・大阪市交20系

2607以下6連  1984(昭和59)年、翌年の中央線深江橋〜長田間開業に備えて登場した、初めてGTOサイリスタを使用したVVVF制御を実用化した車両で、89年までに中央線と谷町線に6連7本と9本が投入されました。
 車体は10系とよく似ていて、車内設備も10系後期車とよく似ています。ただし、前面形状だけはFRP製の額縁の形状やライトの配置、窓周りを黒色にするなどの変更が行われています。
 ブレーキは10系を基本とするものの回生効率が高められることからT車遅れ込め方式を採用しています。また、中央線用の車両は近鉄東大阪線の勾配区間に対応するため65km/hの定速制御を行う抑速ブレーキが搭載されています。
2000.9.5 中央緑九条駅にて撮影
 走行音(東芝)[osk20ssa.ra/139KB] 直接再生
 東芝製の制御装置と東芝製のモータを搭載した2101号車(試作編成)の走行音です。4桁車号の20系は皆似たような音ではあるのですが、よく聞くと音の変化するタイミングは制御装置のメーカーによって大きく違っています。この東芝製が一番耳障りにならないタイミングで雰囲気も個人的には好きです。減速時の音など聞いていると後の新20系はこれを基本にしているのでは?とさえ思えてきます。
 録音は中央線堺筋本町→本町間です。
 走行音(日立)[osk20hha.ra/236KB] 直接再生
 日立製の制御装置と日立製のモータを搭載した2201号車(これも試作編成)の走行音です。この他、谷町線の37〜39編成も同じく日立インバータと日立モータの組み合わせになっています。音の特徴としては3段階目の音がやや長く、4段階目もそれなりに長いということでしょうか。減速時は基本的に加速の音をひっくり返しただけの車両がほとんどですから、この車両の場合かなり高い音から始まる段が低速域で多くなるのが特徴でもあります。どことなく何年も後で登場する京王8000系などの1C8M車の雰囲気に似ている面もありますね。
 録音は近鉄東大阪線吉田→新石切間です。
 走行音(三菱)[osk20mma.ra/193KB] 直接再生
 こちらは試作編成で三菱製の機器を積んだ2301号車で録ったものなのです。隣の2201号車の音が混ざって聞こえてくるようなそうでもないような・・・。加速時に関しては3段目の音が極端に短く4段目が非常に長い三菱インバータの特徴は確かに感じられるわけですが、減速時はほとんど日立車の音になってしまってる感じがします。でも他の三菱車の音を聞いてみると減速音ってほとんど三菱と日立で変わらないようでもありますから、このファイルの音が両車の混ざったものだということでもないみたいですね。
 録音は中央線緑橋→深江橋間です。
 走行音(三菱/日立)[osk20mha.ra/143KB] 直接再生
 中央線の第4編成は三菱製のインバータに日立製のモータが組み合わされています。特徴は試作編成について書いた部分と同じわけですが、減速音ってやっぱり日立製とほとんど同じようになってるんですね。加速を聞く分には十分区別できるんですがね・・・。
 録音は中央線本町→堺筋本町間です。
 走行音(東芝/三菱)[osk20sma.ra/184KB] 直接再生
 中央線の5〜7編成と谷町線の31〜33編成は東芝製のインバータと三菱製のモータの組み合わせとなっています。音の特徴は試作車と同じわけですが、モータが三菱製のためかどことなく爆音に近いような雰囲気があると思います。中には下のファイルにあるような激しい雑音を伴った車両も存在しているようです。まぁ、試作編成の三菱車もそんな雰囲気があるわけですが・・・。
 録音は谷町線谷町九丁目→四天王寺前夕陽ヶ丘間です。谷町線はこういう長い駅名が多いですからね。まだこの録音をした頃は男声の自動放送だったので大阪の地下鉄らしくて良かったですね。この路線の全ての放送とか録音しておけばよかったなぁ・・・。今では女声の自動放送に変わってしまいましたし。
 異音車加減速音(東芝/三菱)[osk20smb.ra/68.3KB] 直接再生
 こちらは上記と同じ機器の組み合わせとなっている車両で録音した加減速音です。音の切り替わった後で高くなっていく音に妙な成分が混ざっているのが分かるかと思います。3段目、4段目、5段目と徐々に目立つようになっていきますね。減速時は加速ほどではないですがやはりある程度高い速度のところで分かると思います。
 録音は大学の友人による提供で、谷町線文の里→田辺間の加減速音です。
 走行音(三菱/東芝)[osk20msa.ra/172KB] 直接再生
 谷町線の34〜36編成は三菱インバータと東芝モータの組み合わせとなっています。まぁ、音の特徴は試作車や中央線の4編成のところで書いたのと特に変わりません。モータのメーカーによる音の違いってせいぜい三菱モータに爆音があるくらいしか違いがないような・・・。まぁ、三菱インバータに関しては試作車と中央線の4編成と谷町線のこのグループとで各社のモータとの組み合わせが揃っているので比較できるといえばできるんですがね。でも個体差という問題もあるし・・・。
 録音は谷町線谷町六丁目→谷町九丁目間です。
 ちなみに、ここまでに紹介していない編成の機器類のメーカーを紹介すると、中央線の2・3編成は日立インバータに東芝モータ、他には・・・、と思いましたが全く書いてないのはこれだけでしたね(^^;
・その他の写真
 こちらは2604以下6連の写真ですが、側面帯の違いなどが分かると思います。30系の冷房改造車で白の細線入りのものが採用され、谷町線では既に全ての20系がこのタイプになっていますが、中央線ではまだ全車完了には至っていません。
 2000.9.5 中央線九条駅にて撮影
 こちらは谷町線の2939以下6連です。谷町線では対向式ホームの地上駅はないようなのでこういう写真しか撮れないんですよね・・・。上に既に全車が側面帯の変更を完了していると書いたように、この編成もわかりにくいですが、白い線の入ったラインカラーになっています。
 1999.3.10 谷町線八尾南駅にて撮影
 東芝製のVVVF装置です。写真は2207号車のものです。今でこそ表面はこのような板状のものになっていますが、少なくとも試作車の登場時には東芝製については表面は網目状になっていたようです。あるいは試作車だけが現在でもそういう形なのかは不明ですが・・・。
 2000.9.5 中央線九条駅にて撮影
 日立製のVVVF装置です。写真は2202号車のものです。見ての通り、ペイント車になっていた頃の写真ですね。今もそうなのかどうかは知りません。
 1999.3.10 中央線朝潮橋駅にて撮影
 三菱製のVVVF装置です。写真は2204号車のものです。それぞれのメーカーで少しずつ形が違うということだけは分かるかと・・・。ちなみに、4桁車号の20系ではGTOサイリスタの容量が小さく、1台のインバータで2台のモータを駆動する電流しか扱うことができません。このため、同じ形状のインバータが1両につき両側面に、計2台が搭載されています。ただし、インバータを制御するための装置(ゲート制御装置)は1両につき1台なので、厳密に言うと1C4Mということになります。
 2000.9.5 中央線九条駅にて撮影

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