こばくち日記


2003/1/21.(火)
馬券の組み合わせについて考えてみる その2
 さて、今日は実践篇。単優先主義なので、単勝との組み合わせについてだけ考えていく。

○単勝と複勝
 これは最もポピュラーな組み合わせじゃないかな。ただ、2通りの意味があるのを知ってほしい。つまり、「単勝本線、複勝押さえ」「複勝本線、単勝押さえ」だ。
 単勝本線の場合は、複勝は元返しのつもりで買うべし。ちょっと色をつけておくのがポイントだ。
 複勝本線は、本来は邪道馬券だ。が、勝負したい馬がステイゴールドみたいな馬だとすると、1着よりは2着3着の方が可能性が高いかも―と考える。この時には複勝で勝負なのだが、勝つ可能性も考えられるときには単勝も少し買っていいと思う。が、あくまで期待値が複勝一本で買うよりも上回る場合のみだ。

○単勝と馬単
 この組み合わせは、単勝がまず間違いないという場合に買う。
 位置付けは「馬単本線、単勝押さえ」になる。というのは、頭にした馬が1着に来なければ単勝も馬単もハズレだからだ(馬単の頭と単勝の馬が違うなどという支離滅裂な馬券は考えない!)。
 基本は確率の高い方が本線だが、期待値は普通、配当がかなり高くなるので馬単の方がいい。そこで馬単が本線になるのだ。万が一、ヒモが狂った時の押さえとしての単勝というわけなのだ。馬単は確率の低い馬券なので、単勝は多少儲けが出るように配分するといいだろう。

○単勝と馬連、あるいはワイド
 この組み合わせは、単勝が多分来るという場合だ。だが、2着になる可能性もあるので、2着に来ても的中する馬連を押さえておこうという考えである。もちろん、複勝を買った方が確率は高い(3着もOKだしね)が、オッズ的に複勝を買えないことが多い。そんな時の組み合わせである。
 したがって、「単勝本線、馬連押さえ」という位置付けになる。確率が高い方が本線という基本どおりの馬券だ。この場合、馬連は元返しプラスαくらいの気持ちで買うべし。
 ワイドは、オッズがつく場合にはこっちの方が安心だろう。ただし、ワイドを押さえに買える時はほぼ間違いなく複勝が押さえで買えると考えていい。

○三連勝馬券について
 三連複は、難しい。点数を絞って買うよりもBOXで手を広げた方が当たりやすい。紛れというのも考慮しなければならないからだ。従って、単勝との組み合わせで買うことはまずない。あるとすれば、単勝本線の場合だ。馬連も馬単も安い時に、もう1頭軸になりそうな馬(つまり複勝なら間違いない馬)がいれば、押さえで買ってもいい。ただし、かなり確率の低い馬券なので押さえにはあまり向かない。
 三連単は、ありうる組み合わせだ。この場合は三連単が本線、単勝が押さえになる。つまり、馬単が安い時に3着まで手を広げれば高い配当が期待できるだろう。ものすごく確率の低い馬券なので、期待値的にはイーブンになるぐらいの気持ちで買ったほうが結果が出るのではないかな?実際に取り組んでみないと分からないんだけどね。


 本当は、単勝1点で買うのが一番効率がいい。確率も高いしね。けど、狙えるんならみすみす高配当を見逃すこともないと思う。だから、馬単は積極的に活用していきたい馬券だよね。

2003/1/20.(月)
馬券の組み合わせについて考えてみる その1
 単優先主義は単勝を中心に馬券を買うことだけど、決して単勝ばかり買うのではない。配当が見込めるのなら当然、馬単のような馬券も狙っていくのだ。だが、基本は単勝。今日はその組み合わせ方について考えてみよう。

