ワイン会用のワインを預けるために、久しぶりに松原詣で。この日はドンU保氏の結婚記念日ということで、「常連のご近所さんメンバー」が集まっていて、私は借りてきたネコ状態だったが、それでもちゃっかり、いろいろとご馳走になった。(ラベル写真提供:ibecchi氏)
Ch.デュクリュボーカイユ90
私が持参したもの。パーカーはこのビンテージを、「古いワイン蔵(シェ)の断熱材から発せられたと思われる、かび臭いにおいがついている」として評価保留にしているが、今回開けたものには、それと判別できるような臭いはなく、黒系果実と湿った土やスーボワと、中国系スパイスなどの綺麗な香りだった。ただし、ハンドキャリーのショックか、
味わいが全般に薄っぺらく、後半がかなりタンニンが強めに残るなど、実力を充分に発揮しているとは言い難かったのが惜しい。
【85】
モレ・サン・ドニ・クロ・ド・ラ・ビシェール99
(G・ルーミエ)
紫がかった濃いルビーの色調に、フレッシュハーブやダークチェリーなどの若々しい香り、
それに赤身肉っぽい還元香とミネラル。味わいはまだ硬いとはいえ、ややハーブッぽいフレーバーを伴った透明感のある果実味がすばらしく、よく熟したタンニンと、伸びやかながらもとっつきやすい酸のため、今でも結構飲めてしまう。ほんとはまだもったいないんだけどね。『フィネス』の輸入による状態は完璧。【88】
レ・フォール・ド・ラトゥール98
エッジに鮮やかなピンクが混ざる濃いルビー。カシスやブラックチェリーのコンフィ、ハーブ、それにカフェや木質的な香り、さまざまなスパイス。まだ硬くつぼみのような味わいだが、各要素がガッチリと四つに組んだ堅牢なストラクチャー。いつ飲んでもこの銘柄は安定してレベルが高いと思う。
【86】
Ch.スデュイロー75
結婚記念日ということで、U保店主が大判振る舞い。
かなり麦わら色っぽい色調がかった黄金色。
ドライなアンズやカリンなどのフルーツ、セメダイン、紅茶飴。味わいは決して重くなく、甘すぎもせず、シャキッとした酸に裏打ちされた、さらさらした甘味が心地よい。スケールは大きくないが、美味しいワインだ。【85】
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