野球場めぐり: 坊っちゃんスタジアム



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▲ 坊っちゃんスタジアム一塁側スタンドから

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松山訪問記

2000年7月21日、「野球どころ」と言われる松山を訪れました。目的は新しく建設された「坊っちゃんスタジアム」(松山中央公園野球場)を見ること、そしてそこで開催される「フレッシュオールスターゲーム」を観戦することです。

空路で松山入り。朝9時前には松山駅周辺に着いてしまいました。駅前の喫茶店でモーニングセットを食してから、まずは道後温泉付近へ。朝風呂に浸かるのが目的ではなく、正岡子規記念館に行くのが目的です。正岡子規の元祖野球馬鹿である側面が垣間見えるということなので、是非見てみたかったのですが、何と「本日休館」。祝日の翌日は休館だとのこと。無念。道後温泉公園をぶらついたあと、今度は松山城へ向かいます。

正岡子規記念館

▲ 休館だった正岡子規記念館

松山城に行くのは、城を見たいのもあったのですが、もう一つ目的が。城は高台の上にありますので、城下にある松山市営球場が上から見えるはず。市営球場が今後どうなるのかは分かりませんが、現状を見てみたいと思いました。市電で移動して、リフトに乗って天守閣方面へ。リフトを降りてからも上りの階段を歩かなければならない。この日の松山は非常に暑い。天守閣を見物してから、売店などのある広場に木陰が。東京の暑さと違って、木陰に入ると過ごしやすいのが嬉しい。オマケに高台だから、風が通りすぎて気持ちよい。おもわずベンチで眠っていたら、この場面を某氏に発見されていたらしい。それはともかく、松山城から見た旧市営球場は、外野の芝が荒れてます。手入れもしていない様子。もう野球場として使われることは無いのかも。別の場所からみたら、スタンドも老朽化が激しい様子。

松山城から見た松山市営球場

▲ 外野の芝が荒れている旧松山市営球場

今度は松山城から降りて、ちょっと買い物や昼食を済ませてから、再び松山駅付近に 移動。さすがは野球どころ。JRの駅前にバッティングセンターがあります。それっぽい名前のパチンコ屋さんではありません。中に入るとピッチングマシーンの人形のユニフォームが松山商業。他には松坂やら読売ユニフォームやらありましたが。200円で20球くらい打ってきました。

松山商業ユニフォームのピッチングマシーン

▲ 松山商業ユニフォームのピッチングマシーン

駅前スタジアム

▲ バッティングセンター全景

それと駅前でものすごく気になった光景がひとつ(野球に関係ありませんが)。下の写真のお店、よく見てください。よく見る牛丼屋さんですが、「吉野家」じゃありませんよ。「中野家」なのです。看板の色使いといい、下の方に書いてあるローマ字といい、店内のカウンターの構造といい、そっくりです。細かい事情は知りませんが、大丈夫なんでしょうか>中野家。翌朝、朝食替わりにここで牛丼を食べました。朝から胃に重かったですが。味は吉野家の方が上。紅生姜の色が吉野家ほど人工的でない。牛肉がパサパサ。といった感想です。

吉野家じゃないぞ

▲ 吉野家じゃないぞ

さて、宿泊予定のホテルにチェックイン。荷物を置いて、シーレックスTシャツに着替えて、シーレックス帽も用意して、さあ坊っちゃんスタジアムへ。と、その前に松山入りしているはずの某氏に連絡を取り、JR松山駅で合流。ここから一駅離れた市坪駅に向かいます。途中、某氏の持っているチケットを見せてもらったところ、何とわたしの買ったチケットの隣の席。買った場所も時間も離れているにもかかわらず。前売り券を買ってこの試合を観ようという人は極端に少ないということなのでしょう。そんなことをしているうちに市坪駅に到着。電車を降りると、目の前に巨大なスタジアムが。道に迷う心配は無し。イヤでも目に入ってきます。

巨大な坊っちゃんスタジアム

▲ 巨大な坊っちゃんスタジアム

それに対して、JRの市坪駅は貧弱な構造。もし坊っちゃんスタジアムに満員の観衆が入ったら、駅に人が溢れてホームが崩壊してしまうのではないかと思えるほど。帰りの切符を買う際に、JR職員に「この駅はスタジアムができる以前からあったのでしょうか」と聞いたところ、「スタジアムが出来てから」ということだったが、別の人が横から「前からあったんじゃないか?」と横槍を入れる。JRの職員すらその実状は知らない様子。それほどまわりには何もない河川敷という感じの場所です。

交通の便が悪いという話もありましたが、松山駅から一駅ということもあり、それほど不便という印象は持ちませんでした。

貧弱な市坪駅

▲ 貧弱な市坪駅

帰りの切符を購入後、早速、すでに開門されているスタンドに入ってみる。さすがに新しいだけあって、綺麗。グラウンドも外野の芝が眩しい。席はバックネット裏のやや一塁側寄り。打撃練習中のイースタン選手の姿がよく見える。まだスタンドには客はあまり入っていない。特に外野席はまだまだがらがら。内野席の2階部分もほとんど空席。