○基本は期待値である。
 これは馬券の基本、いや、博打の基本といってもいい。「期待値」についてちょっと説明をしてみよう。
 分かりやすいように最近のレースから2002年秋華賞を例にとってみる。「このレースで最も当たる確率の高いのはどの馬券をどのように買ったときですか?」。100人中100人が「ファインモーションの複勝」と答えるだろうし、間違いなく正解だと思う。それ以外を選んだ人はよっぽど性格が捻くれているか競馬の勉強をやり直した方がいい。では、「このレースでどの馬券をどのように買いますか?」という質問はどうだろう?これは様々だろうが、少なくとも「ファインモーションの複勝」と答える人は100人中1人いるかどうかだろう。まず100%当たる馬券だけれど、元返しになる確率もかなり高く儲けにならないから。これが「期待値」の概念なのだ。
 もう少し具体的に説明していこう。ファインモーションの複勝は100%当たるが100円のオッズ。ファインモーションの単勝は80%当たるが110円のオッズ。ファインモーションからサクラビクトリアの馬単は30%の確率で550円のオッズ。さて、この3通りしか馬券を買えないとしたらどれを選ぶ?これは意見が分かれるかもしれないが3番目の馬単を選ぶのが正解。なぜならば最も「期待値」が高いからだ。
  期待値の公式(最も単純化したもの)
   期待値 = 出現確率(100%=1とする) × 配当

 この公式に当てはめると、
  複勝は、「1×100円=100円」
  単勝は、「0.8×110円=88円」
  馬単は、「0.3×550円=165円」 となる。
 つまり、期待値的には馬単は単勝の倍になるわけだ。圧倒的に馬単が買いだろう。

 この例はあくまで分かりやすくしただけで実際には出現確率なんかは計算できないのでフィーリングで考えることにはなるけれど、基本的な考え方として理解しておいてほしい。

○本線と押さえ
 本線とは、「当たる確率が最も高い馬券」であり、押さえとは、「確率は低いが考え得る馬券」だろう。が、いくら確率が高くても配当が安い馬券は買わないだろう。さっきの例で言えば、複勝を本線に買う人はまずいない。これはどういうことかというと、期待値なのだ。
 もう一度さっきの秋華賞の例を使ってみると、複勝を本線に買う人はいないが、単勝ならいる。なぜか?期待値を高めることができるからだ。
 「ファインモーションの単勝に200円賭けるのと、ファイン→サクラの馬単に100円賭けるのとではどちらが期待値が高い?」
 答えは、単勝だ。期待値を計算してみよう。単勝は200円賭けるので配当が倍になり、220円になる。
  単勝:0.8×220円=176円
  馬単:0.3×550円=165円
 つまり、コマの上げ下げによって本線と押さえの区別をつけることができるのだ。基本的に本線の方が押さえよりも期待値が高くなるようにするのがポイントである。とはいえ、出現確率がフィーリングなのでここもフィーリング頼りなのだが。少なくとも、よくあるように「押さえよりも本線の方がリターンの金額が多くなるように資金配分」というのは間違っている。


