・営団地下鉄02系

02-634以下6連  1988(昭和63)年9月、銀座線用の01系に準じて丸ノ内線に投入された車両で、担当の工場が同じ中野工場であることなどから同車との共通点が非常に多い車両です。但し、車両限界の違いにより車体長は01系の16mに対して18m、幅も2600mmに対して2830mmというような違いはあります。
 しかし、編成構成や電気方式が同じであり、電装品はほとんど共通のものとなっているのが特徴です。
 現在本線用には6連53本、支線用に80番代車3連6本があり、本線用では19編成までがチョッパ、それ以降はIGBTによる3レベルインバータ、支線用は方南町方先頭車の片台車と中間車が駆動台車となった変則的な編成のインバータ車となっています。また、1992年投入の5次車からは行先表示器をLED化し、車椅子スペースが設置されるなどの改良が行われています。
1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 チョッパ車(三菱)走行音[sub02cma.ra/176KB] 直接再生
 第19編成までは01系と同様の高周波分巻チョッパ方式(又の名を4象限チョッパ)の制御装置が搭載され、直流分巻電動機を駆動しています。詳しくは01系の項で触れているのでそちらをご覧頂くとして、このファイルはとりあえず変な癖のない、普通の音に一応区分される鳴り方です。検査出場から時間が経つと01系のところにある異音車のような状態、極端なものになると釣り掛け車のようなとんでもないうなり方をするものまで現れるようですが・・・。
 ついでにメーカー分布を紹介すると、現在までに目撃している範囲では02・06・07・15〜19編成が三菱、4編製が東芝、10編成が日立となっています。この他は未調査ですので分かりません。
 録音は丸ノ内線東高円寺→新高円寺間です。
 VVVF車(三菱)走行音(登場時)[sub02vma.ra/140KB] 直接再生
 こちらは01系第37編成と同じ三菱製のIGBTインバータ装置を搭載した車両の、登場時の走行音です。と言っても、実際の登場は01系のVVVF車よりも早いのですが・・・。
 1997年夏にはこの音をたてていたのですが、その年の11月頃にまともに調査したときには既に1本たりともこのタイプはなくなっていました。そのため機材もどうしようもないものを使っていたときの録音しかなく、非常に音質が悪いですが、01系37番編成とほぼ同じ音であるということは判別できるのではないかと思います。ちなみに編成は20番から42番までがこの三菱インバータ車に該当します。要するに02系の中の最大派閥です。
 録音は丸ノ内線東京→大手町間です。
 VVVF車(三菱)走行音(現在)[sub02vmb.ra/209KB] 直接再生
 上記のタイプの車両の、1997年に行われた制御ソフト更新後の走行音です。このように、三菱IGBT第2世代の特徴的な非同期音の後に大きな爆音が鳴るというのがもはや丸ノ内線の顔のような状態になっていますが、傾向としては30番あたりを境に後ろの番号では爆音がほとんど目立たない場合が多いようです。この法則も絶対というものではありませんが・・・。
 録音は丸ノ内線新高円寺→南阿佐ヶ谷間です。
 VVVF車(日立)走行音[sub02vha.ra/186KB] 直接再生
 こちらは日立製インバータを搭載した車両の走行音です。このタイプの車両は7次車のうち、94年8月末〜9月頃に製造された43〜49編成が該当し、時期的には1年前に日比谷線用03系よりも後で、有楽町線用07系2次車や南北線用9000系2次車よりは前に日立製の営団向けインバータとしては作られているわけですが、なぜか03系とこの02系では非同期の音が非常に静かでほとんど聞こえないものの、07系や9000系では非常にうるさい(と言っても大きい音なのではなく非常に気になる音が常に鳴っている状態)という、不思議な関係が生じています。ということで、つまりこの車両はほとんどインバータらしい音が聞こえないということです。聞けば分かりますが、モーターのうなりが聞こえ始めたあたりでごく一時的に甲高い音が聞こえるという程度です。
 録音は丸ノ内線霞ヶ関→国会議事堂前間です。本当は後で録り直したものもあるのですが、その時はほとんど非同期の音が入っていなかったので以前録ったファイルを引き続き掲載しています。
 ちなみに、日立製インバータを搭載しているのは43〜49編成です。
 VVVF車(東芝)走行音[sub02vsa.ra/191KB] 直接再生
 こちらは0番代のラストナンバーグループである50〜53編成の東芝製インバータ車です。音は01系第38編成と同じですが、これもこの02系の方が早く登場しています。鳴り方としては2年ほど早く登場している06系と似ていて、非同期の音は比較的速く変化するので分かりにくいですが、一応3段階に変化しているような聞こえ方をしていると言えると思います。そのうちの一番目立つ2段階目の部分が三菱製の旧タイプのようなストレートに突き抜けるような音ではなく、何となく震えているような鳴り方であることが特徴と言えます。
 録音は丸ノ内線東高円寺→新中野間です。
 VVVF車(三菱/80番代)走行音[sub0280a.ra/193KB] 直接再生
 方南町支線用車両である80番代車の走行音です。1997年春の登場で、営団の第三軌条線区用ではこのタイプの音を初めて採用されたわけですが、いつの間にか本線用にも波及してしまった、というものです。結局今では本線用と何ら違いがないわけですが・・・。
 編成は変則的で、本線用と共通の1C2Mのインバータで1M1Tの比率にするために中間車の全軸と方南町方先頭車の連結面側台車にだけモーターを積むというものになっています。インバータ自体は3台車分全て中間車に積んでいると記憶していますが・・・。
 録音は丸ノ内線方南町支線中野新橋→中野富士見町間です。
・その他の写真
 方南町支線用の80番代車、02184以下3連です。側面の幕板部の赤帯が省略されたことや、前面窓上部の飾り窓が廃止されたこと、行先表示器が最近の車両ではLEDだったものを、短区間の折返し運転という支線の運用に合わせて字幕式に戻したことなどが特徴となっています。
 2000.1.9 丸ノ内線中野坂上駅にて撮影
 02515の三菱製チョッパ装置です。形状、性能とも01系のものと同等です。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02534の三菱製VVVFインバータ装置です。横から見ると台形状となる冷却ユニットの形状に特徴があります。ちなみに、01系37番編成もこれと全く同じ形状です。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02550の東芝製VVVFインバータ装置です。シンプルな形が逆に東芝らしい、という状況がこれより後で出た車両を見てもよく分かるところです。東芝IGBT第2世代に該当する車両でもこのような形が続いていますし・・・。
 2000.1.9 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影

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