・営団地下鉄9000系

9809以下6連  1991年11月の南北線駒込〜赤羽岩淵間部分開業時からの車両で、様々な新技術を取り入れていることから1990年11月に試作車4両が落成しました。同線ではホームドアを設置し、自動運転とワンマン化を行っていて、制御方式はVVVFインバータ制御で現在4M2Tの6連ですが将来は4M4Tの8連が組めるように設計されています。
 1991・92年に1次車08編成まで、1996年3月の四ツ谷開業時にはIGBTインバータの6連5本と中間車16両、1997年9月の溜池山王開業時に6連2本、2000年夏には目黒開業と東急線直通が予定されていて、この準備として2レベルIGBTインバータ装備の早期落成車2本が1999年11月に投入されています。
2000.4.27 千代田線綾瀬駅にて撮影
 走行音(三菱GTOその1)[sub90gma.ra/199KB] 直接再生
 試作車である第1編成に組込まれている三菱GTO車の走行音です。現在の第1編成のうち、9101、9201、9301、9801の4両が試作車で、残り2両の9601、9701は1次車の元第2編成中間車を四ツ谷開業時に組込んだものです。
 インバータは三菱製のGTOインバータで、第2車両に1C4M×2群、つまり2両分のインバータを集中搭載する方式となっています。音は05系14番編成と類似していて、動き出すときに音が上がっていき、一定の高さの音が少し鳴った後で同期モードに移るというタイプですが、その一定の音が鳴っているときにやや震えているように聞こえるのが特徴となっています。インバータ装置から聞こえる音も量産車より大きいようですし・・・。
 録音は南北線東大前→本駒込間で、発車メロディーも聞けるようにしてあります。
 走行音(日立GTO)[sub90gha.ra/RealPlayer5.0以上/404KB] 直接再生(56kbpsモデムorISDN)
 1次車の前半、02〜04編成には日立製のGTOインバータが搭載されていました。これは四ツ谷開業時に組み替えられ、第1編成の4・5号車と第3編成の全電動車が現在の組込み位置です。日立GTO第2世代に該当するタイプのインバータで、変調パターンなどは東急2000系が一番近いタイプと言えるようです。また、インバータ装置本体が出す音も、非同期部分を中心に独特なものがあり、非同期の間は妙に震えていて、その後はしばらくモーターと共鳴するような音を出し、高速域では静かになるものの、ノッチオフ時やノッチ再投入時には「ブィ」という感じの変な音を出し、減速時には最後の何音かの部分で再び共鳴するような音をたてています。
 これらの音がはっきり聞こえるよう、ファイル形式をやや音質のよいものにしています。RealPlayer5.0以上のバージョンをお使い下さい。
 録音は南北線市ヶ谷→飯田橋間です。ちょうど途中でノッチオフしたりもするので楽しめる区間だと思います。
 走行音(三菱&日立mix)[sub90gmh.ra/248KB] 直接再生
 上記のように、実は第1編成では2つの電動車ユニットで異なるメーカーのインバータが搭載されており、その連結部分ではこのような2タイプの音の混ざりが楽しめます。ちなみに、9301号車は三菱、9601号車は日立製のインバータで、この番号を見れば分かる通り、将来はこの間に2両の付随車が組込まれることになるはずです。本当は目黒開業時に8連化される予定だったわけですが、とりあえず6連のままで開業するようですし・・・。
 録音は南北線志茂→王子神谷間です。まだ四ツ谷までしか開業していない頃に録音しまして、駅の放送でもそれが分かると思います。
 走行音(三菱GTOその2)[sub90gmb.ra/242KB] 直接再生
 こちらは新製時の05〜08編成、現在の05・07編成が該当する三菱製のGTOインバータを搭載した量産車の走行音です。試作車と比べて更に単純になったという程度で、特にコメントすることもないでしょう。
 録音は南北線志茂→王子神谷間です。
 走行音(日立IGBT)[sub90iha.ra/505KB] 直接再生
 四ツ谷開業時に増備された2次車ではこの日立製3レベルIGBTインバータが採用されました。該当する編成は09〜13編成全車と、02・04・06・08編成の中間車です。電動車だけで見ればこれらの編成の全車が日立IGBTであるというようなものですね。
 インバータは1C2M×4群の構成で、2両分の機器が9200形と9600形に集中搭載されています。このグループの車両では、07系2次車と同様、インバータ装置付近では激しく甲高い音が鳴り響いていて、乗っていると頭が痛くなる可能性があるので避けた方がいいかもしれませんね(^^;
 録音は南北線市ヶ谷→飯田橋間で、やはりノッチオフや再加速が繰り返される区間のためインバータ本体からの音がよく聞こえると思います。ファイル形式もそれらの音がよく聞こえるよう、音質の高いものにしています。ストリーム再生時の接続環境には制限があるのでご注意下さい。
 走行音(三菱IGBT)[sub90ima.ra/245KB] 直接再生
 こちらは溜池山王開業用に増備された3次車、14・15編成の走行音で、これらの編成は三菱製のIGBTインバータ装置を装備しています。機器の構成などは2次車と同様ですが、音はいかにも三菱IGBTという雰囲気のものにかわっています。もっとも、この車両も不思議なもので、爆音的な音が聞こえるときがあったり聞こえないときがあったりと気まぐれな面があるようです。
 録音は南北線志茂→王子神谷間です。
 走行音(東芝IGBT)[sub90isa.ra/189KB] 直接再生
 こちらは1999年度増備の4次車、16・17編成が該当する東芝製2レベルIGBTインバータを搭載した車両の走行音です。05系8次車と共通の仕様で、同じ年度の製造ではありますが、05系がしばらく営業を始めなかったのに対し、こちらは落成後間もなく営業運転を開始していました。東芝製ではありますが、まるで三菱製みたいな雰囲気ももっていますが、3レベル時代の最後に作られたJR東海313系などと雰囲気的には似たものがあり、最近の東芝は一定音の非同期とこのような「ヒュルヒュル」の非同期との二刀流になっているのかもしれません。それにしても、223系1000番代2次車あたりから感じてはいましたが、最近の東芝は本当に非同期と1パルスモードの切替えがスムーズだな、と思います。三菱製2レベルインバータを積んだ05系8次車では比較的はっきりとした爆音が聞こえるというのに、この車両はほとんどそれらしい部分が分かりませんし・・・。
 録音は南北線西ヶ原→王子間です。
・その他の写真
 2次車に搭載されている日立製3レベルIGBTインバータ装置です。制御対象のモーターの数などの点では03系の日立製インバータと同じものを使用しているように思えるのですが、装置の形には大きな違いがあるというのは驚くところです。まぁ、これも時代の流れでそうなったということなんでしょうが・・・。
 ちなみに、撮影した車両は低速ながら走っているものだったので、多少ぶれてしまっています。
 2000.4.27 千代田線綾瀬駅にて撮影

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