーゴフック(フロアに4ヶ所、標準装備品)やカーゴネット(GT系に標準装備)と組み合わせれば、より自由に荷物を固定できることでしょう。 |
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今回自作した 「スライドレール式 カーゴフック」 は、ベルトラインよりも下側に設置したので、標準装備のトノカバーを引き出しても干渉しません(狙い通り!)。当然、フック使用時でも隠秘性が保たれます。右図は、トノカバーの下からフックをのぞいたところです。 |
■ 購入した素材と、その購入価格 ■ |
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今回、「スライドレール式 カーゴフック」を自作(流用)するために購入した素材とその購入価格は、以下の通りです。
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■ ま と め ■ |
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直材費2000円以下で、実用性のある(と思われる)装備を追加することができました。クルマの改造は、何も市販のエアロパーツ装着だとかブーストアップばかりでは無い、とも私は思っています(それはそれで奥深いですが・・・)。私はどちらかというと、ホームセンター系の素材を
(自分の考えたアイディアを活かして)
クルマに流用する、というのが好きです。これからも、自分なりの個性を大切にしながら、車との良い関係を保っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 |
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