2001年11月8日(木)〜

日時 2001/11/27
銘柄 Ch.ムートンロトシルト90
産地 仏>ボルドー>メドック1級>ポイヤック村
価格 30000円位(USにて:当時)
コメント

誕生日ぐらいは自宅で贅沢しようと思い開けたのがこのボトル。実はUS出張時に購入したのだけど、思いっきり噴いていたので自宅で開けるしかなかったというのが実情である。そんなわけでコンディションが心配だったが、思ったより良好なのが嬉しい誤算だった。
色は、エッジにオレンジがかった濃いめのガーネット。火を通したブラックベリー、麦わら、中国のスパイス、黒土。味わいはおだやかな果実味の第一印象。酸はやや緩めながらしっかり果実を支えている。豊かな果実味を残しながらも、干し草っぽいフレーバーがあり、まさに熟成の上り坂を頂上めがけて上っているような印象。ギュッとつまったような濃縮感はないが、たっぷりしたどこか牧歌的な味わいが魅力的だ。最近セカンドワインや中堅どころのボルドーを飲む機会が多かったが、1級はさすがにモノが違う。難をいうと、余韻があっさりしすぎていたような…。
【91】


日時 2001/11/22
コメント

ワイン会用のワインを預けるために、久しぶりに松原詣で。この日はドンU保氏の結婚記念日ということで、「常連のご近所さんメンバー」が集まっていて、私は借りてきたネコ状態だったが、それでもちゃっかり、いろいろとご馳走になった。(ラベル写真提供:ibecchi氏)

Ch.デュクリュボーカイユ90
私が持参したもの。パーカーはこのビンテージを、「古いワイン蔵(シェ)の断熱材から発せられたと思われる、かび臭いにおいがついている」として評価保留にしているが、今回開けたものには、それと判別できるような臭いはなく、黒系果実と湿った土やスーボワと、中国系スパイスなどの綺麗な香りだった。ただし、ハンドキャリーのショックか、 味わいが全般に薄っぺらく、後半がかなりタンニンが強めに残るなど、実力を充分に発揮しているとは言い難かったのが惜しい。
【85】

モレ・サン・ドニ・クロ・ド・ラ・ビシェール99
(G・ルーミエ)

紫がかった濃いルビーの色調に、フレッシュハーブやダークチェリーなどの若々しい香り、 それに赤身肉っぽい還元香とミネラル。味わいはまだ硬いとはいえ、ややハーブッぽいフレーバーを伴った透明感のある果実味がすばらしく、よく熟したタンニンと、伸びやかながらもとっつきやすい酸のため、今でも結構飲めてしまう。ほんとはまだもったいないんだけどね。『フィネス』の輸入による状態は完璧。【88】

レ・フォール・ド・ラトゥール98
エッジに鮮やかなピンクが混ざる濃いルビー。カシスやブラックチェリーのコンフィ、ハーブ、それにカフェや木質的な香り、さまざまなスパイス。まだ硬くつぼみのような味わいだが、各要素がガッチリと四つに組んだ堅牢なストラクチャー。いつ飲んでもこの銘柄は安定してレベルが高いと思う。
【86】

Ch.スデュイロー75
結婚記念日ということで、U保店主が大判振る舞い。
かなり麦わら色っぽい色調がかった黄金色。
ドライなアンズやカリンなどのフルーツ、セメダイン、紅茶飴。味わいは決して重くなく、甘すぎもせず、シャキッとした酸に裏打ちされた、さらさらした甘味が心地よい。スケールは大きくないが、美味しいワインだ。【85】


日時 2001/11/19
銘柄 フィク サン・クロ・ド・ラ・ペリエール
(ジョリエ・ペール・エ・フィス)
産地 仏>ブルゴーニュ>フィクサン村1級
価格 2980円
コメント

