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ケーブルテレビと映像機器の配線


2010.06.16. 掲載
2012.12.17. 追加
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目次
はじめに
ケーブルテレビと映像機器の配線
配線に関係した部品と用語の解説
まとめ



1.はじめに

これまでは、地上アナログテレビ、地上デジタルテレビ、BSデジタルテレビの3種類のテレビを視聴してきました。最近ケーブルテレビ番組も見ることができるように変更した結果、テレビやBDレコーダなどの映像機器の配線がかなり複雑になりました。

そこで、ケーブルテレビの担当者が行った配線をチェックして配線図を書き、その仕組を理解できるようにいろいろ調べた結果をまとめました。

当マンションには、都市型ケーブルテレビ(J:COM)が導入され、屋上にBS・CSアンテナが設置されています。これらのテレビ電波は混合されて、壁のアンテナ端子に届いています。この中から、アナログテレビ、地上デジタルテレビは、ケーブルテレビ回線からの電波を取り込み、BSデジタルテレビは屋上に設置されたBSアンテナ回線からの電波を取り込めば良く、テレビ電波の取り込みに特別な配線は不要でした。

ところが、ケーブルテレビ番組を見るためには、ケーブルテレビの電波を、CATVデジタル セットトップボックス(STB)を通して取り出す必要があり、それに伴って配線も複雑になってしまいました。

この機会に、その配線を記録し、分析をして、その配線の理由を考えてみました。



2.ケーブルテレビと映像機器の配線


1)ケーブルテレビ番組を視聴しない場合の配線(図1)

ケーブルテレビ番組を視聴しない場合の配線
図1.ケーブルテレビ番組を視聴しない場合の配線

壁面のテレビ電波「混合回線端子」から3分波器(図4)で、地アナ、地デジ、BS・110度CSの3波に分けられた電波は、TVチューナのそれぞれの端子からTVチューナに入り、TVモニタに表示されます。


2)ケーブルテレビ番組を視聴する場合の配線

1.電波の流れ概略(図2)

壁面のテレビ電波「混合回線端子」から「2分配器(図5)」で2つに分かれた電波の1部が、ケーブルテレビのSTB(Set Top Box)に入り、ここで、地デジ、BS、CATV(CS)に分けられ、これがHTML端子を介して、TVの外部入力5を通って、TVモニタに地デジ、BS、CATV(CS)を表示します。

STBの入力端子に入った電波の残りは、STBの中に入らず、そのまま通過して出力端子から出て、BDレコーダの入力端子からBDレコーダ内に入り、地デジ電波となります。

BDレコーダの地デジ入力端子に入った電波の残りは、BDレコーダの中に入らず、そのまま通過して出力端子から出て、TVチューナの地デジ入力端子からTV内に入り、TVの地デジ電波となります。

2分配器(図5)で分配されたもう一方の電波は、BDレコーダのBS入力端子からBDレコーダ─の中に入り、BS電波となります。

BDレコーダのBS入力端子に入った電波の残りは、BDレコーダの中に入らず、そのまま通過して出力端子から出て、TVのBS入力端子からTV内に入り、TVのBS電波となります。

BDレコーダを通り抜けてTVチューナーに入ったBS電波と地デジ電波は、TVモニタでBS電波と地デジ電波を表示します。

BDレコーダに入ったBS電波と地デジ電波は、HDMIを介してTVチューナのTV外部入力5を通って、TVモニタにBSと地デジを表示します。


電波の流れ概略
図2.電波の流れ概略


2.電波の流れ詳細(図3)

電波の流れ詳細
図3.電波の流れ詳細 (◎B → ◎C 、◎4 → ◎5 はスルー出力)

    記号・略号説明

    TV:SHARP LC-65GE1
    STB(Set Top Box):Panasonic TZ-DCH1100C
    BDレコーダ:Panasonic DMR-BW900
    HDMI切替器:HDMI(1)〜HDMI(4)までの出力を切替 SKnet製

    2分配器:4202zs-p BC/CS・U/V・FM デジタル対応 ソリッド製
    TCF-60FB:流合雑音阻止フィルタ 東芝テクノネットワーク製
    STBA-10A:アッテネータ サン電子製

    ◎1:2分配器のTCF-60FB 出力端子
    ◎2:STBのケーブルテレビ宅内線 入力端子
    ◎3:STBの分配出力端子
    ◎4:BDレコーダの地上デジタルアンテナ 入力端子
    ◎5:BDレコーダの地上デジタル TV 出力端子
    ◎6:TVの地上デジタルアンテナ 入力端子

