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4-(10).読者の皆さんの事例(その10)

事故による評価損を得るまでの具体例 (読者の皆さんの事例) の紹介ページ・その10です。

ディーラーでの査定落ちは30万円と算出されたが、日本自動車査定協会による
外板価値減価額14.3万円を請求し、評価損として認められたという事例です。

●2005-01-05:新製、 ●2005-01-09:投稿者様1次チェック、 ●2005-01-24:最終校正、 ●2005-01-25:公開

事例10.修理費39万円強に対し、その約36%の評価損を得た例

投稿者 : 「みこ」 さん   


以下、「みこ」 さん の事例紹介です。

修理費39万円強の事故 (追突被害) について、(1)ディーラーでの査定落ち30万円、(2)自動車
査定協会による外板価値減価額14.3万円 のうち、(2)を相手保険会社に請求した結果、評価損
 として認められ、最終的に査定手数料を合わせた補償額を得るに至った・・・という事例の紹介です。

「みこ」 さんからは、メールにてご報告 (投稿) をいただきましたが、
私 (調布市のKAZ) が本ページに転載し、以下に編集させていただきました。


 【1.事故の概要】

 ◎発生日時 : 2004年10月7日(木) 13時45分頃
 ◎発生場所 : 千葉県市原市の直線道路
 ◎事故状況 : 赤信号で停車中に、後方からものすごいブレーキ音と共に追突される。
 ◎ 自  車  : トヨタ クラウン・アスリート 2004年2月に購入 走行距離6000km 8ヵ月目

<トヨタ クラウン・アスリート>  
クラウン・アスリート


 ◎相手車輌 : 営業車
 ◎加害車輌保険会社 : 日本興亜損保
                 (100/0 の事故のため自分の保険会社の介入はできません。)

 【2.示談に至るまでの流れ】

 下記投稿内容をご覧下さい。


↓以下、「みこ」 さんからの投稿(原文のまま)です。↓

事故直後
事故当事者が業務中で会社所有の車のため、その日は事故当事者とその会社の上司の名刺をもらい、ディーラーに電話を入れ、自走可能なので修理に向かうことにしました。
その日は代車がないので、一応写真を撮ってもらい、代車が来次第修理することになりました。
 
事故当日
加害車両保険会社は姿を見せず、連絡もなし。
同乗していた私自身が膝に軽症を負っていますが、この時点では物損事故として警察に届けています。
 ↓
2004年10月8日(金)
物損担当と名乗る女の方からトヨタの方に午前中にレンタカーを手配しますと連絡がありました。車種は限定しなかったので、カローラでした。
ディーラーに事故車を持ち込む。
 ↓
2004年10月12日(火)
保険会社に電話して「まだ購入して1年未満なので、格落ちの請求をしたい」というと、初め女性の担当者だったのに、男性の担当に代わり 「うちの保険会社は新車購入から3ヶ月以内、走行距離3000km以内じゃないと認められない」 と軽くあしらわれるように言われました。

2人して落ち込みながらもネットでいろいろ探し、この掲示板にたどり着く。格落ち請求出来るかどうか分からないけど頑張ってみようと思い。ホームページを参考に、私は 「よし」さんの体験談 から、裁判の判例文や文章の書き方を少し真似て書類を作ることにしました。

事故の瞬間の恐怖や、まだ1年も経っていない車が追突されたのに、貴方の保険会社の話では3ヶ月以内、3000k以内の車でなければ格落ち請求は認めてくれない、自分たちはこの車を選ぶのに沢山の車を試乗したりして、何ヶ月も前から準備してきたこと下取りに出した車は無事故だったから、10年近く乗っていてもとても高く下取られて嬉しかった事。そして今回も10年はこの車に乗るんだからと、お金は足りなかったけど、二人で協力して頑張って節約して、大奮発して購入したということを素直に書きました

hkson410_athlete01.JPG (2054 バイト)  hkson410_athlete02.JPG (1555 バイト)

そして、そこに、財団法人日本自動車査定協会の事を加え、自分たちはここに持ち込んで証明された減価額を請求したい。もし、要求が受け入れらなければ裁判を・・・とも付け加えました。過去の裁判例でも格落ち請求は、はっきり認められているという事を強く書面にして、会社経由、事故当事者に簡易書留で送りました

 ↓
2004年10月14日(木)
膝の傷が一週間経ってもぐじゅぐじゅしてきてなかなか治らないので、病院に行く事にすると保険会社に連絡をいれると物損とは別に人身の担当者が付くことになり、病院への手続きなどが行われました。

