あおり文句倶楽部 PART 3

 クラシックであおり文句ってのはかなり少ないのですが、ありました。格別のモノが・・・。


これでも同じ人の作品です。
(スクリャーピン/ピアノ協奏曲・交響曲第5番「プロメテウス―火の詩」他) ナクソスレーベル




これがジャケット

 この突き放した様なあおりがとても良い味。このナクソスレーベルの日本盤は輸入盤に帯解説を付けたものなので、帯裏の解説を読めばだいたいどのような内容か判断がつくのがポイント。そのうえ1000円と安い!
 で、この本作品の解説がまた「キテ」いて良いんですよ。以下全文。(赤は筆者のポイント)

マニア人気の高い、スクリャーピンのピアノ+オーケストラの大曲2曲をお届けします。後期ロマン派お家芸の「ハズかしいくらいにセンチメンタル」な初期の代表作・ピアノ協奏曲、おどろどろしい神秘和音を駆使して「あちらの世界に行ってしまった」後期の代表作「プロメテウス」と、それぞれの路線で傑作の名に恥じませんが、その余りに鮮やかな対照ぶりは、神秘思想に憑かれてしまった男の業の深さを物語るかのようです。なおおまけで収録されている、珍しいレヴィツキーによるピアノ→オーケストラ編曲も大変興味深く、葬送行進曲でのコテコテのお約束ぶりなどは、よい意味でB級テイストに溢れています。

 いったいなんでしょうかね、この買い手を煽る様な解説(笑)。もう僕のような「クラシック面白がり派」に買ってくれと言わんばかりの文章。帯でまずやられ、裏を見るとこの解説。しっかり買わせていただきました。
 確かに言いえて妙な解説。解説にやられ過ぎちゃってる(僕が?)きらいもありますが、こういう対比した聴き方もまたクラシックの面白い所。