    ◎A:2分配器のTCF-60FB 出力端子
    ◎B:BDレコーダーのBS・110度CSアンテナ 入力端子
    ◎C:BDレコーダーのBS・110度CS 出力端子
    ◎D:TVのBS・110度CSアンテナ 入力端子




3.配線に関係した部品と用語の解説


章内目次
1)テレビ電波混合回線 2)テレビ電波の周波数 3)分波器と分配器 4)流合雑音阻止フィルタ
5)アッテネータ 6)STB 7)同軸ケーブル、アンテナケーブル 8)スルー出力端子
9)HDMI端子 10)DVI端子 11)DV端子 12)D端子 13)USB端子

1)テレビ電波混合回線

当マンションのテレビ共聴設備には、ケーブルテレビ(J:COM)の電波と、屋上に設置されたBS・CSアンテナからの電波が混合されて、壁のアンテナ端子に届いています。

ケーブルテレビの電波は、同一周波数パススルー方式で伝送されていて、地上デジタルアンテナから受信するのと同じ周波数です。そのため、地上デジタルテレビは、ケーブルテレビ回線からの電波をそのまま取り込んでも、地上デジタルアンテナから取り込むのと同じ方法で視聴できます。

それに対してケーブルテレビ電波に含まれるBSデジタル電波は、トランスモジュレーション方式で伝送され、これを視聴するには、ケーブルテレビ専用のデジタル放送対応のSTB(セットトップボックス)をテレビに接続して視聴する必要があります。

しかし、屋上に設置したBSアンテナからの電波もテレビ共聴設備で混合されているので、STBを通さずにBSデジタルテレビを視聴することは可能です。

ケーブルテレビのメインとなるCATV電波は、CSテレビで、これもトランスモジュレーション方式で伝送され、これを視聴するには、ケーブルテレビ専用のデジタル放送対応のSTB(セットトップボックス)をテレビに接続して視聴する必要があります。


2)テレビ電波の周波数

テレビで使われている電波を、周波数の低い方から高い方へ順に並べると、

VHF(Very High Frequency)とは(30〜300MHz)の周波数の電波。地上アナログテレビジョン放送やFM放送、テレビのチャンネルでは(1〜12ch)、2011年7月24日以降廃止

UHF(Ultra High Frequency)とは(300MHz〜3GHz)の周波数の電波。地上デジタルテレビ放送、地上アナログテレビ放送に使われています。アナログ用は2011年7月24日以降廃止。

SHF(Super High Frequency)(3〜30GHz)の周波数の電波。衛星テレビ放送(BS・CS)に使われています。

放送衛星や通信衛星は、地上から送信した電波を中継器で受信したのち、別な周波数に変換し、地上に向けて再送信しています。

衛星放送の電波を同軸ケーブルに流すと非常に減衰が大きいことから、受信アンテナ部で周波数を変換しています。この変換部は、衛星放送用のパラボラアンテナの先端などに取り付けられていて、チューナーに接続した同軸線から電源が供給されています。

BS(Broadcast Satellite)放送衛星。NHKや民放デジタルのBS放送の略。

CS(communications satellite)通信衛星。無線通信を目的として宇宙空間に打ち上げられた人工衛星。その出力が大きく、使用目的が衛星からの直接放送であるものを特に放送衛星(BS)といいます。

現在ではBS放送、CS放送ともに実質的には違いは少なく、提供されているサービス面では、CS放送のほうがチャンネル数は多く、各分野に特化した番組(いわゆる専門チャンネル)が多数放送され、CATVテレビ電波のメインになっています。


3)分波器と分配器

当マンションのテレビ共聴設備で、ケーブルテレビから伝送されてきた電波(地デジ、BS、CATV)と屋上アンテナで受信したBS電波は混合され、それが壁のアンテナ端子に届いています。ここから、それぞれの電波を分けて取り出すのに、次に述べる分波器または分配器を使います。

1.分波器(セパレータ)

同軸ケーブルからの電波を周波数の違うものを分ける働きをします。BS/UHF・VHF分波器は、BS波(衛星放送)とUHF波(地上デジタル波)VHF波(地上アナログ波)を分波するもので、同じ周波数の電波を分けるのではないため、電力はあまり劣化しません。

