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2001.01.15. 掲載
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生まれてから還暦までの、61年間の「歌と思い出」を、20世紀末に書き上げた。ここに取り上げた歌を数えてみると、510曲ある。これは、昨年の4月にまとめた歌のデータ・ベース1000の半数に当る。そこで、この歌について少し分析してみたので報告する。
1 | 1936〜1945 | 0〜 9歳 | 3 | 1% |
2〜3 | 1946〜1955 | 10〜19歳 | 121 | 24% |
4〜5 | 1956〜1965 | 20〜29歳 | 165 | 32% |
6〜7 | 1966〜1975 | 30〜39歳 | 140 | 27% |
8〜9 | 1976〜1985 | 40〜49歳 | 54 | 11% |
10 | 1986〜1996 | 50〜61歳 | 27 | 5% |
合計 | 1936〜1996 | 0〜61歳 | 510 | 100% |
これを見ると、10代の青年前期、20代の青年中期、30代の青年後期で合わせて83%を占めているのは、予想通りであるが、中年前期の40代で青年期の3分の1近く落ち込み、中年後期50代では6分の1までに減少していることに正直驚いた。
これを考えてみるのに、第1は、青年中年の違いもあるが、それ以上に、時代の影響がより大きく関係していると思う。
敗戦後、海外の音楽が怒涛のように押し寄せて来て、それに飲み込まれて行った。その次には、ロックンロール、プレスリー、ビートルズと言う、これまでになかった革命的な歌が現れ、日本にJポップスが誕生し、どんどん力をつけ、音楽好きな者を引きつけて行った。これらは私たちに大きな影響を与えたが、私たちが中年に入る頃から、歌は多様化し、大量生産されるようになり、それに反比例して、心に残る歌は減り続けて来た。
私たちの前後4〜5年の世代は、自分の青春の時代に、それまでの世代の人間はもちろん、その後の世代の者たちよりも、はるかに多く、深く、歌を享楽できたのではなかろうか? それを幸せと思わないで、なんとする! いま、そのような気持になっている。
私の心に残る新しい歌は、時代とともに減りつづけてはいる。しかし、私が鼻歌で唄い、大声を張り上げる歌は時代とともに増えこそすれ、決して減ることはない。
1 | 1936〜1945 | 0〜 9歳 | 67% | 33% |
2〜3 | 1946〜1955 | 10〜19歳 | 28% | 72% |
4〜5 | 1956〜1965 | 20〜29歳 | 30% | 70% |
6〜7 | 1966〜1975 | 30〜39歳 | 74% | 26% |
8〜9 | 1976〜1985 | 40〜49歳 | 89% | 11% |
10 | 1986〜1996 | 50〜61歳 | 63% | 37% |
合計 | 1936〜1996 | 0〜61歳 | 50% | 50% |
10代の青年前期、20代の青年中期で、邦楽と洋楽の割合が3:7であるのは予想できたが、30代の青年後期に入るとこの割合は突如逆転し、7:3になるのには驚いた。この頃から、日本の歌が欧米に劣らぬような水準に到達し、レベルが上がったと考えても良いのではなかろうか?
1.歌謡曲 | 63(12%) | 1.ポップス | 81(16%) | |
2.Jポップス | 165(32%) | 2.映画音楽 | 81(16%) | |
3.日本歌曲 | 13( 3%) | 3.C&W | 24( 5%) | |
4.Jその他 | 13( 3%) | 4.シャンソン | 16( 3%) | |
5.カンツォーネ | 21( 4%) | |||
6.ラテン | 23( 5%) | |||
7.ハワイアン | 2( 0%) | |||
8.歌曲 | 24( 5%) | |||
9.その他 | 8( 8%) | |||
合計 | 254(50%) | 合計 | 256(50%) |
61年間を通して見ると、邦楽と洋楽はちょうど5:5になっている。しかし、邦楽と言っても演歌はほとんどなく、歌謡曲が10%ばかり、残りは欧米系の匂いのするものばかりである。これが、私の個性なのかもしれない。歌の好みのジャンルの幅の広いこと、さながら、雑食動物であるが、これも、私の個性かもしれない。
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