翌日、人身担当者が自宅に来て、治療に対する書類が交わされました。その時、自分たちはこのような書類を書いて事故当事者に送ったので、物損担当者にもコピーした書類を渡してほしいと頼みました。

 ↓
2004年10月15日(金)
人身担当者から警察の届出を人身扱いに変更してほしいと連絡ありました。
 ↓
2004年10月21日(木)
事故当事者と連絡をとり、日にちを決め、双方揃って警察に行きました。個別の調書を取り、現場検証は事故当事者のみで行われました。
その際、事故当事者に格落ち請求の事を聞きましたが、会社から保険会社に任せるように言われているので、自分自身では答えられないと言われました。
 ↓
2004年10月22日(金)
通院が完了したので、保険会社にその報告をする、人身担当者から、他にも症状が出てくるかもしれないのでしばらく様子を見ててくださいと言われました。
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2004年10月23日(土)
車の修理が完了したとディーラーから電話があり、レンタカーにガソリンを入れ満タンにして返す。でも、帰ってきた自分の車のガソリンも確か満タンだったはずなのに半分に減っていた。何故?

今回の事故の最終見積もりが出たらFAXで送ってほしいとお願いする。営業に事故の査定落ちの金額も調べてほしいと依頼して、車を引き取る。

 ↓
2004年10月29日(金)
最終見積もりがFAXで送られて来ました。消費税込みで394,159円で、営業担当者から査定落ちは30万になると聞かされました。

修理が完了したので査定協会に持ち込みたいのですが、と保険会社に連絡するが物損担当者が不在。持ち込んでもいいか?の保険会社としての返事を聞きたいので連絡下さいと伝言する。保険会社からは連絡一切なし

11月に入り、人身担当者から、体のほうはいかがですか?と示談を促す連絡があり、他に症状も出ていないことから示談に応じることにしました。物損担当者に聞きたいことがあるので連絡がほしいと伝える。連絡なし。

 ↓
2004年11月12日(金)
人身担当者が来て通院交通費や専業主婦でも休業補償が認められているのでその金額と慰謝料など、説明を聞いて充分納得したので、書類に記入、捺印して示談完了となりました。後日入金確認する。
 ↓
2004年11月15日(月)
何度となく連絡したし、人身担当者が来た時にも連絡をいれるようにと頼んだけど、物損の担当者からの電話は一切ありませんでした。

待っていても埒が明かないと痺れを切らした私は、裁判になるなら、色々な書類を集めたほうがいいと考え査定協会に電話をかけました。もらっていた見積書をFAXして、協会から 「この金額だと事故減価額証明書ではなく外板価値減価額証明書になります」 と言われましたが、私は証明書が出るならと、査定を依頼しました。

 ↓
2004年11月18日(木)
指定された時間に車を持ち込んで査定、3000cc以下なので手数料6,825円を支払い、領収書を頂き終了です。時間としては30分位だったでしょうか。コーヒーを頂きました。

その間、査定協会に持ち込むことや、持ち込んで査定を受けたことなど、保険会社には連絡していましたが、やはり何も連絡はありませんでした。

 ↓
2004年11月22日(月)
査定協会から外板価値減価額証明書が送られてきました。
大きく外板減価額証明書とあり、査定金額は143,000円でした。

「あなたから依頼された下記自動車の事故損傷による外板価値減価額(復元修理費を除く)の評価は上記の通りであることを証明します。」とかかれてます。他に使用者、車名、年式、通称名、型式、車両番号、車台番号、走行距離など、修復箇所など修復の状態(リヤー事故修理跡、トランクリッド、リヤーパックパネル交換跡、リアーフェンダー修正跡)と記入されていて、後は協会の所在地、担当者などが印字、捺印された立派なものです。

私は早速それをコピーして、コピーしたほうを会社経由で加害者に郵送しました。コピーしたものなので今回は書留にはしませんでした。保険会社にも査定協会から書類が来たので、事故当事者宛てに送っておいたことを伝えました。もちろん、その日も保険会社からは返事はありませんでした。

