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スイス旅行

 2013.7.16〜7.26

2013.08.03. 掲載
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目次
 はじめに
  1.氷河特急
  2.マッターホルン
  3.トゥーン湖とラウターブルンネン
  4.ユングフラウ
   ユングフラウ ヨッホ観光
   シルトホルン観光
   花の谷ハイキング
  5.レマン湖の湖畔とラヴォー地区
  6.ジュネーブ
  7.エビアン
  8.花の村 イヴォワール
  9.モンブラン
 10.服装など
 まとめ



はじめに

私の海外旅行先はヨーロッパが多いが、スイスにはあまり興味がなかった。妻がスイス行きを希望するのを渋り、延ばし延ばしでやり過ごしてきた。

ところが、急にスイス行きを決めたのは、この春、妻が転んで膝の骨折をしたからだ。私たちは思っている以上に老化が進んでいる。もう一度転んで骨折をするようなことがあれば、海外旅行は無理かもしれない。それでは妻が可哀そうだし、私の寝覚めも悪い。

私たちは、20年以上も山に登ったことがない人間だから、服装も装備も何も持っていない上、知識も乏しい。そこで私は息子から大半を借りて、なんとか恰好をつけた。

旅行に行くからには、それをできるだけエンジョイするのは、私の生き方。以前、私の海外旅行エンジョイ法に書いたようなやりかたで旅を楽しんだ。

旅の概略は、JTBの心ゆく旅「マッターホルン・ユングフラウ・モンブランと氷河特急」に参加した。エールフランスでチューリッヒに着き、クールから氷河特急でツェルマットに行き、ここでマッターホルンを見た。次はヴェンゲンに行き、ここでユングフラウを見た。次はシャモニーでモンブランを見て、ジュネーブなども観光し、ここからエールフランスで帰国した。



図1.スイスと周囲の国 旅行の行程の概略(チューリッヒ空港着 ジュネーブ空港発)▲は名峰三山




1.氷河特急

チューリッヒ(Zuerich)で1泊し、バスでクール(Chur)まで移動(2時間/120km)、ここから氷河特急(Glacier Express) 1等に乗り、約5時間半/約220kmで終着駅ツェルマット(Zermatt)に到着した。

氷河特急は、サンモリッツとツェルマットの間の、スイスアルプスの山岳地帯を走る山岳鉄道であり、観光列車である。クールはその中間駅で、ここで機関車が切り離され、最後尾の列車に別の機関車が接続され、こちらが先頭車となったのには驚いた。スイッチバックと呼ばれる、急勾配を克服するために設けられた折り返し式の鉄道線路のようだ。

車窓からは、アルプスの名峰、美しい森や牧草地、山間の急流や渓谷などが連続し、6時間の間、飽きることがなかった。この氷河特急に毎年約25万人もが乗車するそうだ。標高はクールが585m、最高はオーバーアルプ峠(Oberalppass)の2,033m、ツェルマットは1,604mである。


図2.今回のスイス旅行の行程のあらまし(クールからツェルマットまでは氷河特急乗車)by Google Map



図3.機関車がやってきた



図4.最後尾の客車に機関車を連結



図5.進行方向が逆になった氷河特急。私たちは先頭車両に乗ることになった



図6.天井の半分近くまでがガラス張り。眺めは良いが、日差しをまともに受ける





2.マッターホルン

◆ツェルマット

氷河特急の終着駅であるツェルマット(Zermatt)は、人口5,000人足らずの小さな村で、環境保全のためにガソリン車の乗り入れが禁止されている。そのため、音の静かな電気自動車が走っている。

この村は、マッターホルンをはじめ、4,000m級の山々に囲まれていて、ここからもマッターホルンを眺めることができる。標高1,604m。


図7.ツェルマット、ロートホルン・パラダイス展望台、マッターホルン by Google Map



◆ロートホルン・パラダイス展望台

ツェルマット駅 → 地下ケーブルカー駅 → スネガーパラダイス駅 → ロープウェイ → Bauherd駅 → ロートホルン駅 。ここから ロートホルン・パラダイス展望台(Rothorn Paradise)に上る。この展望台から、マッターホルンとフィンデル氷河を満喫できるとガイドブックに書かれている。

