・2100形(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
2124以下8連
早朝の羽田空港直通快特に充当される2124以下8連
2002.8.12 京急川崎駅にて撮影
 1998年、創立100周年を記念して登場した、2000形に代わる快特用の2扉オールクロスシート車両です。前面のデザインは600形を基本として、窓下の白帯部分を拡大して当初はここに車号を大きな打抜文字で表記していました(後に2100の表記に変更)。
 制御方式はVVVFインバータ制御で、京急では初めてドイツ・ジーメンス製の制御装置とモータを使用していて、MT比1:1の編成で最大限の性能を発揮するためクリープ制御を活用し空転・滑走をある程度容認しつつ加減速度は低下させないシステムになっています。
 2000年までに8連10編成が製造され、京急線内の快特を中心に運用されています。
 走行音(1次車600形併結)[kq2101a.rm/371KB] 直接再生
 基本的にどの編成でも同じような音ではあるのですが、製造年次によって微妙な違いが結構存在しているようです。ジーメンス製のインバータなだけあって、起動時にはJR東日本のE501系と同様「ドレミ・・・」のサウンドが聞かれます。減速時には残念ながら回生ブレーキを最後まで使っていないようで、一定高さの音を出している部分で終わってしまいます。600形などとタイミングを合わせたのだろうとは思うのですが果たしてピタリと合っているのかどうかは疑問です(そもそも1500形や600形の三菱車と東洋車でずれているんだし・・・)。
 それにしても起動時の音はともかく、中速域よりも上が本当に静かなモータ音です。詳しいことは忘れましたが、モータの冷却にファンを使用していないとかで・・・。それでいて1分強で120km/hまで加速してしまうし、本当にすごい車両です。ちなみに、600形との併結の場合、64秒程度で120km/hに到達するそうですが、このファイルではそれより長いような・・・。ずいぶんと普段聞かないような低い音が響いているように思うのは気のせいということにしておきましょう(爆)
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(1次車2000形併結)[kq2101b.rm/376KB] 直接再生
 これは、上と同じ2101号車と、2000形4連の併結時の音です。加速はやや鈍くなり、120km/hへの到達まで70秒程度と記憶しています。若干加速時間が長くて低い音が響いているようにも思いますが、真相や如何に・・・?
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 空転・滑走音(1次車600形併結)[kq2109a.rm/396KB] 直接再生
 これはある種のネタですね。雨が降っていたことは事実ですが、ノッチを絞っていたために音階が戻っただけだと思います。それ以上はほとんど滑っていませんし。
 ブレーキは雨を考慮して多少緩くしたのか、非同期の直前に一瞬聞こえてくる甲高い音が聞こえています。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 空転・滑走音(1次車単独)[kq2109b.rm/343KB] 直接再生
 こちらはだいぶ不安定な空転・滑走音です。一瞬音が途切れている部分まであります。減速時もだいぶ滑走しているようです。
 録音は北久里浜→京急久里浜間です。
 走行音(1次車新1000形併結)[kq2109c.rm/396KB] 直接再生
 どうやら2100形の中で一番加速がいいらしい(単独ではたった52秒で120km/hに到達!)2109編成に、新1000形の4連がつながった時の走行音です。この組み合わせだと約55秒で120km/hに到達するらしいです。ただ、この加速時間だとあるいは微妙に120km/hに届かないうちにノッチオフしているかもしれませんね。
 ちなみに、京急川崎への進入時は、2002年10月ダイヤ改正への準備のためにポイントが増設されており、これまでの90→70→50の制限が、90→70→60→50の制限に変更されています。もっとも、従来70で一度緩解し、再度50まで減速していた運転が、60まで減速、緩解し、再度50まで減速するようになっただけなので、所要時間もほとんど同じだし、迫力もほとんど変わらないのではないでしょうか。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(1次車単独)[kq2116a.rm/343KB] 直接再生
 こちらは単独編成のA快特での録音です。発車前にちょっと子供がうるさいですが、走行中ほとんど聞こえないのでいいことにしましょう。フルノッチで起動すると時々このように音階が戻ったりすることがあります。それにしても、この場所って加速途中に90km/h制限がかかるはずなんですが・・・。しかもフルノッチ起動ではどうやっても避けられないはず・・・。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。
