2010年6月例会 

6月8日        旧暦カレンダー入門
 2ヵ月ぶりの大阪さくら会の6月例会だった。「旧暦カレンダーについて」をテーマ大阪南太平洋協会(ASPA)理事長で一級建築士の資格を持つ建築家の松村賢治氏を講師に迎えてお話を伺った。紹介者はASPA会員の堀内さんである。今回の報告者は代表幹事の井上さんに担当してもらった。以下は、井上さんによる例会報告である。 

■19時20分、定刻に遅れて会場に入った私は、まず場内の活気に驚いた。最近の例会は10人そこそこしか参加者が集まらず、今回も少ないかなぁとあきらめ半分で会場に入った。ところが会場には何か熱気が漂っている。有り難くも私の到着を待っていただいていたのだが、中央奥に陣取られた講師の松村氏に皆の視線が集まっている。話し声がはずんでいる。
■ほどなく講話が始まった。早速、旧暦カレンダー2009年版と2010年版が配られた。大きい。実用新案の番号が入っている。何故だ? 暦の開始が11月(霜月)から始まっている。何故だ? 次々浮かぶ疑問・・・。それがこれからゆっくり解けていくと思うとワクワクする。
まずはイントロのご紹介。旧暦生活をすると田舎と関わりたくなり、その時に必需品となる住まい「方丈庵21」が紹介される。10平米以下なので建築物にならないし、キットを190万円程度で購入して田舎に土地を借りれば、5人宿泊用のシャワー・トイレ・テラス付快適ロッジの出来上がりというすぐれものだ。松村氏も広島県にお持ちとかで大阪との二重生活を楽しんでおられるという。コンセプトは、氏のお得意のヨットのキャビンらしい。正直私も欲しい。
続いて本題に入る。まず太陽の周期(31.5日)と月の周期(29.5日)の差と地球との位置関係の説明がある。説明を受ければ簡単な話だが、月齢ベースの旧暦では1日は必ず闇夜、15日は必ず満月ということになる。そうだったのか。判りやすい! 次に旧暦カレンダーを二年分見比べながら新暦と旧暦の対比で軽快に話が進む。11月1日は暦配りの日。この日に翌年の暦を配るのが慣わしで、昔は暦が配られないと1年が12ヶ月か13ヶ月かもわからなかったと。それで「来年のことを言うと鬼が笑う」と言うらしい。更に旧暦素人集団にも判りやすく、春・夏・秋・冬と話が季節を追って進んでいく。どうもキーワードは24節季と5節句のようだ。24節季(立春、夏至など)は太陽暦のもので、5節句(桃の節句など)は旧暦のものというのことも初めて知った。だから旧暦では自然に梅→桜→桃と咲くのが実感できるが、新暦では梅→桃→桜とずれてしまうし、立春が体感とあわないてなことが起こる。ちなみに今年の春が遅いのは旧暦と新暦を対比すれば一目瞭然。納得。
その後もギラギラと目を輝かせた会員の活発な質問と松村講師の熱い応答のトークが時間ぎりぎりまで延々と続いたが、例会レポートとしてはここまで。松村氏より友の会や勉強会のご紹介などもいただきましたので是非お時間ある方は参加してみてください(至近の予定は6月23日18時半〜森之宮にて勉強会が開催されるとのいこと)。旧暦カレンダーに季節感を日々書き込んで来年又、講師にお越しいただくことを承諾いただき閉会となりました。
 松村講師ありがとうございました。ご紹介いただいた堀内さん、ありがとうございました。