ホーム モンシロチョウ 教材用昆虫販売 注文・問い合わせ ご利用案内 送料
 モンシロチョウ Pieris rapae
 モンシロチョウと言えば、その名を知らない人はいないのではないしょうか。小学校3年生の理科で取り上げられていることでもよく知られています。モンシロチョウは、翅を開いた時の左右の幅(開張)が4〜5pほどのシロチョウです。幼虫はアブラナ科の植物を広く食べて育ちますが、特にキャベツやブロッコリーといった園芸品種を好みます。今では北海道から南西諸島まで日本国内のほとんどの地域で見ることができますが、実は奈良時代にダイコンについて入ってきた古い外来種と考えられています。


昆虫には、トンボやバッタやのように蛹のステージを持たない不完全変態と、コウチュウやチョウのように蛹を経て成虫になる完全変態がよく知られています。モンシロチョウには、卵・幼虫・蛹・成虫と4つのステージがあることはみなさんもご存じのことでしょう。最近は、図鑑やインターネットを探せば簡単に各ステージの写真を見ることができますが、ぜひ実物を観察することをお勧めします。

例えばモンシロチョウの卵がどんな形をしているかご存じですか? モンシロチョウの卵は高さ1ミリ程の黄色い紡錘形をしています。小さすぎて肉眼ではよく見えませんが、顕微鏡で観察すると縦横に沢山の筋が入っていることが分かります。それは正に自然の芸術作品です。




 卵から孵化したばかりの幼虫を見たことはありますか? モンシロチョウの幼虫と言えばアオムシですが、孵化したばかりの幼虫の色は青でも緑でもありません。しかも、よく見るとモンシロチョウの幼虫は体中にたくさんの毛が生えています。実際に自分の目で観察をしてみると、今までは気にも留めていなかった色んな事実に気が付き、生き物への興味が増していくことでしょう。



 幼虫はキャベツ以外にもアブラナ科の植物を広く食べます。ブロッコリー、カリフラワー、コマツナ、シロナ、ダイコン、ハナナなど様々なアブラナ科の園芸植物を特に好みますが、イヌガラシやハタザオなどの野生種も大好きです。市販の野菜を使う時には、残留農薬に十分気を付けてください。農薬の中には表面に付着しているだけではなく、植物体内に浸透するタイプのものがあります。できれば、自分で栽培するか、確実に無農薬で栽培されたものを確保するなど、あらかじめエサの都合をつけておくことをお勧めします。



うまく蛹まで育ったならあともう少しです。1週間から10日程で成虫が羽化してきます。羽化してくるチョウはオスでしょうか、メスでしょうか。みなさんもぜひ羽化の感動を味わってください。