それから何もないまま12月に入りました。以下は掲示板に書いた通りです。

 ↓
2004年12月6日(月)
「もう、事故から2ヶ月か〜、年内にどうにかしたいね〜」という会話が私たちの間であり、私が保険屋にこの事故の扱いは今どうなっているか聞きたいと問い合わせると、担当者がいるらしく電話口に登場したんです!!「3ヶ月以内・・・」の会話から早2ヶ月、人身担当者とは頻繁に(お見舞いの事や、病院関係、警察関係で)話したけれど、物損担当者とはこれが2回目という現実。

何回も連絡しているのに電話がない事をいうと、自分は忙しいらしい事をのらりくらりといい、謝罪の言葉は一切なく、一応協会の格落ち査定金額は事故当事者から聞いて知っているらしいのです。私がディーラーでは30万円の格落ち評価額だと言われたんですけど、私達は協会の証明書の減価額を請求したいというと、何故かあっさりと 「検討します」 という返事をもらえました。

 ↓
2004年12月7日(火)
協会の査定落ち分を請求として認めますと連絡がありました。
 ↓
2004年12月8日(水)
示談書と承諾書が郵送されて来ました。
 ↓
2004年12月9日(木)
格落ち分(外板価値減価額)と査定手数料を合わせた金額であることを確認して、振込先などを記入し捺印して返送しました。これで、書類における物損事故の示談が終了した事になります。
 ↓
2004年12月17日(金)
入金の確認をしました。
 
後日談
結局、物損担当者とは顔を合わす事はありませんでしたが裁判にならず、年内に終わることが出来て安心しています。

何が良かった?と聞かれたら、ディーラーでの格落ち金額は30万円だけど、私たちは協会の題した減価額の14万でいいと言ったこと?くらいしか思いつきません。でも最初から、私は高額な金額を貰おうとは思っていなかったし、評価損として認められたこの金額で満足しています。

保険会社に対しても、物損と人身担当の態度があまりにも違っているので、比べようもありません。ただ一つ言えることは、このサイトに出会えてなければ、評価損も査定協会の事も知らずに保険会社の言うがままに泣き寝入りになっていた事。

事故の被害者として格落ちとしての評価損分の請求の権利は認められているというこのサイトで見つけたこの言葉が私を動かし、今回の結果を生んだのだと思います。ありがとう、ございました。言葉に言い尽くせないほど、感謝しています。


 

〜 サイト管理人より ひとこと 〜

「みこ」 さん:

まずは事故後の相手保険会社とのやりとりについて、詳細なご報告をありがとうございます。いろいろとご不満な点もあったかと察しますが、無事年内に示談が完了して良かったですね。これは私見ですが、「みこ」 さんの場合に限らず、保険会社側では人身上の処理には丁寧に対応してくれるようですが、その一方で、物損上の処理は比較的軽視されてしまうような傾向が感じられる気がします。

体験談を寄せていただいた他の方々の事例と同様、被害者側が自分から積極的に働きかけなければ事態が何も進展しない (いや、積極的に働きかけても、 ”のれんに腕押し” 状態の場合が多すぎる) という事実は、保険会社側にも ぜひとも改善していただきたいものです。

さて、今回の 「みこ」 さん の事例で見習いたいことは、

  (1)事故当事者、およびその上司の名刺を現場でもらっていること。
  (2)すぐにディーラーに出向き、事故車輌の状況写真を撮ってもらったこと。
  (3)格落ち請求についての主張を書面にまとめ、事故当事者に会社経由の
     簡易書留で送ったこと。
  (4)物損担当者と直接連絡が取れない場合であっても、代わりに人身担当者
     を通じて連絡を取ろうと努力し続けていたこと。
  (5)査定協会に持ち込むことや、持ち込んで査定を受けたことなど、こちらの
     動きを相手保険会社に連絡し続けていること。
  (6)物損の示談金額が、外板価値減価額と査定手数料の合計金額になって
     いることを確認してから、示談書に捺印されたこと。

という点が挙げられると思います。

その他、車を大切に思う素直な気持ち (と、事故太りする気持ちなど全く無いこと) を書面にまとめ、相手側に伝えたことなどもありますが、何と言っても一番のポイントは 「あきらめず、ねばり強く交渉を続けたこと」 かと思います。そのための継続的な情報収集を怠らなかった点も、重要なポイントだと思います。

以上、サイト管理人として(素人なりに)いろいろと感想を述べさせていただきましたが、「みこ」 さんの投稿は、事故で困っている方々に対し、必ずや励みになり、また有益な情報として活用されることでしょう。サイト管理人として、重ねてお礼申し上げます。

記:調布市のKAZ 
 

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