プロト・ベーチュオン

Illustration:Qさん、武者

アルフォンの開発陣が自分達の技術が後の機体でまったく採用されなかったことに不満を募らせ、そこに目をつけた大手兵器開発メーカー「ヴィンデ」が懐柔、移籍したアルフォン開発陣が、軍の第三期トライアル用に開発したエースクラス専用の機体。

ライバル企業の開発したツィーダシリーズとの差別化を図るため、全体として流線型のフォルムを持つ。そのため、アルフォンの直系譜でありながら間接や頭部カメラの設置方針(縦可動のメインカメラと正面固定のサブカメラ)程度にしかデザイン上のつながりを見出すことが出来ない。性能面においても、アルフォン開発からの7年間、技術力の成長、発展は目覚しく、前身であるアルフォンとは似て非なるものと仕上がっている。

なお、背部には無重力空間内で自在に動けるよう、フレキシブルに可動する三対のスラスターを有する。
これは、爆大な推力を得ることが出来、かつ姿勢制御、急制動にも使える万能推進器として開発された画期的なものであった。このフレキシブル・スラスターの推力は地上戦においても有用であり、既存のTUをはるかに凌駕する速度を叩き出すにいたった。ただし、地上ではこのシステムは莫大なエネルギーを要したため、
稼働時間は短く、長時間の作戦行動はできないという欠点があった。

武装面については、TU史上初の地上、宇宙両用の汎用機ということもあり遠距離用、近距離用両方の武器を持つ。まず、近距離用武装にはナッターと同じ設計思想に基づいた大型斬撃武装『ホーテンガゲキ(方天画戟)』を装備、射撃武装としてはライフル、マシンガン双方の特徴を併せ持ったマルチプル・ガンランチャーを装備しており、地上、宇宙専用の機体になんら引けを取ることはない。また、本機はまだプロトタイプであるため、背部のスラスターでは補いきれない部分があり、全身にいくつか補助用のスラスターを設置されている。

本機がトライアルに勝ったことを受けて、更に一部に改修を加えられ、前線に配備されていった機体が、ベーチュオンである。なお、アルフォンの後継機に当たるこの機体の名称は、『β』に由来する。さまざまな要素を詰め込んだことによって万能性と高性能を手に入れたが、これは対象をエース専用に絞ったことでパイロットの腕や生産コストの上限をあまり気にする必要性がなかったからであろう。

武装:ホーテンガゲキ(方天画戟)
   マルチプル・ガンランチャー

Illustration:上昇気流


<置き換え案>

Illustration:Qさん

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