ホテルを出る時は、あるいは晴れるかも知れないと期待したが、雪まじりの雨風で、視界は不良。予定されていたスネガーパラダイス(Sunnegga Paradise)駅で降りて、ライ湖(Leisee)の逆さマッターホルンを見るハイキングへの参加は取り止めた。

ツェルマットに戻って、ずぶ濡れの状態でこの村の案内を受けた。アルプスの名峰三山観光旅行の最初からこれでは先が思いやられた。



図8.ロートホルンに出かける前にホテルから眺めたマッターホルン。晴れるかと期待した



図9.ロートホルン・パラダイス展望台では、雪まじりの風雨で視界は不良。得るところなく下山した



図10.翌日は夜明けから晴れ渡り、マッターホルンが美しくそびえ立つ



図11.朝日を浴びて金色に輝くマッターホルン



図12.金色が薄れ、黄色に変わっていく



図13.山肌も鮮明となり、真っ白な雪に覆われたマッターホルンに変わった。素晴らしい



図14.宿泊したホテル ミラボー(HOTEL MIRABEAU)のマッターホルン側





3.トゥーン湖とラウターブルンネン

ツェルマットを発って、次の宿泊地であるヴェンゲンまで移動する途中、トゥーン市の旧市街を観光し、トゥーン湖をクルーズし、インターラーケンで船を降りて、ラウターブルンネンでシュタウプバッハの滝とトゥルンメルバッハの滝を見学したのち、ヴェンゲンに到着した。


◆ルート

ツェルマット → テーシュ:登山電車
テーシュ → トゥーン:バス(105km) 、途中カートレインでトンネルを通過
トゥーン → インターラーケン:トゥーン湖クルーズ(1等/2時間)
インターラーケン → ラウターブルンネン:バス(13km)
ラウターブルンネン → ウェンゲン:登山電車


図15.トゥーン市からウェンゲンまでの行程 by Google Map


◆カートレイン

生まれて初めてカートレイン (Car Train) に乗り、スイスに来ていることを実感した。大型バスがギリギリ一杯のサイズで列車に乗り、乗客を乗せたまま列車で運ばれるのだから、面白かった。

カートレインは、自動車とそれを運転・乗車していた旅客をともに、1本の列車で運送するもので、カーフェリーの列車版である。スイスでは、排ガスの増加などの環境面に配慮し、政府やEUからの資金援助を受けて、カートレインが多く作られているとのことだ。



図16.カートレインを先頭部分から撮影した



図17.車を乗せたカートレインの車両が延々と続く



図18.カートレインから乗用車が続々と降りてくる



図19.私たちが乗った大型バスもカートレインに乗り込み、微動だにせず運ばれる


◆トゥーン市の旧市街

トゥーン(Thun)市はトゥーン湖の北西岸にあるスイス中部の町。市中にアーレ川が流れる。アルプスを臨む湖畔のリゾート地としても有名。旧市街には12世紀に建造されたトゥーン城をはじめ、歴史的建造物が数多く残っている。


図20.トゥーン市の旧市街、アーレ川 川べり

◆トゥーン湖クルーズ

トゥーン湖(Thunersee)は、中世の頃から、アルプスをのぞむ風光明媚な湖として知られてきた。トゥーン湖でのクルーズの歴史は古く、アイガー、メンヒ、ユングフラウの三名山に代表されるベルナーアルプスの山々や、かつての王族・貴族の居城として建てられた古城などの美しい眺望を楽しむことができる。


図21.トゥーン湖クルーズ中に目にした、湾岸のおしゃれな家々



図22.クルーズ船上でツーショット

◆ラウターブルンネン

ラウターブルンネン(Lauterbrunnen)は、72もの滝がある谷に囲まれていて、「音の鳴り響く泉」の名が付いた村。メンリッヒェンという山を挟んで、グリンデルワルトの西側に位置し、こちらもユングフラウヨッホへ向かう登山鉄道の起点である。この村を取り囲む崖は急峻で、ほとんど90度に近い。