ワイナートで高得点を獲得したバリュー銘柄だが、前回飲んだときははどうも状態が今ひとつのようだったので、再度トライ。ところがこれがよくない。キャップシールをはがすと、いきなり噴いたあとがあって、青カビがびっしり。おそるおそるグラスに注いで見る。色はやや濃いめのガーネットで、全般にオレンジというかレンガっぽい色調がまざっていて、どんよりと濁っている。香り。う〜む。消し炭、腐葉土。味わいは最初のひと口こそ年代不相応の熟成感があり美味しく感じられたが、時間とともにバランスを崩し、ピリピリとした酸と後半に感じるエグ味ばかりが目立つようになる。明らかにイカレている。グラスに注ぎたてはまだよいのだけど、グラスの中でどんどん「落ちて」ゆく。結局グラス2杯程度しか飲むことができなかった。同銘柄で2本続けてハズレというのはどうしたことか。納得できない。【-】

後日談

購入した酒店にこの件をメールしたところ、店主からわざわざ電話をいただいた。店主は、今まで16本開けた中でハズレはなかったんですけど、と首をかしげていた。輸入元にも問い合わせたが、目立ったクレームは受けていない、とのこと。

同時に このワインを扱ったことのある信頼のできる飲食関係の方からもメールをいただいた。彼曰く、「自分のところでは20〜30本扱ったうち、ハズレは1本だけだった。」とのこと。さすれば、私が購入した2本がたまたま運悪くハズレをひいてしまった、ということなのだろうか。それとも私がコンディションに敏感になりすぎているのだろうか。


日時 2001/11/18
  この日は朝から休日出勤だったんだけど、7時までかかる予定の仕事が、意外にも3時前に終わったので、帰りに東急本店に寄ってルロワの試飲を楽しんだ。どのボトルも抜栓は前日とのことで、やや心配だったが、結果的には二日目の方が適度にこなれていてよかったようだ。(初日は「硬い」という声が多かったとか…)
銘柄 ヴォーヌ・ロマネ・レ・ボーモン99
(ドメーヌ・ルロワ)
価格 3000円
コメント エッジが鮮やかな紫色をした濃いルビー。香りはダークチェリー、カシス、スミレ、赤身肉、八角などのスパイス、それにロースト香。味わいはなめらかで角のとれたアタックからして只者ではないと感じさせる。酸はしなやかで、タンニンも熟していて溶け込んでおり、精緻なバランスが見事。濃いのだけど、飲み口はあくまで軽やかなところがすばらしい。フィニッシュは調和がとれており、余韻も長く尾を引く。非の打ち所のないブルゴーニュだ。【93】
   
銘柄 ニュイ・サンジュルジュ・オー・ブド99
(ドメーヌ・ルロワ)
価格 3000円のところを1500円
コメント ボトルの一番底の方しか余っておらず、量も充分でなかったので、半額にしてもらえた。
色はエッジに紫がかった濃いルビーだが、最底部のためか、ややニゴリが見られる。ブラックベリーなどの果実香、スミレ、ビターチョコ、丁子などのスパイス。味わいはやわらかく濃縮感のある果実味の第一印象。タンニンは豊かだがよく熟していて質感があり、酸はでしゃばらずに、後半しっかりと味わいを支えている。ボーモンと比べると、果実の厚みで上回るが、洗練度では一歩譲る印象。もっともボトルの底の一杯であったことは考慮しなければならないが。 【91】

日時 2001/11/17
銘柄 パヴィヨン・ルージュ・ド・シャトーマルゴー97
産地 仏>ボルドー>メドック>マルゴー村
購入店 やまや池袋店で購入後約1年寺田倉庫保存
価格 2980円
コメント 色調は濃いめのルビーで、エッジがやや透明になっている。香りはブルーベリーやカシス、紅茶やドライハーブ、ミルクチョコなどの心地よい香り。味わいもやわらかく果実味がしなやかな酸を伴ってゆっくりと広がる。タンニンはやさしくとけこんでいて、フィニッシュには甘苦い果実味が残るが、余韻は長くない。全体的なトーンはやや高めで、黒系果実というよりは赤っぽい果実の味わいだ。本格的なボルドースタイルを期待すると物足りないかもしれないが、チャーミングにまとまっていて、今美味しく飲めるワインだ。【82】

