1998年 | 1〜3月号 |
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▼「日本産業の競争力の変遷」(日経) |
・日本産業の競争力の源泉は「為替」→「人件費」→「資本コスト」と変遷した。 ・80年代以降の株式市場は先進国で最も低収益の企業を最も高く評価し、世界にまれな低コスト資 金を供給する円高と人件費上昇で失われた競争上の優位性を補った。→金融破綻「産業への奉仕 のなれの果て」 ・土地担保の信用創造と株式持合いの特殊な金融構造が根底にある。 ・日本企業の財務の特徴は収益力に比べバランスシートが過大な点にある。 ・収益力を高めるか過剰な設備と雇用、負債と資本をスリム化すること。 | |
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▼外資系企業の実力主義人事(日経ビジネス) |
・外資系企業には専門性を育てる人事をする例が多く、しかもずっと以前から成果主義、能力主義の
人事評価をやっていますから、社員が鍛えられている。 ・冷たい実力主義人事も結果的には社員の力を高め、労働力流動化時代には役に立つ。 ・労働市場での「自分の値段」を知らされて愕然とする。 | |
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▼問われだした「ビジネス社会の常識」の当否(日経ビジネス・安土 敏) |
@自社にだけ全てを賭けて生きることの是非(自社株に注ぎ込むことはフローとストックの両方を会社に賭けること。倒産で全て失う。) A出世主義が引合うか。(努力の末の株主代表訴訟の可能性) B企業多角化戦略の疑問。(大会社関連企業の連鎖倒産) ※21世紀へのキーワード「自立」 ⇒サラリーマンの会社からの、関係会社の親会社からの「自立」 | |
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▼「アマチュア経営の敗北」(2/22、日経) |
・世界規模で情報収集力を持つグローバル企業の情報に対する貪欲さに比べれば官民が酒食で馴れ合う「MOF担」の世界など児戯にも等しい。 ・含み資産と株式持合いで二重に保護されてきた日本の経営者は緊張感が欠如している。 | |
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▼「グローバルスタンダードという妖怪」(2/25、日経) |
少なくとも3つの問題について真剣な論議が必要 @何をグローバルスタンダードとするか Aなぜグローバルスタンダードに合せる必要があるか Bどこまでをグローバルスタンダードに合せ、どこで個性を持たせるか | |
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▼デルの受注生産(日経ビジネス「一気通貫経営」) |
・アイディアは製品ではなくその「売り方」にあった。 ・注文受付から製造、販売、配達を自己完結させる仕組は、消費者ニーズとモノの生産を直結させる「一気通貫」経営の先駆けだ。 ・流通段階に落ちる手数料がないので安く販売でき、消費者にとっては欲しい仕様のパソコンが手に入り、デルにとっては完成品在庫を持たなくて済むと同時に消費者ニーズを直接把握できる。 |