これは、ハイパスフィルタという、高い周波数成分を取り出すフィルタ回路を通した方の電波は、低い周波数成分が抑制され、ローパスフィルタという周波数成分を取り出すフィルタ回路を通した電波は、高い周波数成分が抑制されるという原理に基づいています。

ケーブルテレビ番組を視聴するのでなければ、この分波器だけで、地上アナログ、地上デジタル、BSデジタルは通常通りのテレビ接続で視聴は可能です。現在でも、パソコンでのテレビ視聴はこれで行っています。(図4)

BS/UHF・VHF分波器(セパレータ)
図4.BS/UHF・VHF分波器(セパレータ)


2.分配器(スプリッター)

ケーブルテレビ番組を視聴するには、ケーブルテレビ電波を別に処理する回路が必要になるため、分波器ではなく分配器を使うことになりました。

分配器は、同軸ケーブルを等分に分配するもので、電力も等分に分配され、分配数以下になります。そのため、分配数はなるべく少なくする必要があります。

今回使われたのは、ソリッド製の「4202ZS-P」という名前の2分配器で、使用周波数(10MHz〜2150MHz)、双方向 VHF/UHF、BS、CS対応、DC15V以下最大1A の1端子電通型です。(図5)



図5.分配器(スプリッター)


4)流合雑音阻止フィルタ

流合雑音とは、ケーブルテレビ伝送路で、加入者側からケーブルテレビ局に向かって(上り方向)ノイズ(雑音)が集まってくることを言います。

双方向CATVは、その構造上妨害電波や家庭で発生する生活雑音の影響を受けやすいため、様々な対策が必要となります。特にCATVインターネット利用時には、テレビ受信時とは逆の上り方向の流合雑音を阻止する必要があります。

それを少なくする方法の一つとして、流合雑音阻止フィルタを介在させるやり方があります。これにより、双方向ケーブルテレビ施設における、加入者宅側からの流合雑音を防ぎます。

今回使われた流合雑音阻止フィルタは、東芝テクノネットワーク製のTCF-60FBで、10〜60MHz帯では、入力信号に対して40dB以上カットできます。


5)アッテネータ

電波が弱すぎる場合だけでなく、電波が強すぎる場合も正常に受信することができなくなる場合があります。そのような場合は、アッテネータ(Attenuator)を使って、信号を適切な信号レベルまで減衰させる必要があります。

今回使われたアッテネータ(減衰器)は、サン電子製のSTBA-10Aで、下り(70〜2610MHz)帯域を6dB減衰し、上り(10〜55MHz)帯域はそのまま通過します。これによって、屋上設置のBSアンテナからの強い電波を弱め、正常に受信できるようにしています。


6)STB

1.ケーブルテレビの電波

ケーブルテレビ(Cable Television)を略してCATVと呼ぶものと思ってきましたが、Common Antenna TeleVision と Community Antenna TeleVision(共同受信)の略でもあるそうです。どちらも似た構成の配線を採るため、同じものを指している場合もあるようです。

ケーブルテレビから送られてくる電波の伝送方式には、パススルー方式とトランスモジュレーション方式があります。

パススルー方式では、放送電波は変換されることなくそのまま送られてきています。そのため、加入者は直接受信の場合と同じ設定方法で、そのまま視聴できます。J-COMでは、地デジがこの方式です。

トランスモジュレーション方式では、受信した放送信号をケーブルテレビ伝送用の周波数に変換して送られてきています。加入者はそれをケーブルテレビ会社が提供する専用受信機(STB)で受信しないと視聴できません。BSデジタル、CSデジタルがこの方式です。

J-COMのケーブルテレビ電波は、パススルー方式の地上デジタル放送、トランスモジュレーション方式のBSデジタル放送とケーブルデジタル放送(CSデジタル放送)の3波を含んでいます。

2.STB(Set Top Box)

ケーブルテレビの電波の中に含まれるBSデジ、CATVデジ(CSデジタル)は、ケーブルテレビ会社が提供する専用受信機(STB)で受信しなければ、視聴できません。

今回、ケーブルテレビ会社が設置したSTBは、Panasonic製 TZ-DCH1100Cで、地デジ、BSデジ、CATVデジの3種の放送が視聴できる規格になっています。これには、HDMI出力端子が付いているので、TVのHDMI入力端子が対応する外部入力5を通して、TVモニタにケーブルテレビ電波を表示することができます。デジタルSTBのため、TVの双方向通信に必要な電話回線の接続が不要になりました。(図6)