ここで、シュタウプバッハの滝(Staubbach Faeiie)と、トリュンメルバッハの滝(Truenmelbach Faelle)を見た。


図23.シュタウプバッハの滝





4.ユングフラウ

ユングフラウ3山の観光は、2日に分けて行われた。いずれも出発点はヴェンゲンで、第1日目はヴェンゲンから南東の方向にあるユングフラウヨッホに向かった。帰路は、クライネシャイデックから、グリンデルヴァルトのグルントに降り、そこからメンリッヘンに上り、ヴェンゲンに戻った。

第2日目は、ヴェンゲンから一旦ラウターブルンネンの谷に降り、谷を挟んだヴェンゲンの向かいの山にあるミューレンを通り、シルトホルンの展望台に向かった。帰路は、シルトホルンからミューレンに戻り、ここからアルメントフーベルに行き、アルメントフーベルからミューレンまでの花の谷をハイキングし、ミューレンからラウターブルンネンの谷に降り、ここからヴェンゲンに戻った。

今回のスイス旅行で、最も地理の理解が難しかったのは、このユングフラウ3山の観光であった。Google map だけでは理解できず、図25のような立体模式図を参考にした。



図24.ユングフラウ3山の観光ルート(1日目はユングフラウヨッホ、2日目はシルトホルンが目標)by Google Map



図25.ユングフラウ3山の観光ルート立体模式図(南北が地図とは逆) スイス政府観光局資料より作成




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 ユングフラウ ヨッホ観光
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◆ルート

ヴェンゲン → クライネシャイデック:登山電車
クライネシャイデック → ユングフラウヨッホ:登山電車

ユングフラウヨッホ → クライネシャイデック:登山電車
クライネシャイデック → グルント:登山電車
グルント → メンリッヘン:ロープウェイ
メンリッヘン → ヴェンゲン:ロープウェイ


◆ヴェンゲン

ヴェンゲン(Wengen)は、ラウターブルンネンの東側の崖の上の台地にある村で、排気ガスを出す乗り物の乗り入れが禁止されている。そのためか、空気が澄み切っていて、ユングフラウが美しく見渡せる。

この村が賑わうのは夏よりも冬で、毎年1月にはアルペンスキーのワールドカップ・ウェンゲン大会が開催されるそうだ。


図26.ヴェンゲンのホテル シルバーホルン



図27.ホテルはヴェンゲン駅のすぐそばにある



図28.ホテルから眺めたユングフラウ3山。左から、アイガー、メンヒ、ユングフラウ


◆クライネシャイデック

クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)は、グリンデルワルト、ウェンゲンのどちらから来ても、ユングフラウヨッホへ行く時に必ず通る中継地点で、ヴェンゲルンアルプ鉄道とユングフラウ鉄道の乗換え駅がある。


図29.クライネシャイデック駅



図30.クライネシャイデック駅。ユングフラウヨッホ行き登山電車のうしろにユングフラウが見える



図31.クライネシャイデックで眺めたユングフラウ



図32.登山電車から眺めたユングフラウ


◆アレッチ氷河

アレッチ氷河(Aletschgletscher)はスイス最長で、約24kmあり、周辺の一帯とあわせて世界自然遺産に登録されている。

この氷河は、メンヒから続くエーヴィッヒシュネーフェルト(Ewigschneefeld)と、ユングフラウからのびるユングフラウフィルン(Jungfraufirn)、アレッチホルンの北側に広がるアレッチフィルン(Aletschfirn)という3つの氷河が合流したものである。

アラスカで見た氷河は汚れていたが、この氷河は真っ白で、ほれぼれするほど美しい。私はマッターホルンやユングフラウ、モンブランなどよりも、この氷河により深く感動した。


図33.美しいアレッチ氷河



図34.アレッチ氷河



図35.アレッチ氷河


◆アイガー

アイガー(Eiger)の標高は3,975m。ユングフラウ、メンヒと並び、いわゆるユングフラウ3山の一つとされる。アイガー北壁は、高さ1800mの岩壁で、グランドジョラスの北壁、マッターホルンの北壁とともに、困難な三大ルートの一つとして知られ、三大北壁と呼ばれている。

