感動の拍手に「ありがとう」とダニーが言うやいなや、ハリーがだだだだだっと叩きはじめる。

だだだだだっだ、だだだだだっだ。わあ、このリズムは(^_^)！

もう、みんなわかってしまい、手拍子が始まる。ダニーが追い打ちをかけるように煽り始める。

「聞こえてるかい？　大騒ぎしよーぜ！　用意はいいかい？　こうするんだよ！へいへいへいへい！」腕を振り上げるダニー。

一人のこらず一緒に叫ぶ「へいへいへいへい！」

「さあ！へぇえ〜いいぇ〜え！」「へぇえ〜いいぇ〜え！」

（ちょっと音程を変えて）

「へぇえ〜いいぇ〜えぃ！」「へぇえ〜いいぇ〜えぃ！」

（さらに変えて）

「へぇいえいえいいぇ〜！」「へぇいえいえいいぇ〜！」

（低いトーンで）

「へぇ〜いえ〜ぃえ〜え〜！」「へぇ〜いえ〜ぃえ〜え〜！」

ダニーがどんなに調子を変えても、しっかりついていくファン。さすがTHUNDER ファン、音感いいよね。

「３ｽﾘー、２ﾄｩｰ、１ﾜﾝ、へいっ！」

こぶしを振り上げ、いっせいに叫ぶ。この部分、過去のライブではファンの間から自然発声的に声が上がり、それなりに盛り上がったものだが、初めてTHUNDER のライブを見たファンはついていけなかったと思う。タイミングがちょっとむずかしいので、はずしかねない恐れがあったから。

でも、今回のこの方式なら、ちゃんとダニーが合図をしてくれるから、自信をもって叫ぶことができる。というわけで、今回この曲での会場の盛り上がりは最高。おまけにファンが大声で叫ぶと、ダニーが満足そうに「おーらぶりー！」とか褒めるものだから、よけいにうれしくなって大声を出してしまう私たちという繰り返し。ダニーのフロントマンとしての成長（円熟？）をつくづく感じさせられた一幕だった。

さんざん叫ばされて喉が痛くなったところに懐かしいギターリフが流れてきた。なんとまあ"LAUGHING ON JUDGEMENT DAY"だ。ライブでほとんど演奏されることのない２ndアルバムだけど、この曲だけはなんとか命を繋いでいるという感じ。聴いていて感じるんだけど、難しい、この曲。多分あのアルバムの他の曲はもっと難しいんだろうな。

この曲、後半ではヴォーカルがほとんどない。ダニーはステージの上を右に左に激しく頭を振りながら徘徊する。ときどきギターに合いの手を入れるかのように叫ぶ。まるでオジー・オズボーンみたい。ルークが前に出てきて、ここぞとばかりに激しくギターを弾きまくる。エンディングに向かってどんどんエスカレートしていくこの展開は、いかにもTHUNDER らしくてものすごくかっこいい！

「きみたち、すごくうるさいよ！」え〜〜〜〜〜〜〜っ

「そこが好きだけど」あは(^_^)

「うるさくしてくれてありがとう。次はスローな曲いくよ」

ルークがギターを弾き始めるが、途中で止まってしまう。

「ひゅーひゅー！」客席から声援がとぶ。

そして始まった"I'LL BE WAITING"。 まさか今回この曲をやるとは思わなかった。でも、うれしい。

ベンがまたキーボードの前に座っている。煙草をくゆらせながら弾く姿はいつも通り。キーボードの上にはしっかり缶ビール（サッポロ黒ラベル）ものっている(^_^)。 途中のキーボードソロからルークのギターソロに入っていく部分はなんど聴いても鳥肌ものの感動だ。背筋に熱い針金がさしこまれたみたいに「ツーン」としてしまう。そこにダニーのせつなげな声がかぶさってくるのだから、「もう死んでもいい」状態。←また始まったよ(^^;)