明日香亮の       ビジネス・エッセンス

1998年 10〜12月号
10.04
▼『人材市場は「才能市場」に変る』南部パソナ代表(日経ビジネス)
・どんな人でもなんらかの才能はある。それを分析して切売りすればよい。
・これまでの労働市場は人材市場でしたが、これからは個別の才能を売買する「才能 マーケット」ができる。
・才能を切売りするといっても、必ずしも派遣社員という形をとる必要はなく、自分で事業を起してもいい。1980年代以降のアメリカではリストラで職を失った何百万人もの人が事業を始めて、企業に才能を切売りして仕事を確保した。
10.11 ▼GEキャピタル会長(日経ビジネス)
・全ての子会社に一律に求めているのは「2年以内に結果を出せ」ということ。「黒字化するのに8年待つよ」といったところで何が変るんですか。チャンスを逃がすだけです。
・一つひとつの会社は小さな組織体にしています。その方が市場に近いところでニーズをかぎわけ市場に変化が起きた時に即座に対応できますから。但し、投資の意思決定に関しては本体の強い管理下においてあります。
▼市場が選ぶ日本の100社(日経ビジネス)
・資本市場や金融市場での評価が、企業の命運を握る時代になった。
・いまや社債の格付けは、その企業の株価に深刻な影響を与え、株価の低迷は、社債格付けの否定的な評価につながる。株式市場や債券市場での評価が低い企業は、資金を調達しようとしても高いコストを支払わなければならない。場合によっては資金調達のパイプを閉ざされ、事業の継続さえ不可能になる。一方、低コストの資金を調達できるのは、収益力や財務体質に優れ、市場で高い評価を得た企業である。
・つまり、市場の評価が企業の競争力や成長力を左右し、企業の選別、淘汰を促していく時代なのである。
10.18 ▼「錆びつき症候群」(日経ビジネス)
・「錆びつき症候群」とは能力を持ちながら責任ある仕事をさせてもらえないため実力を発揮できず、やる気を失って軽度のうつ病にかかってしまう症状。
・深刻化する不況は確実に社員がやりがいのある仕事に挑戦する機会を減らし、錆びつき症候群の患者を増やしている。
・資格取得や語学勉強、ボランティア活動など会社以外の場所で錆びつきを防ぐための自己研鑚を積むべき。
11.01
▼小倉元ヤマト運輸会長「我が体験的経営論」(日経ビジネス)
・管理職は絶対といっていいほど、悪い情報をトップに上げてこない。悪い情報を伝えてくるのは労働組合だけだ。
・命令しないで働かせるというのはサービス業に共通の課題である。
・良い社員を揃えるには良い会社でなければならない。良い会社とは、社員に「この会社に入りたい」と選ばれる会社である。(略)社員がこうして欲しいと思うことを実現することだ。

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