STB(Set Top Box)
図6.STB(Set Top Box)


7)同軸ケーブル、アンテナケーブル

アンテナから受信機に接続するケーブルを同軸ケーブル、または、アンテナケーブルと呼んでいます。同軸ケーブルにも電力の損失があり、アンテナから受信機までのケーブルの長さが長いほど、大きな損失を伴います。損失を減らすには、径が太く、高いグレードのケーブルを使用することです。


8)スルー出力端子

スルー出力端子(THROUGH OUTPUT)というのは、入力端子から入力した信号を、そのまま取り出すことができる出力端子のことで、アンテナ入力とアンテナ出力で良く使われます。これは中継用に使われ、入力端子から入った信号は一部がその機器の内部に入り、残りは出力端子から出て、次の機器の入力端子からその機器の内部に入ります。(図7)


スルー出力端子(THROUGH OUTPUT)
図7.スルー出力端子(THROUGH OUTPUT)


このスルー出力端子を使えば、分配器を使わなくてもアンテナ線を分岐させることができ、中継機器の電源の ON OFF に関係しないという便利さがあります。

しかし、問題もあり、このスルー出力端子から出た電流は、単純に考えると2分の1になります。この電流をもう一度別のスルー出力端子から出すと、その半分となり、最初の入力電流の4分の1になります。実際は、そのようにはならないでしょうが、つなぐ度に電流は減衰していくことは確かです。だから、便利だからといって、使い過ぎるのは、受信状況を悪くする可能性があります。

このスルー出力端子は、STBとBDレコーダについていています。図3で説明すると、STBでは◎3:分配出力端子、BDレコーダでは、◎5:地上デジタル TV 出力端子と、◎C:BS・110度CS 出力端子がそれに相当します。

TVチューナではVHF・UHF出力端子がそれですが、アナログを視聴せず、地上デジタルだけを使う場合は地上デジタル入力端子だけで、スルー出力端子はありません。BS・110度CS端子も入力端子だけです。

このスルー出力やスルー出力端子は、テレビ関係機器の配線の理解に重要であることを知りました。しかし、その説明は、TV、BDレコーダ、STBの取扱説明書に書かれていないだけでなく、Web検索でも記事は極めて少ないことも知りました。


9)HDMI端子

デジタル映像端子としてPCで使われてきたDVI端子(Digital Visual Interface)は、コネクターが大きく映像のみなので、音声用にはさらにケーブルが2本必要という欠点があります。

それに対して、日欧韓7社が共同で策定した規格で、DVIを発展させ映像だけでなく、音声やコントロール信号を加え、コネクタも小さくし、著作権保護機能を加え、デジタル家電向きにHDMI(High-Definition Multimedia Interface)の規格が生まれました。
デジタル信号をアナログ変換しないので映像がより鮮明、1本のケーブルで映像信号と音声信号の両方を送れます。

コネクタには、タイプAが標準タイプ(19ピン)。 タイプB(29ピン)が1080pを超える解像度をサポート。 タイプCがミニHDMI端子(19ピン)で、タイプAと比べてより小型で、ビデオカメラなどに採用。 タイプD(19ピン)がマイクロHDMI端子で、携帯電話、デジタルカメラなどに採用。ほかに、タイプE が自動車用HDMI端子で、車内部の映像用配線に使用されています。これからはHDMIが映像機器接続の主流になりそうです。(図8)(図9)



図8.HDMIコネクタ AタイプとCタイプ(miniタイプ)



図9.HDMIコネクタ AタイプとDタイプ(マイクロHDMI端子)


今視聴しているTVは、外部入力端子にHDMI入力端子が付いているので、これまでも映像機器接続は専らこれを使ってきました。もちろん、今回のSTBの接続も、D4映像端子ではなく、HDMI端子に接続しました。

多くの機器をTVチューナのHDMI入力端子に接続する場合、いちいちこれを抜き差しするのは面倒であるだけでなく、コネクタを傷めてしまいます。そこで、2年前からSKnet製のHDMIセレクターを使って、入力する映像機器を選択するようにしています。(図10)