 走行音(2次車600形併結)[kq2117a.rm/424KB] 直接再生
 第3〜5編成(2117〜2140)が2次車です。登場した頃はいくつかの掲示板で1次車よりも駆動音が大きいというような記述を見たことがあるのですが、その頃に全く乗らなかったので詳しいことはよくわかりません。どこかにその頃の音がないもんかと気にしてはいるのですが、残念ながら未だに聞いたことがありません。
 このファイルに関しては、加速時間から想像すると120km/hジャストという雰囲気ですね。ちなみに、空調使用中の録音ですが、それほど気になるものではありません。ラインデリアがないからでしょうかね(そう書いてしまうとラインデリア付の新1000はまるでダメなように感じてしまうが冷房中でもやはりどうにかなる)。
 この時は川崎駅構内のポイント設置工事のため駅構内に徐行40の箇所があり、停車時のブレーキもいつもと感覚が違うせいか、かなり緩く、非同期直前の甲高い音もよく聞き取れます。実はその甲高い音の直前にかなり低い音も鳴るはずなんですが、このファイルでは全く聞こえません。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(2次車単独)[kq2140a.rm/357KB] 直接再生
 こちらは単独編成での走行音です。見事なフルノッチ起動で、音階の奏で方が素晴らしく早いです。途中の再加速がないのが物足りないところです。この時のブレーキは、途中に緩い部分があったものの、非同期直前のあたりでは再び強められてしまい、甲高い音は聞こえません。代わりにその前の低い音ははっきり聞こえていますが。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。
 走行音(3次車600形併結)[kq2141a.rm/405KB] 直接再生
 第6〜8編成(2141〜2164)が3次車に該当します。起動時のノッチの入れ方は下りの蒲田発車時にしては珍しく勢いが良かったのですが、ちょうどこの録音をした頃は蒲田駅構内のポイント増設のため徐行50の箇所があり、見事に引っかかってしまいました。逆にこれでもかと言うくらいにノッチを絞ると引っかからないんですが・・・。その後の加速は結構気合い入ってるようです。川崎駅構内の徐行がかかり始めてからはあまり再加速がないんですが、この時はきちんとしてますし。
 減速時は、甲高い音も入ってはいますが、ちょっとブレーキが強すぎてはっきりとは分かりません。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(3次車1500形併結)[kq2149a.rm/396KB] 直接再生
 こちらは1500形三菱車との併結列車での録音です。とにかく運転士の各種喚呼の声がよく響いています。これだけ気合いが入っていればフルノッチ起動か、と思いきや、ゆっくりと起動しています。そして加速時間は、と気にしてみると、たぶんジャスト120km/hでしょうね。気合いとは裏腹なハンドル捌きのようです。ブレーキは気合いを入れてギリギリまで詰めているようですが、個人的には2100形でそれをやられると全然ありがたくない・・・。ちなみに、非同期直前の甲高い音も、更にその前の低い音も、いずれも一瞬だけ聞こえてくるようです。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(3次車単独)[kq2116a.rm/352KB] 直接再生
 こちらは単独編成のA快特での録音です。90km/h制限で一度ノッチオフし、六郷土手を通過するあたりまでに110km/hまで加速し、下り坂で自然に加速した後、雑色付近の再加速で120km/hに到達したようです。結構ありがちな走行パターンだったりもします。
 ちなみに、この車両はどうも中速域の加速時に甲高い音が聞こえますね。この車両と2173号車で今まで聞いたことがあるんですが、特に中間のM車に乗ることは全くと言っていいくらいないので他にもこういう車両があるのかどうかは不明です。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。
 走行音(4次車1500形併結)[kq2165a.rm/386KB] 直接再生
 第9・10編成(2165〜2180)が4次車で、最終増備車です。併結相手は1500形東洋車です。120km/hちょうどくらいまで加速しているものと思います。ブレーキはかなり強めのようで、非同期直前の甲高い音も、その前の低い音も全く聞こえてきません。フラットも激しいようだし、あまりいいファイルじゃなかったようですね(爆)
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(4次車600形併結)[kq2173a.rm/376KB] 直接再生
