99年 9月 27日(月)〜
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日時 1999/9/28
銘柄 Ch.クレールミロン71(demi)
仏>ボルドー>メドック>ポイヤック/赤
購入店 エノテカ
価格 4500円
コメント レンガ色がかった、濃いオレンジガーネット。やや濁りあり。オリ多し。香りはどちらかというと控えめで繊細。熟したプラム、ヨード、インク、生醤油。回すとしめった土や朽ちた木のような香りも。穏やかながら熟成を感じさせる複雑な香り。
アタックはまろやかで意外によく残っている果実としっかりした強めの酸を感じる。タンニンはキメ細かくとけ込んでおり、ボディはやや細身でスレンダーな印象。後味に強めの酸味と若干のエグミ。余韻はやや長め。 【68】
総評 1999年リコルク。
熟成して枯れたワインと予想していたが、妙に若さを感じる果実と酸の強さがバランスを崩している。リコルクのせい?状態は先週飲んだ80の方がずっと良かった。
日時 1999/9/29
銘柄 タラパカ・グランレゼルバ
カベルネソービニヨン94
チリ>マイポヴァレー/赤
購入店 三茶酒屋(名前失念)
価格 1680円
コメント 縁にピンクがかかった、やや濃いめのルビー。ディスク厚め。ジョンブしっかり。香りはやや控えめでフレッシュな果実香。ブルーベリーやプラム、ピーマンや茎っぽい香りも。回すと丁字、八角などのスパイス、生肉のニュアンスも感じられるが全般にまだ若い果実香中心。
アタックはまろやかな果実のフレーバー。あとから収斂性のあるしっかりしたタンニン。酸はしっかりあるが、タンニンの陰に隠れている。ボリューム感は中程度。アフターには若い果実のフレーバーが感じれられ、余韻は中程度。【64点】
総評 ネット上で「美味しい」と評判のタラパカ。飲んでみるとあまりチリワインらしくない、どちらかというとボルドースタイルを思わせる構成のしっかりした赤ワインだったが、いかんせん未熟な青っぽい印象が強すぎる。あるいは果実の選別に甘さ?評判のワインだったので期待したのだが… 
日時 1999/10/1
銘柄 Ch.ラフォンロシェ95(demi)
仏>ボルドー>メドック4級>サンテステフ村/赤
購入店 エノテカ
価格 3500円
コメント 紫がかった輝きのある濃いめのルビー。ディスク中程度、ジョンブややしっかり。
香りは強めで濃縮された印象。カシスリキュール、ブラックベリー。回すと黒い土や、木の根、墨汁などの深くしめった香り。
アタックはまろやかで、豊かな果実味を感じ、酸はしっかりしているが丸く、多量 の粉っぽいタンニン。ボリューム感、コクあり。アフターフレーバーには果 実味と酸が目立ち、余韻は中程度。
【72】
総評 何本かまとめて買ったうちの最後のボトルで、つかのまセラーに入れたと思ったらスペースの関係ですぐに出されて、結局真夏の寝室で過ごした可哀想な一本。以前同じ物を飲んだときには今回のようなアフターの酸味を強く感じることはなかったので、保存状態の問題もあったのかもしれない。ちなみにラフォンロシェは私の贔屓の銘柄のひとつで、以前飲んだいくつかのものはきわめて好印象だった。

'99年10月2日(土)やまや渋谷店にて試飲
やまやのセールのときは有名銘柄の試飲イベントがあるので、筆者はいつもチェックしている。今回も下記銘柄のほか、ディケムやサッシカイアもあったんだけど、朝から酩酊するのもなんなんで下記2本にしておいた。辛めの採点になったのは、ボトルが開けたてだったのと、グラスが小ぶりだったことのほかに、まだ朝だったこと(セール品狙いで開店時に行った)や「立ち飲み」だったことが大きく影響していると思う。
銘柄 Ch.ラフィットロトシルト83
仏>ボルドー>メドック1級>ポイヤック村/赤
購入店 やまや渋谷店
価格 グラス2000円
コメント 縁にオレンジがかった、やや濃いめのガーネット。
濃縮感のある強めの香り。カシスリキュール、腐葉土。ジビエ、なめし革。 やや生醤油系の香りも。回すと、甘いリキュール香が強くなる。
アタックは強めで、酸は強めでしっかりとしており、タンニンは上質だが若干の収斂性を伴う ボリューム感はあまりなく、ややスマート。果実味を含めて各要素がややバラバラな印象。後味にはかわいたタンニンを感じ、余韻はやや長め。【84】
総評 ラフィットはどこぞで93と87をほんのなめた程度で、きちんと一杯飲んだのははじめて。ということでかなり期待していたんだけど、残念ながら開けてすぐで状態があまり落ち着いていない印象があり、もう少し時間をおけばよかったのかもしれない。いかんせんテイスティンググラス一杯弱の立ち飲みだ。機会があれば一本きっちり飲んでみたい。
銘柄 Ch.ムートンロトシルト70
仏>ボルドー>メドック1級>ポイヤック村/赤
購入店 やまや渋谷店
価格 グラス2000円
コメント 縁にレンガが見える、濃いオレンジガーネット。輝きあり、中心から縁へのグラデーションが美しい。香りは強く、熟成を感じさせる。ドライフルーツ、腐葉土、枯葉、紅茶の葉、たばこ。回すとベリー系のコンフィのような甘い香りも。総じて、熟成した複雑な香り。アタックはまろやか。タンニンはよくとけ込んでキメ細かいが、ややかわいた印象を受ける。 酸はやや強め。ボリューム感はあまりなくスリムにまとまった印象で、アフターにはしっかりした酸味を感じ、余韻は長い。熟成してきれいに枯れており、今まさに飲み頃だが、ちょっとバランス的に酸が目立つような…。
【88】
総評 シャガールのラベルで有名なビンテージ。市場価格は7万前後と、私が過去飲んだ中でも屈指のゴージャスなワイン。ラフィットより明らかにこちらのほうが状態が良かったが、それでも正直言って期待したほどではなかった。やはり立ち飲み一杯限りの試飲(しかも朝から…)では真価はわからないのかもしれない。という意味で評点には「?」をつけておいた。
日時 1999/10/3
銘柄 セインツベリー・カーネロス・
ピノノワール96
米>カリフォルニア>ロスカーネロス/赤
購入店 やまや池袋東店
価格 4200円
コメント 紫がかった、輝き、透明感のある明るめのルビー。ディスク中程度、ジョンブやや厚め。
香りは強めで華やか。ラズベリージャム、プラム、梅、ゴム。回すとややジビエや革の香りもするが、全般としては豊かな果実香が中心。
味わいについては、アタックはまろやかで、豊かでフレッシュな果実のフレーバー。酸はしなやかで、タンニンはやさしく控えめ。ボリューム感はやや高め。アフターには心地よい酸味を伴った果実のフレーバーが感じられる。余韻はやや長い。【80点】
総評 若々しい果実を中心にバランス良くまとまっており、今すでに飲み頃で美味。ひと夏寝室で過ごした割には状態は良好だ。
ただ、4000円を超える値段を考えると、どうしても対抗馬としてのブルゴーニュが頭に浮かんでしまう。以前まだカリフォルニアワインが今ほど高くなる前はこの銘柄のリザーブが3500円程度で買えたこともあったのだけれど… 

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