2010年1月例会

1月12日 置き去りにされたアフリカ

◆1月例会は、毎日新聞大阪本社の城島徹編集局次長を迎えての講演だった。案内状によれば氏が社会部記者だった20年ほど前から川島代表幹事とお付き合いがあったようだ。その後、東京本社、横浜、長野、南アフリカ等に赴任され、このほど14年ぶりに大阪本社に帰任されたという。今回の例会を楽しみにしていた筆者だが、緊急の所用で欠席のやむなきとなった。以下、送付してもらった森幹事のコメントを若干編集を加えて例会報告とした。
■今回は、毎日新聞編集局次長・城島徹氏の講師ということもあったのでしょうか、久々に16名の会員の参加を得て、新年にふさわしいスタートとなりました。一番乗りの井上代表幹事につづき講師が来られ、会員の方もほとんど7時前には集合されておりました。
 7時過ぎ、川島代表幹事の城島講師のご紹介に続き、講師のお話がはじまりました。講師は、やおらノートパソコンを取り出して、保存画像を見ながらの以下のような内容のアフリカのお話がはじまりました。
・アフリカには多くの国がある
・危険地帯にも入り、銃を突きつけられながらも無事通過できた
・幼い子供たちが誘拐され、少年兵として最前列で戦わされている。救出されてもトラウマからなかなかぬけだせないでいる。
・他国との戦争が多く、敗者には殺さず腕を無くしたりして家族が困るようにしている
・日本の海外青年協力隊が井戸掘りや作物の作り方など指導している
・人口の1割もの人たちがエイズに感染していて、体内感染の子供たちも大勢いる
・子供たちは、サッカーが大好きで砂漠でも皆がやっている
・ネルソン・マンデラ大統領が大変尊敬を集めていること
・ルワンダでは映画にもなったように民族対立が激しい
 アフリカには多面的な援助活動がもっと必要だとおっしゃっておりましたが、会員の方にも国際ボランティアをなさっている方もあり、スピーチ後の質問も活発に飛び交いました。アフリカを、分かりやすくご紹介して頂きました。私たちにとって馴染みの薄いアフリカが、身近に感じられたスピーチでした。
■その後、初参加の西田さんの自己紹介と小川さん、菅さんら数名の方の近況報告が行われ、9時30分に閉会しました。参加者は川島、井上、盛田、福井、北村、菅、上林、岡山、新屋、小川、奥野、吉村、堀口、堀内、西田、森の皆さんでした。
◆森幹事からは当日資料も送付してもらった。「勝間和代のクロストーク」という城島氏との対談記事だった。その中で氏の以下の発言が印象的だったので筆者の独断で紹介しておきたい。
 「1980年代から、世界銀行やIMF(国際通貨基金)が「構造調整プログラム」というアプローチを、アフリカを含む途上国に対して始めました。これは、援助はするんだけれど、融資と同時に経済の自由化を進め、政府を小さくするという条件づけですね。ところがそれが、逆に経済を悪化させたり、債務をふくらませた面があります。」
 「たぶんアジアは、土地に投資して物を作って生産性を高める発想がもともとアフリカよりも強いと思うんです。アフリカは、いまあるお金を、身近な家族や共同体にすぐ分けてしまう、相互扶助的な精神が強いといわれます。」
 「経済は成長すべきであるという「神話」とは違った価値観がある。「スローライフ」と簡単に言ってはいけないのだろうけど、まったく違う価値観を教えられるところはあると思いますよ。」
 「世界から置き去りにされた、という感情を、現地でも感じることがありました。恨み、というか、たとえばアメリカに対する強い怒りのようなものを。」