 こちらはラストナンバー編成の2173号車の走行音です。後ろの600形は車号を確認していません。この車両だけは、ファイルでいうと40〜45秒くらいのところで他の車両ではあまり聞かないような独特な響きがあります。その程度の違いと言えばその程度の違いしかありませんが・・・。
 ブレーキはそれなりの強さのようで、非同期直前の甲高い音や、その前の低い音はそれぞれホンの一瞬だけ聞こえているようです。鳴りやすい車両、鳴りにくい車両というのもあるとは思いますが、基本的にはブレーキの強さで決まるように思われます。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(4次・異音車600形併結)[kq2173b.rm/391KB] 直接再生
 これもラストナンバー編成の走行音なのですが、いつの間にやらとんでもない音をたてるようになっていました。それにしても非同期モードの音が激しいこと・・・。高速域での甲高い響きも減速時を中心によく聞こえてきますね。
 停車間際の音に関しては、低い音が聞こえてくる部分では、まるでVVVF装置から聞こえてくるかのような音が重なって強く聞こえるし、非同期直前の高音もはっきりしている気がします(低音が強すぎて負けてますが・・・)。
 京急川崎の構内に60km/h制限が追加された後の録音です。ホーム進入後のブレーキの立ち上げ時には、もはや2100形の音ではないだろう、と言いたくなるような響きになってます。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
・その他の写真
 最初に登場した2編成については、この写真のように運転士側の窓下の切り抜き文字で車号が表記されていました。この写真は、左側が2109以下8連、右側が2101以下8連で、2編成しかない頃でもこのように並びが恒常的に見られたものです。創立100周年のシールも貼られています。
 1998.5.5 京急久里浜駅にて撮影
 夕方の京急ウィング号に充当される、2125以下8連です。種別幕に行先が表示されるという、非常に独特な雰囲気のある列車です。
 2002.7.12 新馬場駅にて撮影
 朝のB快特(始発駅〜金沢文庫間特急、文庫〜品川間快特運転)に充当される、2140以下8連+653-4以下4連です。平日朝はこのような「逆編成」も見られます(土休日の12連の場合、2100形は必ず三崎口方)。
 2002.7.26 能見台駅にて撮影
 こちらは3次車2157以下8連で、登場からそれほどたっていない頃の写真です。3次車で初めて、先頭部の表記がこのスタイルになったのですが、それ以外にも、通過標識灯とテールライトの位置関係が、3次車までの車両は全て、この写真のように通過標識灯が内側になっていました。しかし、4次車はこれを逆の並びにして登場したため、従来車もそれに従う改造をしたそうです。車号表記に関しては、2次車登場時は右側に「2100」左側には600形と同様に「2117」等と車号を表記していたそうです。
 2001.3.28 品川〜北品川間にて撮影
 ラストナンバーの、2173以下8連(+1533以下4連)です。最終増備車であるこの4次車では通過標識灯が外側になりました。いつの間にか従来車もこれと同じ配置に全て改造されてしまいました。
 2002.6.1 生麦〜京急新子安間にて撮影
 2113号車から2116号車方面の室内の写真です。関東の特別料金不要列車では非常に珍しい転換クロスシートがズラッと並ぶ車内はなかなか壮観なものです。
 1998.3.29 三崎口駅にて撮影
 2120号車のVVVF装置です。正確には一つの箱にインバータ、断流機、フィルタリアクトルなどをまとめてしまい、「トランクションコンテナ」と呼んでいるそうです。インバータ部分のスイッチング素子も風冷式になっているようなので、箱の形にはインバータ装置らしさなど全くありません。寧ろパンタグラフ付の付随車に積まれているSIVの方が国内メーカーのIGBTを使用している関係でインバータ装置らしい形状で、中途半端にその方面の知識を持っているとその車両を電動車だと思ってしまいそうです。
 2002.6.2 京急ファインテック久里浜事業所にて撮影(一般公開時)
 2151号車のSIVです。重検直後の撮影のため、部分的にきれいになっています。IGBTを使用しているため、まるでVVVF装置のような形に見えてしまいます。確か三菱製だったと思います。
 2002.7.28 京急川崎駅にて撮影
 2120号車の台車です。600形ではだいぶ最近の主流の形態に近づいたように思えたものですが、再び頑丈そうな形に戻ったようです。2100形の中にも細かな違いはあるみたいですが、詳しいことは分かりません。
 2002.6.2 京急ファインテック久里浜事業所にて撮影(一般公開時)
 2100形の主電動機だそうです。モータと言えば丸形、と思うものですが、2100形用は四角形なんですね。冷却ファンを設置しないなどの、特殊な構造のためだと思うんですが、初めて見た時は驚いたものです。
 2002.6.2 京急ファインテック久里浜事業所にて撮影(一般公開時)

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