ここまでは馬券の組み合わせを考える上での基本事項について。本題はまた後日。
○単勝と複勝
○単勝と馬単
○単勝と馬連、あるいはワイド
○三連勝馬券について

2003/1/12.(日)
それにしても単優先主義
今週もテーマは単勝オヤヂである。
土曜日。昼からの勝負であるが、6Rでルメールのマーブルボーでほぼ間違いないというレースであった。何故かと言うに、最近の京都のダートは明らかに内枠有利なのであることが一つ。叩き2走目で一般的に勝負気配である。他の馬でもこれというのはいない。強いて言うならナリタチャンピオンが指数的にも枠的にも有力なのだが騎手がコバテツでは絶対に買えない。買ってはいけない騎手だ。ところが朝起きて新聞を見てみるとなんと騎手欄に「武豊」と書いてあるではないか!!イカンイカン、これではルメールなど買っている場合ではない。で、KBSをつけてパドックを見ると。うーん、どちらもいいではないか。さて困ったものだ。迷っているのだが、6Rは実はKBSでパドック映像が流れてから締め切りまで時間が短い。放送時間の都合上、録画なのだ。悩んで結局、馬連を買うべと思って投票してみたが締め切りに間に合わなかったのである。しかもそれが来るのだ。いや当然だろ。天下の武様と若手外人のホープであるルメールの組み合わせである。年末からこのコンビを何度見たことか。
7Rはその分余ってしまってついつい手が出てしまったのだが、やはりルメールのエイユートップガンで勝負しようと。だが、7枠なのである。これがひっかかったのだが、6Rを買えなかった分、予定していた金が余っているのだ。今度も買おうかどうか迷ったのであるが。初志貫徹で枠がよくないから見すればよかったのだ。
100回レースをすれば100回とも違う結果になると言われることがあるが、それは能力だけで着順が決まるわけではないということである。指数上位から決まることもあるが、それだけが着順を予想する上での要素となりえないのである。展開が最大のものだが、この「展開」というのが実はさらに細分化できる要素なのだ。
まずは「枠」。当然、内に入れば先行しやすい。コーナーが近いコースではより重要だ。
「騎手」もそうである。中には抑えられないような駄騎手もいるが普通は馬のコントロールくらいはどの騎手もできる。他の公営競技でも見られるように上下関係や交友関係が微妙に関ってくるのである。例えば、河内がどけと言えば若手は道を開けるというヤシである。中舘のように何とかの一つ覚えのように逃げまくる騎手もいる。ペースの全く読めない騎手もたくさんいる(これらの騎手はたいがい駄騎手なので買ってはいけない)。
他にも「体調」であるとか「斤量」などの要素に分解できよう。だが、最も大きいのは枠と騎手の2つだと思う。いや、最も利用しやすい要素である。
この日は8Rに大本命の単に突っ込んでなんとかプラマイゼロくらいに収められた。最初からこのレースだけに全力投球していればよかったのであるが。ここ最近では最も自信のある単勝負であった。なぜならマイナス要素がほぼ見当たらないからである。やはり大本命でもこのようなレースには突っ込むべきだろう。万が一外れるとしたら故障くらいしかない。そんなことを心配していたのでは競馬はできない。
日曜は何とかプラスにすべく、鉄板レースを探してみたところ、指数からは中山のガーネットSと出た。また、シンザン記念も大本命が飛びそうなので買ってみるべ。で、難波へ突撃したわけである。
8Rでまずはオジャマシマスを買う。指数的には抜けていて、問題点は10ヶ月ぶりということだけであったがパドックを見る限り気合も乗っており馬体もやや緩いが問題ない。調教もきっちり13−13で坂路をやっていてまずは合格である。横にいた自称「本日焼き鳥」(この手の自称はまず間違いなく真実である)のオヤヂがオッズを見て「何でこんなのが人気なんだろな」と連れに話しかけているのを横から聞いて確信した。博打の基本は「ツイてない者の逆に行け」である。果たしてオジャマシマシタ。470円もついたのであるから久々のヒットである。
ガーネットSは、もういいだろう。馬鹿が二人ほどいたということである。いくらなんでも前半3F32.8秒は速いだろう。芝でもG1で見られるかどうかというペースだ。次に人気を落としたら狙うとしておこう。問題はシンザン記念だ。前走逃げて、バテて、次に出てきた時にさあどうだ?という馬が、である。しかも武が乗って、池江厩舎で、サンデー産駒で。どこかで見たことがないか?経験したことがないか?それも生々しい記憶で。やはり1番人気に推されて、今回も飛ぶんでないか?と考えたところまで同じでないか?わずか2週間前のことである。で、2週間前と同じことを繰り返した。穴を狙い、失敗した。ゴルァと同じようにサイレントディールも勝ってしまった。学習能力0の自分が嫌になる。
そんなわけで日曜も結局プラマイゼロなのであった。損してないからいいか?

2003/1/6.(月)
新年から単優先主義
あけましておめでとうない。今年は去年の負けを倍返しで取り返すためにも日々是決戦である。
さて、単優先主義としては、かつての2001年夏の頃の馬券が理想に近い。このようなリズムを取り戻すためにも努力していかねばならない。
その初戦である金杯。京都は上位馬にそれぞれ不安要素が多いと思われ、回避。中山は指数、展開からイブキガバメントを単で買ってみたわけである。だが惨敗。翌日、京都は勝負できるレースはなく、中山メインのジャニュアリーSでサイモンセッズを買ってみた。これも惨敗。敗因は木刀JKによれば道中で他馬の鞭が当たってひるんだということだが、本当はそんなところではないと考えている。今日はこの2レースから考察してみる。

