野球場めぐり: 大館樹海ドーム



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▲ バックネット裏スタンドからヒーローインタビューの様子

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大館樹海ドーム訪問記

一度行ってみたかった「大館樹海ドーム」(秋田県大館市)。その大館樹海ドームでマスターズリーグの試合が予定されている。これは行くしかない。しかし予定は年末も押し迫った12月29日。足の確保も大変そう。何とか朝7時半すぎに羽田を出る飛行機を確保した。

ただでさえ忙しいのに、年末になるとやることが目白押し。仕事を何とかクリアし、11月から手つかずだった年賀状も徹夜で何とか仕上げて投函完了。ヘロヘロ状態で始発電車で羽田空港へ向かう。早めにチェックインして搭乗口で睡眠時間を確保するのが目的。大井町線、りんかい線、モノレールを乗り継いで6時10分頃に羽田到着。どうでもいいことですが、りんかい線が5時台の電車であるにもかかわらず大混雑。しかも、乗客の種類が何となくオカシイ。なんだこりゃと思ってあとから調べてみたら、「コミケ」ってやつに向かう人で混雑していたということだったようです。こんなに朝早くから人が集まるものだとは....。

羽田空港で早速チェックインしようとするが、なぜだか自動チェックイン機に拒否されてしまう。有人窓口で確認すると到着空港(大館能代空港)の天候状態を確認中とのこと。何かイヤな予感。搭乗口で睡眠時間を確保する目標は、はやくも崩れる。やがて7時頃チェックインが始まり、とりあえず定刻通りに出発。ただし、到着地の天候状態次第で、「近く」の秋田空港へ変更、あるいは羽田に引き返すこともあるとのこと。ますますイヤな予感。案の定、羽田を飛び立って約1時間後、大館能代空港が近くなったところで、天候状態の回復を待つためしばし上空を旋回。20分くらい旋回した結果、天候の回復が見込めないということで、秋田空港へ着陸することに。9時過ぎに秋田空港に着陸し、航空会社から交通費として5000円を受け取る。秋田駅まで臨時のバスで移動。しかし、大館方面へ向かう奥羽本線の列車は50分後。大きな時間的ロスとなる。50分後、11時11分の青森行き各駅停車に乗車。しかし、秋田空港へ強制的に連れてこられた人が多いせいか、能代、大館方面へ向かう列車は満員。座れるわけもなく立って乗車。大館駅まで2時間近く立ち続けることになるかと不安になったが、結局12時10分くらいに能代でやっと座れました。座った瞬間に睡魔に襲われ、あっという間に大館に到着。12時56分。予定より約4時間遅れ。

大館駅に着き、すぐにタクシーで大館樹海ドームへ。航空会社からもらった5000円は特急料金を含んでいるのに、実際には各駅停車しかなかった。浮いたお金でタクシーを利用することに。結局、試合開始の13時に10分ほど間に合わず。試合は1回表途中でした。

で、今回の目的である「大館樹海ドーム」ですが、降りしきる雪の中に突然現れる巨大な建造物、という感じ。野球場という感じではない。どこでチケットを買えばいいのか戸惑ったが、ドアを開けて中に入るしかなさそうだったのでドアの中へ。中に入るとすぐに木の香り。新築の建物でよく感じる香りです。実は、この建物は屋根の骨組みが秋田杉であり、観客席のシートも木製と聞いていました。ドアを入ると係員がいるテーブルがあり、そこで当日券を売っていた。このタイプのチケット売り場は初めて。ここで買ったチケットは、チケットはスタンドに入る通路で半券を切られる。ということは、球場内の通路はチケットが無くても入れるということです。そのチケットには、切り取り線が無く、係員が定規をあてて半券を切り取っていた。これも珍しい。

▲ ドアを入った通路から上を見上げた様子。ドームの屋根は、木製の骨格となっています。右側の壁がスタンドです。

三塁側内野自由席(S)で観戦。バックネット裏近辺は混雑していたため、空いていた三塁側寄りのエリアで観戦しました。外はマイナス4度くらいだったようですが、ドームの中は10度前後。外よりは暖かいのですが、じっとしているとやっぱり寒い。買ったものは暖かい缶コーヒーのみ。ビールとか飲みたいことは飲みたかったのですが、寝不足もあってやめました。売店はスタンド下の通路にあります。通路との行き来にはチケットの半券が必要です。

▲ 三塁側のスタンドで観戦。屋根はこんな感じ。

試合中に思ったのですが、フライが上がるとかなり見づらい。白い屋根と木造の骨格のコントラストのせいでしょう。また、天井が低くキャッチャーフライが当たってしまうこともありました。天井に当たって方向が変わったフライを選手が見失い、次打者(屋鋪)の身体に当たりそうになるハプニングも。

観客席は、10数段程度の内野席と、人工芝(?)の外野席。満員になって5000人程度っていう感じでしょうか。ベンチシート型の座席ですので、詰め込もうと思えばもっと詰め込めるでしょうけれど。

試合中、ときどき「ざざー」という何かの音が気になっていました。途中で音の正体が判明。ドームの屋根に積もった雪が滑り落ちる時の音でした。天井を見上げていたら、積雪が滑り落ちる様子が屋根の向こう側に見えました。これも雪の中で野球が出来てる証拠。基本的にドーム球場は好きではありませんが、雪の中で野球が出来るという事実だけで、価値があるように思えます。

試合後、インタビューを見てから通路に出たが、人がごった返していて身動きが取れない。いちどスタンドに戻って、観客がいなくなったスタンドの様子を撮影したりして、人混みが消えるのをしばし待ちました。

▲ 座席は木製のベンチシート

球場から宿泊予定のホテルまで約2kmの道程を歩こうかと思ったのですが、雪国初心者の筆者は積雪が多すぎて断念。

▲積雪の中の大館樹海ドーム。ドーム前にあるはずの人工池なども積雪の下

結論。建物としては面白い大館樹海ドームではありますが、プロが使用する野球場として不足。野球だけが楽しみな人は、首都圏からこの季節に無理して行く必要はありません。野球より野球場が好きな人は行ってみる価値があると思います。繰り返しますが、野球場として、建物としてはたいへん興味深いものでした。


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