アイガーはユングフラウ3山の西側に位置し、この山とメンヒとをトンネルで貫通して、登山電車がユングフラウヨッホ駅に到達する。トンネル内では2か所の途中駅があり、約5分間停車する。最初の停車ではアイガーの北壁、後の停車では氷河を眺望することができる。

◆メンヒ

メンヒ(Moench)はドイツ語で「修道士」を意味する。アイガーとユングフラウの間に位置する。

◆ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅は、ヨーロッパ最高地点の駅(Top of Europe)で、標高3,454mにある。クライネシャイデック駅との標高差は1,400m、距離9.3km。所要時間は上り約50分、下り約35分。なお、ヨッホとは「肩」のことである。

ここに、スフィンクス展望台(Sphinx)のほか、プラトー(Platau)という展望ポイントがある。ここでは、夏場でも雪が積もっていて、ユングフラウは目前に迫っている。

ここの郵便局は、富士山五合目簡易郵便局と姉妹提携しているため、日本の赤いポストが設置されている。ここから孫娘に絵葉書を2枚投函した。


図36.ユングフラウヨッホ駅で、登山電車から降りてくる乗客



図37.スフィンクス展望台



図38.スフィンクス展望台から見たユングフラウ



図39.ユングフラウをバックにツーショット



図40.プラトーの雪の上、バックはユングフラウ



図41.プラトーは一面が銀世界


◆ユングフラウ

ユングフラウ(Jungfrau)はアイガー、メンヒと、尾根がきれいに連なる。この3山を合わせてユングフラウ3山と呼ばれる。標高4,158m。2001年にアルプス初の世界遺産として登録された。

◆グルント

ユングフラウヨッホからクライネシャイデック駅に戻り、ここから往路とは違って、グリンデルヴァルト駅に向かい、その一つ手前のグルント(Grund)駅で降車した。

グルントからメンリッヘンまで、ヨーロッパ最長のゴンドラに乗る。緑のアルプスを眼下に、ユングフラウ3山を左手に眺めながら、ゆっくりと1時間弱で移動する。高所恐怖症の私は、乗る前は心配だったが、あまりに高すぎて不安を感じることはなかった。

◆メンリッヒェン

メンリッヒェン(Maennlichen)は、グリンデルヴァルト(Grindelwald)とラウターブルンネンの街を分け隔てるようにそびえる。ここからアルプスの山々や麓の街を眺めることができる。

ここでは、たくさんの草花が咲き誇っていた。ヴェンゲン側の谷は深く落ち込んでいて、ヴェンゲンに下るロープウェイの所要時間はわずか10分ほどだった。


図42.メンリッヒェンの山頂



図43.メンリッヒェンの山頂 向うに展望台が見える。白い建物はヴェンゲンへ下るロープウェイ駅



図44.一面に黄色い花が咲き乱れている



図45.アップで撮ってみると、「西洋タンポポ」ではなく、キンポウゲ科の「バターカップ」だった



図46.赤い可憐な花も咲いている「りんどう」の一種のようだ



図47.これはタンポポの一種だろうか? この花を撮ったあと、現場にデジカメを忘れてきた!



図48.ここを撮ろうとしたらデジカメがない! ツアーコンダクターに付き添ってもらい、現場に引き返す。
そこではカメラが持ち主を待ちわびていた。エーゲ海でデジカメを忘れたことを思い出す。またもラッキー!
ヴェンゲンに下りるロープウェイはこの通り非常に急峻だ



図49.ズームアップするとヴェンゲン駅や宿泊しているホテルが見える




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 シルトホルン観光
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◆ルート

ヴェンゲン → ラウターブルンネン:登山電車
ラウターブルンネン → グルチュアルプ:ロープウェイ
グルチュアルプ → ミューレン:登山電車
ミューレン → シルトホルン:ロープウェイ

シルトホルン → ミューレン:ロープウェイ
ミューレン → アルメントフーベル:ケーブルカー
アルメントフーベル → ミューレン:ハイキング(花の谷)
ミューレン → グルチュアルプ:登山電車
グルチュアルプ → ラウターブルンネン:ロープウェイ
ラウターブルンネン → ヴェンゲン:登山電車

◆シルトホルン

シルトホルン(Schilthorn)は、標高は2,970m。山頂からユングフラウ3山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)をはじめ、200を越える峰々の大パノラマが広がる。

