中山ダート1800mの特性
<概略>
中山ダート1800mは、直線坂下からスタートし、約1周する。スタート直後に急坂があるためスピードが乗りにくく一般的には「内枠の先行馬が有利」とされている。
<検証>
まずはデータから。
・馬番別
・3コーナー位置別(およそ残り600m)
・4コーナー位置別(およそ残り400m)
・脚質別
馬番別のデータからみていこう。
勝率で突出した数値は2号ゲートの9.5%、14,16号ゲートの5.2%、5.3%。その他ではバラつきがあるが概ねゲートによる差はないと言っていい。
連対率は、明らかな傾向がみられ、1〜6号ゲートの数値が全コース平均より低い。かと言って外枠が高いわけではなく、7〜10号ゲートあたりが全コース平均よりかなり高い。
複勝率は、16号ゲートを除けばほぼ同程度の数値で推移しており、勝率と同様にゲートによる差はない。
結論としては、「ゲートによる差はほとんどない」。一般的な格言とは正反対の結論である。狙いは外枠と言えよう。
次に脚質をみてみよう。
3コーナーでの位置取りについてはほぼ全コース平均と変わりない。
ところが、4コーナーでの位置取りになると特徴が現れる。それは、「逃げ馬が不利」であることと「2〜5番手以内が有利」であること。勝率、連対率、複勝率、どれをみても番手以降の好位勢が優位を占めている。逃げ馬は連対率が低く複勝率が高い。つまり、「勝つか負けるか」。
つまるところ、重要なのは4コーナーでの位置取りであり、いかに4コーナーで好位に取り付けるか、そしてそこからもう一伸びする脚が必要だ。端的に言うと「コーナーリングの器用さと長い脚を使えること」が好走条件とも言える。
それを裏付けるのが脚質別データで、逃げは全コース平均に比べてかなり数値が低く、高いのは先行型とマクリ型である。とくにマクリ型の数値の高さは特筆物で、前述の好走条件とピタリ一致する。
<まとめ>
・枠による有利不利はない
・マクリがかなり有利
・一本調子の逃げ馬ではダメ
<参考:全コースダート平均値>
・馬番別
・3コーナー位置別
・4コーナー位置別
・脚質別