・211系

クハ210-2以下10連  1986(昭和61)年、前年の山手線用205系に続いて東海道線と東北・高崎線に投入された3扉車体のセミクロス車及びロングシート車で構成される形式で、主要機器は205系に準じ、歯数比の違いで最高速度を110km/hとされています。
 国鉄時代に登場した車両では東海道線の基本10連はセミクロスの0番代、付属5連はロングの2000番代、東北・高崎線は5連を基本としセミクロスの1000番代、ロングの3000番代に区分されています。JR化後には東日本では2000・3000番代のみが大量増備され、東海でも2〜4連のロング車5000・5600・6000番代などが独自の仕様で製造されました(JR東海の車両は別に紹介予定)。
 現在国鉄仕様の車両は田町に10+5連14本、新前橋に5連57本、小山に5連16本、大垣に4連2本が所属しています。
1999.8.28 東海道本線大井町駅付近にて撮影
 モハ211-5(外扇形)走行音[211-5.ra/279KB] 直接再生
 205系同様初期車には台車付近の床に主電動機点検蓋が存在しています。新製時の段階では蓋付のものが外扇、蓋なしが内扇という分け方がだいたい成り立っていたのではないかという予想はできるのですが、実際のところは不明です。録音した車両は国鉄時代に製造されたものと思われ、この頃は東海道線では基本10連はセミクロス、付属5連はロングという規則性のある編成だったので組成位置はともかくとして乗客に選択の余地が与えられていたのでよかったわけですが、JR化後に登場した編成では基本編成も堂々と2000番代のオールロング車だけで組成され、結果的にどちらがくるか分からない状況にさせられたわけで、大幅なサービスダウンであったことは否定できないと思われます。東北・高崎線についても同様で、登場当時は昼間の10連での運用を除けば上野方の5連はセミクロス、他はロングという編成が組まれていたようですが、これもJR化後に限定運用が解除され、全くのランダムになってしまいました。
 東海道の10連については当初平屋のサロ211と210の2両のグリーン車を組み込んだ編成が6本あったのですが、JR化後には2両とも2階建てグリーン車を組み込んだ編成を8本製造し、うち6本を平屋のみの編成と組み替え、0番代編成にはサロ211と212、2000番代編成にはサロ210or212と213が組み込まれるようになりました。要するにサロ213が入っていたらオールロングといことが判定できるわけです(だから何、って突っ込みはなしですよ・・・)。
 音の特徴としては起動時も高速域も基本的には205系の外扇形と大差はないわけですが、起動時でいえば歯数比やMT比の関係か、やはり重たそうなイメージがあり、高速域では逆に速度の割には回転数は高くなく、やや激しさがない、と言えるのではないでしょうか。
 録音は東海道本線小田原→早川間です。ダイヤが乱れていた関係でかなりスピードが出ていますね。雨が降っていた関係でやや空転気味ですが・・・。
 クモハ211-3052(内扇形)走行音[211-3052.ra/303KB] 直接再生
 こちらは内扇形モータを積んだ後期形の車両です。小山電車区に投入された車両で運用される列車に乗ったので絶対にロングシート車しかこないということになるようです。E231系の投入でまずは小山の211系を全て新前橋に転属して211系を集中配置するというような噂もあり、果たしてどのような動きを見せるのか、注目される車両でもあります。
 音の特徴としては低速域では外扇形と大差ないわけですが、高速域では本当に直流モータなのかと疑いたくなるくらい静かになります。力行中はそれなりに音がでているものの、ノッチオフするとほとんど何も鳴らないくらいになってしまいます。こんなことができるならもっと早くから取り組めばよかったのに、とも思ってしまいますが、そういう次元じゃないんでしょうね・・・。
 録音は東北本線久喜→東鷲宮間です。
・その他の211系の姿
 こちらはクモハ211-1005以下5連とクモハ211-3031以下5連の併結10連です。東北・高崎線用の車両はこのようにクモハ+モハ+サハ+サハ+クハの5両編成を2本または3本つないで組成されています。
 1999.9.26 池袋駅にて撮影

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