山頂には回転レストラン「ピッツ グロリア」がある。このレストランは、映画007シリーズの第6作、「女王陛下の007」のロケ地となった。建物自体が太陽光発電の力でゆっくり回転するので、席に座ったまま360°の景観を楽しむことができる。


図50.左から、アイガー、メンヒ、ユングフラウのユングフラウ3山



図51.ユングフラウをバックにして



図52.ツーショット



図53.回転レストラン「ピッツ グロリア」で



図54.帽子が回転して離れてしまったのに気が付いていない。それを同じツアーのメンバーが届けてくれた


◆ミューレン

ミューレン(Muerren)は、ヴェンゲンから谷を挟んで反対側の崖の上にある村。ヴェンゲンと同じく、この村も、排気ガスを出す乗り物の乗り入れが禁止されている。標高1,634m。

シルトホルンとはロープウェイで、ラウターブルンネンとはロープウェイと登山電車で結ばれている。また、アルメントフーベルとはケーブルカーで結ばれている。

◆アルメントフーベル

アルメントフーベル(Allmendhubel)は、ミューレンからケーブルカーに乗り、わずか4分で到着する。標高1,907m。ここでユングフラウ3山を眺めながら、バーベキューランチを食べた。

そのあと、アルメントフーベルからミューレンまで、花の谷よばれるハイキングコースを、景色と草花を楽しみながら、約2時間かけて下った。


図55.アルメントフーベルのケーブル駅



図56.ケーブル駅にはレストランがあり、テラス席は満員



図57.テラス席でバーベキューランチを食べ、誰もにこやか



図58.座って目の前の眺めを楽しむ



図59.アルメントフーベルから見下ろしたアルプスの景色




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 花の谷ハイキング
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アルメントフーベルからミューレンまで、花の谷とよばれるハイキングコースを、景色と草花を楽しみながら、約2時間かけて下った。

これは希望参加なので、私たちは、最初はケーブルカーでミューレンに下りて、そこで皆と合流する予定でいた。しかし、この日までの経験から参加できそうに思えたので、ツアーコンダクターと相談して参加することにした。

現地日本人のハイキングガイドが、咲き誇る草花を一つ一つていねいに説明しながら、そのほかにも、スイスの色々な情報を交え、ゆっくり歩いてくださるので、予想していたより何倍もすばらしい経験となった。

また、ガイドさんは、今年は寒さが続いて、2週間前は雪解けのため、ハイキングできる道はこの半分以下だったとか、急に暑くなって春の花と秋の花が一斉に咲きだしたが、このようなことは珍しいと教えてくれた。

山にしても、展望台から眺めるのと比較にならない多様な角度から、良い天候のもとで眺めることができて、こちらの鑑賞の方が本当だと実感した。観光客が群がる中で、わずかな時間だけ山を見て終わることが空しく感じられる。