美しいグラウンド

▲ 目に飛び込んでくる綺麗なグラウンド

スタンド内を歩き回っていると、わたしの着ていたシーレックスTシャツを見て反応する人が。その人は多分「ザ・ベイスターズ」(関内駅前のYBグッズショップ)の田辺学さん(元ベイスターズ投手)だと思います。バックネット裏の観客席に座っていましたので、おそらくプライベートで来ているのでしょう。声はかけませんでした。

内野スタンドは2階建て。このスタンドが満員になるような機会は年に何回あるのだろうと心配になってくる。数回のプロ野球と、高校野球決勝と....。この球場、維持していくことが出来るのだろうか。それはともかく、非の打ち所がない。これで内野グラウンドに天然芝だったら、このまま横浜か川崎に持ち帰ってしまいたいくらい。コンコースに出てみると、広々としている。観客の集まる施設に欠かせない売店などの設備も十分。ただ、この日は弁当などの仕入れ数を読み間違えたようで、試合終了後に半額でたたき売りしている場面も見られました。コンコースの一部には高校野球の記録を伝える新聞が飾られている。全部は見ていませんが、四国勢の活躍の様子を中心に年度毎に飾ってあるようです。

エレベーターの設備も設けられていて、車椅子でも楽にスタンドまで入れるでしょう。コンコースの高さのまま車椅子用の席まで直行できます。バリアフリーの考え方もしっかりと取り入れられています。完璧ですね。

2階まである内野スタンド

▲ 2階建ての立派な内野席

高校野球史が掲示されている

▲ コンコースの提示。高校野球の結果を伝える新聞

バリアフリーも完璧

▲ エレベーターの降り口。この高さのままスタンドの車椅子席に入れる

コンコースも広々

▲ 広々としたコンコース。売店などの設備も完璧

この試合では、今年からファームのチーム名を変更した湘南シーレックスとサーパス神戸の選手が出場しています。もちろん今年から新調したユニフォームです。湘南シーレックスのユニフォームは何度も見ていますが、サーパス神戸のユニフォームを見るのははじめて。試合開始前にキャッチボールをする佐竹選手の姿をカメラにおさめました。ちなみに、この翌々日、神戸でサーパス帽子を買おうとしましたが、販売はしていないようです。残念でした。

その後スタンドの2階部分に上ってみましたが、これはすばらしい。球場の全体を見渡すことが出来る。しかも、風が吹き抜けて涼しい。2階席での観戦も悪くないと思います。これなら全体が見渡せるので、走者の動き、野手の動きなどを全体としてとらえることが出来ます。

はじめて実物を見たサーパスユニフォーム

▲ サーパスユニフォームの佐竹選手

2階席からみた球場全景

▲ 2階席から見た球場全体図

試合の様子は観戦記に書きましたので、そちらを見ていただくとして、途中一塁側の内野席を何気なく見ると、見覚えのある人が。タイガース戦になるとどこにでも現れる「踊るおじさん」です。そういえば、昨年のフレッシュオールスター(横浜スタジアム)にも登場していました。この日も当然のように登場。翌日から東京、神戸、長崎とまわるのでしょう、きっと。昨年は横浜の少年の心をつかんだようで、まわりの少年たちと一緒に踊っていましたが、今年は一人で踊っていました。

松山でも踊るおじさん登場

▲ 「踊る人」松山にも登場。写真中央で立っている人です

試合は淡泊に2時間30分弱で終了。MVPには3回を無失点の好投をした河内(C)が獲得。表彰式を見た後でスタジアムをあとにしました。スタジアムに入る前に帰りの切符を買っておいたものの、切符売り場には全く列が無い。市坪駅は単線でホームもひとつだけなので、方面別に分けて乗客を入れなければなりません。松山方面はこちら、という列に並ぶ。ホームを見ていると下り列車が2本つづけてやってきた。その後、上りの列車が来るようで並んでいる人たちがホームへ。この列の人たちが一度に列車に乗れるのかと心配していましたが、あっけないほどに臨時列車に乗り切れてしまったようです。

松山に戻ってから一緒に観戦していた某氏と反省会。松山駅近くの居酒屋「ぶらぶらある記」。中二階のような屋根裏部屋のようなところに案内されました。窓も何もなく、地震や火事でもあろうものなら、絶対に逃げられないような部屋でした。二人で5000円以下で飲めたので、それはそれで仕方ないかもしれません。

というわけで、松山駅近くのホテルで一泊後、しまなみ海道観光に向かいました。今回の心残りは「正岡子規記念館」を訪れることが出来なかったことです。次の機会はあるのでしょうか。

表彰式

▲ 表彰式。MVPは河内(C)


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