・8000系
「しおかぜ8号」8002以下5連
「しおかぜ8号」の8002以下5連
2001.3.2 予讃線丸亀駅にて撮影
 1993年の松山電化開業に向け、岡山〜松山間の「しおかぜ」と高松〜松山間の「いしづち」を電車化することを目的として1992年に試作車が、1993年に量産車が製造さた、2000系に続く制御付自然振子式車両です。
 制御方式はVVVFインバータ制御で、試作車では2両ユニットのモータ8個を一括制御する方式が、量産車では個別制御方式が採用され、M車比率が異なる結果となっています。
 編成は3両と5両に別れ、松山方から8500(Tc)-8300(T)-8200(Mc)+8400(Tc)-8300(T)-8150(M)-8100(M)-8000(Thsc)となっています。ちなみに、試作車込みの3連は8501-8101(M)-8201(Mc)となっています(8101と8201が試作車、もう1両は高松方の8001)。
 試作車走行音[JRS80t1a.ra/RealPlayer5.0以上/357KB]
 試作車では東洋電機製1C8Mインバータが採用されていて、当然想像通りのパターンではありますが、特急用なだけあって起動加速度は高くはなく、1ノッチ起動をする阪急8300系のような雰囲気になっています。ただ、阪急8300系ほど非同期モードが長くはないようにも思われ、東武20050系あたりと非同期の終わるタイミングは同じかもしれません。回生ブレーキでないので減速時の非同期の始まりが聞けず、はっきりとは判断できませんが・・・。
 ちなみに、湖西線での速度向上試験で160km/hをマークしたのはこの車両を含む当時の試作車編成だったそうです。
 「いしづち11号+しおかぜ9号」川之江→伊予三島間での収録です。
 L1編成(東洋)走行音[JRS80t2a.ra/RealPlayer5.0以上/328KB]
 量産車に関しては東芝ベースの個別制御ではあるのですが、実際には東洋電機製も存在しています(装置本体の表記により判明)。でも聞けば分かるとおり、東芝製と何が違う?ということになってしまいます。ただ、この編成、多分東洋電機製だとは思うのですが、通過列車の床下を頑張って見てみただけなのでもしかすると東芝なのかもしれません・・・。
 「しおかぜ10号+いしづち8号」の波止浜→今治間での録音です。ちなみに、波止浜は運転停車でした。
 S3編成(東洋)走行音[JRS80t3a.ra/RealPlayer5.0以上/330KB]
 こちらは間違いなく東洋電機製と確認ができたS3編成8203号車の走行音です。1両の音だけを聞いていると違いはさっぱり分からないのですが、外から発車していく音を聞いているとどうも基本編成と付属編成で音がずれているようです。これがメーカーの違いによるものなのか、基本と付属でのMT比の違いからくる負荷の大きさの違いによるものなのか、そこまでは分かりませんが、とりあえず違うことは確かなようです。
 「いしづち7号」丸亀→多度津間での録音です。
 L4編成(東芝)走行音[JRS80s1a.ra/RealPlayer5.0以上/372KB]
 東芝製のインバータを積むL4編成8154号車の走行音です。量産車の編成とメーカーの関係は、L1=東洋、L2=東洋、L3=東芝、L4=東芝、L5=東芝、L6=?、S2=東洋、S3=東洋、S4=東洋、S5=東洋、S6=東芝となっているようです。「?」の部分は不明です。
 「しおかぜ13号+いしづち15号」川之江→伊予三島間での録音です。
 S6編成(東芝)加減速音[JRS80s2a.ra/RealPlayer5.0以上/327KB]
 3連では唯一と思われる東芝製インバータを搭載したS6編成8206号車の加減速音です。この録音をした当時持っていた編成表では、S編成は5本しかなく、L編成の中にも4連があったりしていたのですが時刻表の編成案内を見ても4連の運用が見当たらなかったりしておかしいと感じていたわけですが、どうやら1997年のうちに増備が行われ、S6編成と、L編成の付随車1両が追加されていたようです。
 比較的短い伊予三島→川之江間も録音していたのですがトイレの扉の音とかで聞くに堪えない状態なので新居浜→伊予三島間の加減速音を載せています。(いしづち14号+しおかぜ20号)

・その他の写真
 試作車で非貫通形先頭車の8001以下8連です(ちなみに後はやはり試作車が入るS1編成)。撮影した列車は「しおかぜ9号+いしづち11号」でした。特徴は連結器の格納部分が開閉式となっている点で、中央で分割されているのがはっきりと分かると思います。
 なお、この頃は現在と編成の向きが逆でした。
 1998.3.5 予讃線松山駅にて撮影
 同じく試作車で貫通形先頭車の8201以下3連です。「いしづち15号」の高松発車前の撮影です。見事なまでの切妻形で、空気抵抗がすごく大きそうに思うのは私だけでしょうか・・・。
 2001.3.2 高松駅にて撮影
 こちらは量産車の非貫通形先頭車8204以下の3連です。「いしづち4号」での撮影です。このタイプに関しては特に試作と量産との形状の差は内容に思われますが、どうなんでしょうか・・・。
 2001.3.2 予讃線丸亀駅にて撮影
 試作車8201号車のVVVF装置です。東洋電機製1C8Mタイプの典型ですね。8000系としてはこれ1両しか存在しない貴重品ですが、全国のVVVF制御車の中で見ると東急1000系に始まり、京急1500・600形や京成3700形、東武20050・9050系、相鉄9000系等、ほぼ同一形状の装置が山ほどあったりもします。
 2001.3.2 高松駅にて撮影
 こちらは量産車のVVVF装置で、8151号車のものです。東芝製の個別制御インバータのはずですが、よく見るとこの車両もですが、東洋電機製のものも半数くらい混ざっているんですよね。東芝製の場合は中央のゲート制御部に「TOSHIBA」のプレートが取り付けられています。
 2001.3.1 本四備讃線児島駅にて撮影

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