今回の旅行では、最初から静止画だけで記録してきたが、このハイキングは専ら動画で記録した。以下の写真はすべて動画から切り出したものである。


図60.アルメントフーベルからミューレンまでの航空写真 by Google Map



図61.ハイキングガイドを先頭に、花の谷ハイキングは出発



図62.素晴らしいユングフラウの山々



図63.アルプスの緑の丘陵



図64.ハイキング道はこのように整備されている



図65.黄色い花が咲く丘陵の下には牧草地が広がっている



図66.これはもう咲き乱れているとしか言いようがない



図67.ハイキングガイドは、立ち止まっては、このように一つ一つ詳しく説明してくださる



図68.黄色い花に交じって白い花も見つかる



図69.2種類の白い花 大きい方が「レースフラワー」でこれには毒がある、小さい方は「蛸壺草(白玉草)」



図70.白い花にピンクの花が混じった



図71.可憐な花は「蛸壺草(白玉草)」



図72.緑の葉に囲まれて美しい「蝦夷赤花」



図73.珍しい形の黄色い花は「熊の足爪草」



図74.青い「矢車草」が咲いている



図75.ユングフラウを背景に、スイスでよく見かける屋根の傾斜が緩い建物



図76.数種類の花が咲き乱れている



図77.この風に揺れている花は「悪魔の爪」と呼ばれている



図78.これは「悪魔の爪の白いバージョン」 そばで、かわいい黄色い花が咲いている



図79.真夏に咲くチューリップのような形の黄色い「りんどう」



図80.これも「りんどう」



図81.赤紫色の花



図82.緑の丘陵、ユングフラウの山、澄み切った青空、白い雲、州旗がひるがえっている



図83.放牧中の3頭の牛、のどかである



図84.岩の上の見たこともない奇妙な花は「蜘蛛の巣磐梯草」



図85.アット驚く豪華な花は「唐松草」、引き立て役を傍にはべらしている



図86.これは「伊吹虎の尾」



図87.可愛いピンクの花は「野薔薇」



図88.心細げな花たち



図89.ユングフラウの山々、深緑の樹の生い茂った林、なだらかな緑の丘陵、赤い建物



図90.ハイキングもそろそろ終わりに近づいた





5.レマン湖北岸とラヴォー地区

ヴェンゲンを発ち、バスでフランスのエビアンに移動したが、その途中で、レマン湖北岸にあるラヴォー地区でワイナリーを訪れた。

◆レマン湖

レマン湖は、スイスとフランスにまたがる三日月型の淡水湖。面積は琵琶湖より一回り小さく、その約3/5がスイス、約2/5がフランスに属す。英語ではジュネーヴ湖(英: Lake Geneva)と言う。

レマン湖北岸にあるラヴォー地区でワイナリーの見学をしたのち、レマン湖南岸にあるフランスのエビアンに向かった。ここにあるホテルを拠点として、ジュネーブ、モンブラン観光、花の村観光を行った。


図91.レマン湖周辺地図 by Google Map



図92.レマン湖北岸のオシャレな建物



図93.2羽の水鳥がのんびり浮かんでいる。水は澄み切っていて、泳いでいる魚の群れが透けて見える



図94.昼食をここで摂った。隙をみて、雀がテーブル上の食べ物を襲うのには驚いた



◆ラヴォー地区

ラヴォーはスイス・ヴォー州にあるブドウ栽培地方で、レマン湖畔の段々畑で知られる。2007年に「ラヴォーのブドウ段々畑」の名で、世界遺産に登録された。

夏の暑く上等な陽光、レマン湖面の照り返し、熱い部分とそれをしのげる部分とを持つ石の斜面、これらの3点がブドウを熟させ、輝かせるのだと説明を受けた。


図95.ラヴォー地区のブドウ段々畑





6.ジュネーブ



◆レマン湖付近


図96.レマン湖の水を吸い上げて勢い良く140mまでも放水している大噴水(Jet d'eau)



