●三脚の構造と使い勝手

<1>ステー(三脚の脚パイプと三脚中心の「エレベーター」を結ぶ部材)

最近の中型以上の三脚では少数派となりつつある装備の一つ。
ステーが付くと「ローポジション」の対応が難しくなるためだ。

写真は「スリック プロフェッショナルデザインII」。
赤い矢印で指している部分が「ステー」。

ステーが果たす役割は次の通り。

  1. 「ひねり」の方向に対して強くなる。(ビデオ三脚のように、パーン=カメラを左右に振る動き が多いと、「ひねり」に対するタワミを極力小さくしたい。)

  2. 開脚幅を一定にする。その上で通常より狭めたり、広げて安定よく立てたりできる。(これは、中型 以上の三脚における機能。 「スリック グランドマスターII」がこの機能のためにステーをつけている。 ちなみに一般的な三脚の開脚角度は25°前後。ステー付三脚の一部は、25°より余分に開く 構造を、ステーによって25°の設定とさらにそれ以上開くように作っている。)

  3. ステーによって同時に開脚できるため、セットが素早くできる。

  4. 軽くて、背が高い三脚は、ステーがつくことで、脚三本を連結し、安定して 立てられる。(「簡単に閉じて倒れる」ということが起きにくい。)
    =ファミリータイプ三脚にステーがついているのはこの理由。


ビデオ用三脚「スリック DVマスターPRO」。
中型三脚「スリック グランドマスターII」。
ステーストッパーで開脚幅を調整できる。

ビデオ三脚では、ステーがついている方が一般的だが、カメラ用三脚としては、 ステーがない方が一般的であり、ない方が便利なことも多い。


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