1984.08.11
労組役員・選挙公報

15歳・・・ 大人の入口で


▼中学3年生
結成15年を迎えました。人間で言えば、中学3年生です。
身体つきや性格は、既に大人に近いものを備えています。
一方で、高校受験という嫌な現実が迫っています。
他方で、未来への夢と希望が今尚、同居しています。
▼ マンネリ化とシラケの現実
組合活動の「マンネリ化」「シラケ」を口にするとき、15年の永さを感じます。
15年の歳月が春闘での「相場要求」「総原資交渉」「一発回答」の方式をつくりあげました。
これが労働条件の維持向上に有効なメカニズムとして機能したことは、否定できません。
同時に、組合員にとって組合活動をつまらなくさせた要因となったことも事実ではないでしょうか。
▼ 多様な層の多様な運動
一方で、15年の歳月が、多様な層の多様な運動を創りだしました。
若者たちとギャルたちによる手作り運動が始まりました。
パート協議会という「お母ちゃん運動」が新たな段階を迎えました。
専門職、嘱託組合員の「オジさん、オバさん運動」も定着しました。
「遅れてきた青年たち」の10年後に向けた論議も始まりました。
各層の、一人一人にとってより身近なこうした運動が、それぞれの未来を開きます。
▼ 15歳・・・・
15歳という年齢は、毎日のつまらない嫌な現実の大切さを、理解し始める年齢ではないでしょうか。
15歳という年齢は、それでも、未来の夢を決してあきらめない年齢ではないでしょうか。
地に足をつけた現実的な取組みの積上げが、未来に確信の持てる「大人の組合」を創ります。
15歳・・・・。大人の入り口にさしかかっています。

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