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「PEARL HARBOR」



 巷で話題の「PEARL HARBOR」をようやく観ました。いや、なかなか面白い映画だったと思いますよ、自分は。日米両国の対立が深まりつつある時代を背景に、パイロットを目指す若者達と二つの国家の運命を描くといった感じのストーリで良いですかね。

 まず初め、開幕早々のサービスカットとして、主人公二人が褌姿で登場するのに驚きました。流石はブラッカイマー&マイケル・ベイ、メインターゲットの女性向けサービスに怠りありません。更にこの映画のもう一つの売りのラブロマンスなんですが、宣伝等で全然触れられていない物凄い仕掛けがありました。(ネタバレしますけど公開後3ヶ月経ってますし大丈夫ですよね)主人公二人とヒロインの三角関係の話は聞いていたのですが、まさか主人公の一人とヒロインが姉弟という設定だとは思いもよりませんでした。「身毒丸」とか「さんせう太夫」とか近親相姦物が大好きな自分にとっては嬉しいシチューエーションなんですが、ハリウッドの上映コードには引っかかったりしないのでしょうか? 一寸心配です。

 パイロットの訓練シーンはとても地味で淡々とした描写が進みます。見掛けだけの派手さと底の浅さがどうも鼻につく最近のハリウッド映画にあって、こういう丹念な描写は非常に出色なものですね。このシークエンスは大戦中の元パイロット達が観ても考証的にきっと納得がいくのではないかと思います。余談ですが同じブラッカイマー製作の「トップガン」のセルフパロディとして、訓練中の事故で仲間を失い主人公が落込むという展開があって、一寸ニヤリとさせられました。

 さていよいよ山場の真珠湾攻撃です。う〜ん、CG技術がここまで進歩しているとは正直驚きました。空母から発艦する零戦。九九艦爆、九七艦攻なんですが、どこをどうみても本物にしか見えません。当時の飛行甲板の板張まで再現している所が流石です。まあ、尾翼の部隊記号が実際に攻撃に参加した部隊の物とは違う事とか、兵装抜きで艦載機が発艦したりしているのはご愛嬌という所ですね。攻撃の展開もほぼ史実通りに再現しています。オアフ島を覆う雲海の中、1箇所だけ空いた雲の切れ目から真珠湾が覗くシーンの特撮は実に見事でした。米海軍戦艦がボコボコにやられて、日本軍お約束の自爆特攻シーンもあって、真珠湾攻撃は終了です。

 その後も何かちょこちょこっとあって、闘いはまだまだこれからだ!ってな感じで物語は幕を閉じます。三角関係は一体どこへ行ってしまったのか、何故かヒロインが途中からばったり登場しなくなった点に少し違和感を感じなくもないですが、でもやっぱり姉弟がまずかったんでしょうね、きっと。まあ漢のミリタリーアクションには色恋沙汰はいらなかったという事で個人的にはむしろ結果オーライでした。ブラッカイマー達にも良い勉強になったと思います。

 最後に一寸した懺悔です。実はこの映画、劇場では無くDVDで観ました。まさか7月公開の映画がこの時期に発売される訳も無く、おそらくは香港か台湾の海賊版では無いかと思います。この版には一寸興味深い点がありまして、事前にあると聞いていたシークエンスが丸々無かったり、逆に全く新しいシークエンスが追加されていたりします。日本公開版も米国版に比べて色々変更が加えられているという話も聞いていますし、このソフトもそうした上映バージョンの一つでは無いかと考えています。パッケージの写真を挙げて置きますので、そこらへんの事情に詳しい方がおられましたらどういった経緯のソフトなのだか教えて頂ければ幸いです。→写真



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