17日夜〜18日朝 アンカラ・エキスプレス一等寝台列車
■9時に国鉄アンカラ駅に到着。首都アンカラの玄関口にしては迫力に乏しい。バスのネットワークが完備したトルコでは、どの街でもバスターミナルの充実ぶりに比べ鉄道駅が見劣りしているとのこと。深夜の駅の待合室には観光客や現地の乗客が疲れた様子でシートに身体を埋めている。駅のキオスクで寝酒用に日本円で160円の超お買得のビールのロング缶を調達した。22時30分アンカラ発、翌日8時イスタンブールのハイダルパシャ駅(アジア側終着駅)着のアンカラエキスプレス一等寝台に乗車した。
 10両編成の列車の100人以上が日本人観光客とのこと。6号車5、6番が指定席だった。個室には2段ベッド、洗面台、冷蔵庫、コンセントが付いている。早速デジカメの充電をセットする。誰もが珍しい寝台列車の旅にはしゃぎながら写真撮影に余念がない。
■発車まもなく車掌さんがベッドメイキングに現れる。事前ガイダンスに従いチップを渡すがなぜか返される。落ち着いたところで隣りの友人ご夫婦の個室でご主人とビールの酒盛りという至福の時を迎える。11時半、眠れそうもない2段ベッドの上段に身を横たえた。万歩計カウント14475歩だった。
■アンカラエキスプレスの2段ベッド上段での4時30分の目覚めだった。目覚めというよりまどろみから戻ったというべきか。ことほどに初体験の寝台列車の寝心地は想像以上の振動に悩まされた。身支度を整え、ベッドを壁際に戻してくつろぐ。真っ暗な車窓の景色を楽しむ術はない。
■6時前に食堂車に行き朝食を取る。グループ毎に時間帯が決められているようだ。6時半までが私たちのツアーの朝食時間だ。すでに各テーブルにプレートに盛り付けられた朝食がきれいに準備されている。
■個室に戻り、しばらくすると昨晩の車掌がシーツの片付けにやってきた。片付け後も佇んでいる。ここでチップを渡すことにようやく合点した。食後の用便は各号車に2ケ所のトイレで行う。ひとつは日本の和式トイレに近い構造のトルコ式である。試しにこちらで用を足した。洋風に慣れた身には辛いものがある。直系10cm程の穴に命中しなければ自分で桶に水を入れて後始末する羽目になる。
■列車がイスタンブールに近づいてきた。智被いてきた地被いてきた 列車が定刻どおりにイスタンブールのアジア側終着駅に着いた。列車を降り、各自スーツケースを押して待機中のバスまで移動する。

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