銘柄 |
リュシュット・シャンベルタン93(G・ルーミエ) |
感想 |
いよいよ、リュシュット・シャンベルタンである。
最初は個人的にあまりよい思いをしていない93ビンテージ。 ダークチェリーやカシスのリキュール、なめした革、スーボワ。甘く濃縮された果実味。伸びやかな酸とやや乾いているが豊かで質感の高いタンニンによる明確な構造。特にタンニンはまだ手ごわいのだが、豊かな果実味がそれを抑え込んでいるような印象だ。さすがルーミエと思わせる、すばらしい出来だけど、現時点ではまだ3〜5分咲き程度で、これ以降の銘柄に見られる官能的な魅力はまだあまり出ていない。【94】 |
銘柄 |
リュシュット・シャンベルタン88(G・ルーミエ) |
感想 |
ダークチェリーやカシスのリキュール、黒糖、それにややなめし革やジビエっぽいニュアンスが複雑さを醸し出している。口に含むと、厚みのある、それでいて透明な果実味。この位の年代になると、さすがにタンニンはなめらかに溶け込んでおり、酸もクリーンでダレてないところがいい。88というと酸やタンニンのバランスが悪い銘柄多い中、このリュシュットはさすがと思わせる構造の確かさ。欲を言えば後半から余韻にかけてもうひと踏ん張り欲しい…って、贅沢言ってるぞ>私。(^^;
【93】
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銘柄 |
リュシュット・シャンベルタン87(G・ルーミエ) |
感想 |
ダークチェリーやカシスのリキュール、黒糖。なめし革、スーボワ、ミネラル。88ほど厚みはないが、心地よく濃縮した果実味があって、タンニンはきれいに溶け込んで酸もなめらかにこれらを支える。大きさはそれほどでもないが、バランスよく熟成していいて、今まさにピークともいえる状態になっている。予想していたよりずっとよかった。というか、この会に限っては88よりこちらのほうがよかったと言ってよい位。87年のブルはとかく過小評価されがちだが、コンディションのよいグランクリュであれば、悪くない買い物だと思う。
【94】
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銘柄 |
リュシュット・シャンベルタン83(G・ルーミエ) |
感想 |
83年のブルは、雹と病虫害に悩まされた年で、生産者や銘柄によって当たり外れが大きく、20年を経た現在では、決して割のよい賭けとはいえない年だが、ルーミエに限っては、それは杞憂だった。80年代のルーミエに共通するダークチェリーやカシスのリキュール状の果実、黒蜜、なめし革、スーボワなどの官能的な香り。そして口に含むと甘くリキュール的な果実味のアタックに陶然とさせられる。酸がやや立ってきそうな予感を感じるが、マディラや醤油っぽいフレーバーは皆無で、状態のよさを物語っている。これも今がピークでしょう。すばらしい時期に出会えたことに感謝。【95】
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