HDMIセレクター
図10.HDMIセレクター


これは、入力4端子(前面1端子)、出力1端子で、最大4つの機器を接続し、ワンタッチで切り替えて使用できます。HDMI Version 1.3対応なので、ビデオカメラなどのHDMI miniコネクタから出たケーブルにも対応、最大1920×1200ドットの高解像度表示に対応しています。 切替は手とリモコンの両方で行い、リモコンで「EQUALIZE」ボタンを押してブースター回路をONにすれば、信号を増幅して安定した送受信が可能です。

現在選択されている入力ポートは、マーカーランプが点灯するので選択しているコネクタが分かり、ブースターがONの状態では「BOOSTER」ランプが点灯します。Web検索で調べたところ、生産終了品になっていました。


10)DVI端子

コンピュータとディスプレイを接続するためのインターフェース規格の一つ。液晶ディスプレイなどのデジタル駆動のディスプレイに、コンピュータから直接デジタル信号を送ることができます。(図11)

DVI-I(Digital Visual Interface Integrated)
アナログ信号とデジタル信号の両方を送受信することができます。
8個×3列の計24ピンがデジタル・インターフェイス部分、十字部分の周りの4つのピンがアナログ・インターフェイス部分

HDMIセレクター
図11.DVIの構造


DVI-D(Digital Visual Interface Digital)
デジタル信号のみを送受信する。アナログ部分は持たない

HDMIセレクター
図12.DVI端子


11)DV端子

DV端子(Digital Video interface)は、iLINK端子、IEEE 1394端子、FireWire端子とも呼ばれます。

DV規格のデジタルビデオ機器と外部機器を接続する端子の規格で、DV機器同士をつないで劣化の起きないデジタル方式のダビングを行なったり、DVデジタルビデオカメラをパソコンに接続して映像を転送したり、パソコンから機器を制御することができます。

HDV1080i対応のDV端子であれば、ハイビジョンの映像と音声を1本のiLINKケーブルで接続できます。

HDMIセレクター
図13.DV端子の挿入口 左は6ピン、右は4ピン


HDMIセレクター
図14.DV端子のコード 左は6ピン、右は4ピン


12)D端子

D端子(D terminal)は、映像機器のアナログ映像信号を伝送するために規格された日本独自の接続端子です。
D端子のDは、コネクタがDの形をしていることから名づけられました。

最近ではほとんどのAV機器にD端子が付いています。形状は同じで、D1〜D5端子までの5つの規格があり、数字が大きいほど高精細・高解像度の映像信号に対応します。ハイビジョン放送にはD3以上の端子が必要です。


HDMIセレクター
図15.D端子の挿入口


HDMIセレクター
図16.DV端子のコード


13)USB端子

USB(Universal Serial Bus)は、現在のパーソナルコンピュータ周辺機器で、最も普及した汎用インターフェース規格です。標準タイプから、Mini-USB、Micro-USBへと小型化が進んでいます。

標準タイプのA端子はパソコン本体に接続する場合が多く、B端子はプリンターなどの周辺機器に接続する場合によく使われます。小型化されたMini-USB、Micro-USB端子は、カメラ、携帯電話などの接続に、そのB端子がよく使われます。

Mini-USBとMicro-USBのB端子は形がよく似ていますが、Micro-USBの方がより薄く、抜け難く、より丈夫になっています。


各種USBD端子
図17.各種USBD端子 標準(A端子、B端子)、Mini-USB(B端子)、Micro-USB(B端子)


標準型A型端子とMiniUSBのB型端子
図18.標準型A端子とMini-USBのB端子


標準型A型端子とMicroUSBのB型端子
図19.標準型A端子とMicro-USBのB端子



4.まとめ

ケーブルテレビの番組を視聴することにしたため、ケーブルテレビ会社がSTBを設置していきました。そのため、アンテナ回線、TV、BDレコーダなどの配線が複雑になりました。

操作の仕方はそれほど難しくはないのですが、その配線と仕組を理解するのはかなり困難です。しかし、それを理解したいという気持ちが強く、ケーブルテレビの担当者が行った配線を調べ、出てくる疑問をSTB、TV、BDレコーダの取扱説明書やWeb検索などで調べ、自分なりに納得できました。

お陰で、テレビ電波、ケーブルテレビ、映像と音声について多くのことを学びました。それは、これから役立つのではないかと思っています。

この記事もまた、自分の備忘録として掲載しますが、関心のある方のご参考になるところがあれば嬉しいです。


<2010.6.16.>
<2012.12.17.>追加


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