金杯からいこう。イブキガバメントを買った理由として、
1.中山二千は差しが有利で、追い込みは不利、逃げもやや不利である。
2.前走勝っていて調子も問題ない。ローテーションも丁度よい。
3.同条件の2002年秋天で高指数。
というところが挙げられる。1.に関しては問題ない。なぜならば勝ったトーホウシデンは現に差して勝っているからである。2.もまあいいだろう。だが、3.に問題があった。結論を先に言ってしまおう。
「指数が高いからといって着順が上に来るわけではない」
これは実際に算出すればわかるのだが、前半のペースを加味しているため逃げれば逃げるほど指数は低くなる傾向にある。極端な追い込みをすればメンバー中1位の指数が出る。だが、その時の着順は決して1位ではないのだ。逆に指数から着順を予測するときにも当てはまる。
それでは、なぜ指数と着順の逆転現象が起こるのか?おそらく、コース適性ではないかと思っている。前々から注目している理論に「直結理論」というのがある。過去に激走したコースと凡走したコースが今回のコースとどのような関連性を持っているかということに着目した理論である。データ馬券で前走のローテーションから消去していく項目がよく見られるが、このやり方がある程度成功するのも直結理論の一種と言える。直結理論で言えば、今回の中山二千とイブキガバメントが重賞を勝っている阪神二千との関連性はどちらかというとやや良いという程度である。ちなみに中山二千との関連性は当然だが非常に良い。さて、トーホウシデンとイブキガバメントの比較であるが、秋天の指数はほぼ同じであった。ややイブキガバメントの方が高いが、着順はトーホウシデンの方が上である。これは展開の差で、実は中山二千の適性から考えればトーホウシデン>イブキガバメントであったといえる。おそらく、阪神二千でレースをすれば逆になるだろう。
中山と阪神とでは好走するために要求される脚質が異なるのだろう。このことについてもっとわかりやすく考える。ジャングルポケットとマンハッタンカフェ。2002年春天ではカフェが先着したが、仮に両馬万全の体調で東京二四のJCを走ったらジャンポケが先着するだろう。また、スペシャルウィークとグラスワンダー。1999年の宝塚記念ではグラスが圧勝、同年の有馬記念では僅差でグラスが勝った。だが、仮にグラスが体調万全でJCに出ていればスペシャルには勝てなかっただろう。4頭とも末脚で勝負するタイプなのだが、末脚の質が異なるのだ。ジャンポケやスペは一瞬の切れが持ち味であり、カフェやグラスは持続する末脚が持ち味なのである。東京コースは直線が長く坂もあるため、最後はバテ比べになる。一瞬の切れで前に出ておいて後は同じ脚色、もしくは最後に一瞬の切れでかわすというのが有効となる。タニノギムレットやアドマイヤベガなども同様だろう。京都コースは3コーナーに下り坂がありそこから大きな坂もなくスピードが持続したまま直線の攻防になるためいい脚が長く使える方が有利である。ナリタトップロードやメジロブライト、サクラローレルなどもこのタイプだろう。スペシャルウィークが春天を勝った時もダービー・JCとは違って先行してのものだった。だが、これらの馬は指数的には70台〜80台とそんなに差がないのだ。中山は京都と同じカテゴリーに属し、阪神はさらに持続性有利なのだろう。

← 一瞬の切れ   持続性 →
東京   中山 京都   阪神


例えば、目黒記念やエプソムCで好走してきた馬と、京都のOP特別で好走してきた馬が宝塚記念に出てきたとすると、同程度の指数ならおそらく格で劣るはずの前者が先着すると思われる。これと同様のことがイブキガバメントとトーホウシデンで起こったということなのだ。脱線しすぎた。一言でまとめると「コース相性は馬鹿にできない」ということである。

さて、翌日のジャニュアリーS。これはほぼ同レベルの指数を持った馬が揃った。で、ここで重要だったのは何かというと、である。実はこれは馬券を買う時に理解していたことなのだが今回は読み間違えた。というのも、中山ダ千二は通常は外枠が有利なのだが、前日に限っては内枠がよく出ていたのである。久々の開催でイレギュラーなトラックバイアスが働いていると考えられた。そこで、有力馬の中で内に入ったサイモンセッズを狙ってみたのである。だが、実はこの日は元に戻っていて外枠が良く出ていたのである。そのため、7枠に入ったグラスベンチャーが勝ってしまった。有力馬の中では最も外にいた馬である。これは馬券を買う前にもう一度リサーチすれば少なくとも複で狙えていた。いたく反省する点である。

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