図97.噴水とレマン湖をバックにツーショット




◆旧市街


図98.ジュネーブ旧市街には重厚な雰囲気が残っている



図99.尖塔がシンボルのサン・ピエール大聖堂



図100.サン・ピエール大聖堂の正面像 カルヴァンは約30年に渡ってここを本拠地として使用した



図101.旧兵器庫 大砲が4門とカエサルがやってきた時の様子を描いたモザイク壁画があった



図102.ジャンジャック・ルソーの生家跡



図103.世界一長いベンチとギネスに記録されたことがあるトレイユ坂上の公園



図104.そのベンチに腰掛けてツーショット



図105.ジュネーブ大学敷地内にある宗教改革記念碑



図106.左から、ファレル、カルヴァン、ベーズ、ノックス



図107.ルターはいないのかと探したら、記念碑から遠く離れて、名前だけが彫られていた



図108.パリのオペラ座を模して建てられたジュネーブ大劇場




◆国連付近


図109.国連難民高等弁務官事務所入口付近



図110.工事中の国際赤十字社



図111.国連ヨーロッパ本部(パレ・デ・ナシオン)事務局



図112.国連ヨーロッパ本部前庭の彫刻



図113.新館にある大会議場



図114.この大会議場の天井画はスペインのミケル・バルセロ氏の作品



図115.1995年に国連50周年を記念して、愛媛県砥部町から寄贈された、砥部(とべ)焼き 地球儀の壺




図116.総会会議場は第二次大戦までは国際連盟の理事会会議場だった



図117.総会会議場



図118.壁画は、スペイン カタロニアの画家ホセ・マリア・セルトの作品で、成長する人類を描いている





7.エビアン


図119.ホテル ヒルトン エビアン レパン リゾート アンド スパのレマン湖側



図120.ホテルの部屋から見下ろした庭園やプール、向かいにはレマン湖が見える



図121.レストランで朝食



図122.エビアンの水源(カシャの泉) 列をなして水汲みの順番待ちをしている



図123.この外人もペットボトルにたっぷり水を。待ちきれないペットボトルがたくさん見えている



図124.妻は小さなボトルに水を入れている



図125.レストラン「ラ・ヴェルニアス」で上着ワンピース着用の晩餐会が催された





8.花の村 イヴォワール

ここはレマン湖畔にある村で、フランスの最も美しい村(Les Plus Beaux Villages de France)のひとつに選ばれ、「花のある村づくりコンテスト」に連続して優勝した村であるとのこと。



図126.この古い門をくぐると花の村が現れた



図127.このように花、花、花で家も周りも飾られている



図128.ここでツーショット



図129.レマン湖が見えてきた



図130.レマン湖側から眺めた花の村



図131.気持ち良さそう



図132.ヨットハーバーをバックに、ちょっとハシャイデル?



図133.かわいい花の飾り。我が家用に一つ購入した



図134.花の村を後にする。気持ちは爽やか





9.モンブラン


図135.シャモーニからロープウェイでエギュ デュ ミディ北峰駅へ by Google Map



図136.エギュ デュ ミディの頂上テラスから、目前にあるはずのモンブランは、霧でほとんど見えない



図137.頂上テラスから、上ってきたロープウェイの北峰駅が見える



図138.北峰駅の横から、広大なヴァレー・ブランシュ氷河が見える。かなり汚れている



図139.北峰駅から中央橋を渡ると、氷のトンネルがあり、これを通ってエレベータ乗り場へ進む



図140.北峰駅から、中央峰の頂上テラスを見上げると岩場に人影が見える



図141.ロープウェイでシャモーニに戻ると、銅像の指さす方向にモンブランが見えた



図142.モンブランが美しい姿を見せている



図143.ツーショットを撮ろうとしたら、モンブランはこの通り雲に隠れてしまった





10.服装など

はじめて高地に上る旅行なので、服装などについて分からないことが多かった。実際に旅行して分かったことをまとめておく。

◆服装

今回の7月中旬のスイス旅行では、日本と同じ程度に暑く、半袖シャツで十分なことが多かった。

高地として、マッターホルンの展望台では、雪とみぞれの混じった雨だったので寒く、手袋も必要だったが、ユングフラウヨッホの展望台、シルトホルンの展望台、モンブランの展望台では手袋も必要ではなかった。

振り返ってみて、半袖シャツ1枚に、セーターやフリースなど厚手のもの1枚、風を通さないヤッケ程度のもの1枚を持ち、重ね着で調節するのが賢明だと思った。手袋は高地では必要。

◆靴

登山電車、ケーブルカー、ロープウェイが頂上にまで運んでくれて、エレベータもあり、自分の足で上ることは非常に少ない。展望台も特別な作りではなく、サンダルで高地の展望台に来ている人を多く見かけた。また、ハイキングコースはきちんと整備されている。

だから、靴は滑り難い、底のしっかりしたウォーキングシューズで充分だと思った。

◆持ち物

リュック、帽子、防寒具、ハイキング用にはストックがあれば楽なようだ。サングラスは、私の場合必要と思ったことはなかったが、持参した。




まとめ

1.あまり気が進まないスイス旅行だったが、行くことに決めてからは、事前にいろいろ調べて、旅行を楽しむようにした。

2.旅行は幸運の連続に近かったが、アルプスの名峰を良い状態で見ることができるのは、運に大きく左右されることを痛感した。

3.もう一度行ってみたいという気持ちはない。

4.この旅行記をまとめ、構築する作業は楽しかった。旅の備忘録としては、私にとってはこの程度で充分ではないかと思っている。


<2013.8.3.>

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