日時 2001/11/16
銘柄 ティニャネッロ81
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 勝田酒店
価格 10000円
コメント ワイン会のない週末、ということで、普段飲むにはちょっと高価なボトルを開けてみた。
もっとも、ボトルのコンディションがどう見てもよくなさそうだった(実際噴いたあとがあった)ので、ワイン会等に持参しずらいという事情もある。
ところが、抜栓してみると、これが案外悪くない。
色は濃いめのガーネットで全般にオレンジがかってエッジは透明になっている。香りはアプリコットや赤系果実のドライフルーツ、紅茶、蜜のような甘い香り、それに時間とともにひなびた干草のような香りも。味わいはなめらかな果実味が口の中でゆっくりと甘味を伴って広がり、タンニンは乾き気味だけれどもよく溶け込んでいる。きれいに熟成しているけど、全体的には酸が弱めで、そのため構成がやや平板な印象を受ける。余韻もストンと消えてしまう。まあ、それでも、抜栓前は、飲めないんじゃないか、と危惧していたことを思えば、よしとしよう。 【83】
(ボトル間違って捨ててしまったため、ラベルの写真をとれませんでした。(^^;)

日時 2001/11/15
コメント 藤小西さんのボジョレー・パーティに参加。場所は表参道の閑静な場所にあるパーティスペース。参加者は100人を超える大盛況で、初対面の方、久しぶりの方、毎度の方、などいろいろな方々とお会いすることができた。
飲んだワインは以下。
・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー2001
(ドメーヌ・デ・ブラヴ・ポール・サンカン)
・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー2001
( ドメーヌ・ジョベール)
・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー・ル・ペレオン2001
( ドメーヌ・デ・ラ・マドンヌ)
・ボジョレー・ヌーヴォー2001
( マルセル・ラピエール )

この日は会話に夢中で、メモをとらなかったのだけど、どれも前評判にたがわぬみずみずしい美味しさ。
他にも、味見程度ながら、78のボジョレーとか、去年のヌーヴォー、それにドメーヌ・シャソルネーのサンロマンの赤白などもそれぞれ飲ませていただいた。 ベリーダンスのショータイムなどもすばらしく、とても楽しいひとときでした。
MASAさん、藤小西のスタッフのみなさん、それにお手伝いのエプロン部隊のみなさま、どうもありがとうございました。

日時 2001/11/14
銘柄 Ch.グリュオラローズ94
産地 仏>ボルドー>メドック2級>サンジュリアン村
購入店 やまやで購入後2年弱寺田倉庫保管
価格 3980円(当時)
コメント 濃いガーネットで、エッジにはオレンジの色調がまざりはじめている。香りはネットリした、ゆで小豆、甘草、木の根、ブラックベリー、コーヒーなどこの銘柄独特のもの。味わいは以前飲んだときはかなりタニックに感じたものだが、今回は全般にかなりこなれてきており、やわらかな果実味とやや硬質な酸、それに豊かに溶けこんだタンニンがよくバランスされている。それでも、フィニッシュにはやはり木質的なフレーバーと渋みが支配的になるが…。
この銘柄の93と94はやまやでかってまとめ買いしたもの。93は早くから飲めたが、94も大分タンニンが落ち着いてきた。【85】

日時 2001/11/11
  東急本店試飲。実は99ルロワの試飲のつもりで出かけたのだけど、日程を1週間間違えていた。おまけにデジカメを持参したのに、スマートメディアを入れ忘れて撮影できなかった。
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン・オー・コンボット98
(デュジャック)
価格 グラス1400円(ボトル8900円)
コメント エッジにすでにオレンジのニュアンスが見える中程度のガーネット。香りは、オレンジピール、ブルーベリーやラズベリーなどのフレッシュな果実、ハーブ、ミネラル、カフェオレ、ロースト香。味わいは非常にデリケートな、やわらかい果実味の第一印象。酸はやや控えめで丸く、タンニンは絹のようになめらか。大きな構成ではないが、エレガントで、早くから美味しく飲めるワインだ。フィニッシュは甘酸っぱい果実味中心に調和がとれている。ただし、全体にやや平板な印象が否めないのと、今すでに相当こなれていることから、熟成能力には疑問がある。【86】
   
