1999年 12月18日(土)
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99年12月18日(土)小田島ワイン会
先月に続き、小田島ワイン会に出席。ただし今回は三軒茶屋店の方。今回の目的はただひとつ、カミサンの年来のあこがれのワインである「Ch.ルパン」。ビンテージは不作とされる92だが、それでも個人でボトルを買うことはないだろうから、ちょっと贅沢だけど良い機会と思い、参加してみた。

銘柄 クリュッグ・グランド・キュベ・ブリュット(マグナム)
仏>シャンパーニュ/泡
コメント キメ細かく力強い気泡。やや黄金色がかった黄色。トースト、ナッツなどの濃厚な、それでいて節度のある香り。味わいは適度なコクに加えてキレもあり、ウエルバランス。
【84】
総評/
雑感
初クリュッグ。やや自分のイメージしていたものとは違ったけれど、濃厚で、かといってベタッとしていなくて美味だった。
銘柄 F&F
ブルネロ・ディ・モンタルチーノ・レゼルバ93
(フレスコバルディ)
伊>トスカーナ/赤
コメント 縁にピンクがかった濃いガーネット。香りは全く閉じていて手強いことこの上ない。ブラックベリー、カシスリキュール、甘辛系のスパイス、バニラなどの香りがほんのりと。味わいは極めてまろやかなアタック、酸は丸く、タンニンは非常にキメ細かく凝縮感がすごい。果実のボリューム感中心にバランスがとれ、突出したところがなく、シルクのような舌触り。まだ固く閉じているが、熟成したらすごいワインになりそう。【85】
総評/
雑感
F&Fとは、イタリアの名門「フレスコバルディ社」と「ジャン・フランコ・フェレ」の頭文字の略。フレスコバルディが2000年記念にリリースした知る人ぞ知る、スペシャルキュベであり、フェレのデザインによるボトルをまとい、箱は漆の30回塗りという豪華版。よいブドウがこちら優先的にに回されたがために、逆にフレスコバルディの93年のブルネロは出来がイマイチという噂すらある。確かに味わいは「タダものじゃない」が、マグナムということもあり、いかんせん開けるのがまだ早すぎた。ちなみに信濃屋における売価は4.5万円とこちらもタダものじゃない。資金に余裕のある人は部屋のインテリア用に一本買って、3年後くらいに飲むというのも良いかもしれない。
銘柄 Ch.ルパン92
仏>ボルドー>ポムロール/赤
コメント 縁にオレンジがかったルビーで、色調はこの種のワインとしては淡め。非常に特徴的なココア、チョコレートなどのロースト香。カシスリキュールやブラックベリーなどの果実香も感じられるが、全般には樽香に支配されている印象。
味わいは非常になめらか。酸は角がとれ、タンニンはきめ細かく控えめ。凝縮感はあまりなく、ボリュームはむしろ軽め。後味にしなやかな酸と果実を感じ、余韻は長い。【89】
総評/
雑感
かなり厚化粧なワイン。92というビンテージのためか、ボリュームの軽さと、それに対してアンバランスな樽香が目立つ。ロバートパーカーもワインスペクテーター誌も酷評しているとおり、たしかにこのワインは「Ch.ルパン」に期待していたそれではなかった。でも、私はそれはそれで結構美味しいと思ったんだけどね。
銘柄 Ch.ディケム87
仏>ボルドー>ソーテルヌ/白
コメント コハク色がかった、黄金色。セメダインやビニールのような独特の香り。すばらしい酸とそれに裏打ちされたどこまでも続く上質な甘み。誰かが、「どんなお菓子職人にも出せない甘さ」とか言っていたが、まさに言い得て妙だ。それでいて酸のおかげでドロッとしたところがなく、キレがよい。ビンテージとしては決してよくないのだろうが、今飲んでとても美味しい。【92点】
総評/
雑感
以上のラインアップといつもながらの懐石料理の組み合わせで一人2万円也。コストパフォーマンスとしては先月のワイン会(ペトリュスを含んで1.5万)の方がよかったが、それでも十分満足の行く会だった。ただし、二人で4万円という金額はボーナス月とはいえ、さすがにキビシイ。F&Fはちょっとマニアックだったかな。

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