銘柄 シャンボール・ミュジニー・プリミエクリュ99
(コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ)
価格 グラス1600円(ボトル11000円)
コメント エッジにピンクの色調が見える濃いルビー。香りはまだまだ若すぎる印象の、青っぽいハーブ、茎、スミレ、それにラズベリーやチェリーなどの少し火を通した果実など。それに対して、味わいはすでにこなれていて美味。豊かでたっぷりとした果実味のアタック、なめらかなタンニン、酸はしなやかで、これらがすばらしいバランスを形成している。中盤以降、口中で層をなすように広がるフレーバーといい、濃厚でありながら透明感のある果実味といい、長い余韻といい、非常に素性のよさが感じられるワイン。この実力にして、価格は同じ作り手のレザムルーズやボンヌ・マールの半額以下。飲むたびに思うが、この銘柄って相当にお買い得じゃなかろうか。【89】

日時 2001/11/10
銘柄 バローロ・スペルス94(A・ガヤ)demi
産地 伊>ピエモンテ
購入店

やまやで購入後2年弱寺田倉庫にて保管

価格 4800円(当時)
コメント エッジがピンクからオレンジがかった濃いルビー。香りは閉じ気味な中に、ブラックチェリーやプルーンのジャム状の果実、スパイス、それにバルサムっぽいニュアンス。味わいは凝縮感のある果実味のアタック。タンニンは豊かで粉っぽく、酸も豊富で質感があり、力強い構成がすばらしい。フィニッシュにはコーヒーっぽいフレーバー。現時点ではかなりタニックで、もう少しこなれるのを待ちたいところだが、凡庸な年である94ビンテージにしてこの凝縮感はさすがガヤだと感心した。【88】

日時 2001/11/9
銘柄 Ch.ドーザック95
産地 仏>ボルドー>メドック5級>マルゴー村
購入店 楽天ショップKATSUDAで購入後1年セラー保存
価格 3000円
コメント 1年以上前にネットで購入したはいいが、あまり飲んでみようという意欲もわかずに、ズルズルと置き去りになっていたボトル。実は我が家のボルドーや新世界モノにはこの手のものがかなりある。
エッジにピンクのまざるやや濃いめのガーネット。ブラックベリーのコンフィ、黒鉛、中国のスパイス、エスプレッソ。味わいは凝縮感には乏しいが、やわらかい果実味を中心に、たっぷりとしたフレーバーがある。タンニンはなめらかで酸はしっかり果実を下支えしている。今流行のタイプではないが、エレガントなまとまりには好感が持てる。寒くなるにつれ、ボルドーが美味しく感じられる季節になってきた。 【85】

日時 2001/11/8
銘柄 ヴィノ・ノヴィレ・ディ・モンテプルチアーノ96
(メリーニ)
産地 伊>トスカーナDOCG
購入店 御茶ノ水「フェラーラ」にて
価格 4500円
コメント 仕事を早めに切り上げ、上野で開催されているMOMA展へ。平日の夜ということで、空いている館内でのんびりと名画を鑑賞できた。ワインはそのあと訪れた御茶ノ水のカジュアルなイタめし屋にて。
赤々とした色調のガーネット。香りはよく熟したカシスやプルーンの ジャム状の果実、ヨード、黒オリーブ。
味わいは果実味が豊かで濃縮感があり、酸は豊富でやわらかいものの、 どこか輪郭がぼやけたような、ドロンとした印象がある。 フィニッシュにやや干し草のような乾いたタンニンが目立つ。
そこそこによくまとまっているが、複雑さや精妙さというよりは鮮やかな 果実感を味わうべきワイン。 もっとも、レストランで4500円ということは、酒店価格は3000円もしくは それ以下?.それを思えば、十分な品質だと思う。
【82】