SHOH's LIVE REPORTS

Def Leppard Live in Birmingham (Nov 15,1996)


PART 3

ERRORVISIONはきのうと同様、なかなかの盛り上がりを見せて去っていった。

隣りの女性が最後の拍手をしながら私に聞いた。「いまのは何てバンド? GARBAGE?」

目が点になりながらも「いいえ、TERRORVISON です」と答えた私。

ハイになってるのは私たちだけでなく、バーミンガムの客も同様らしく、LEPPS の開演までまだ間があるというのに何やら騒がしくなってきた。見るとスタンド席でウェーブが始まっている。「うぉ〜っ!」という歓声とともに、スタンドの端から順番に人の波が反対側の端まで打ち寄せていく。

きのうと同じく"WE WILL ROCK YOU"の大合唱が始まり、メンバーが現われた。衣装はきのうとまったく同じ。←洗濯してるのかぁ?

オープニングも同じ"ROCK! ROCK!" だ。この曲も次の"ACTION"も、アルバムと比べるとものすごくく速い。ライブだとこのくらい速くないとシラケちゃうのかもしれないね。でもギタリストは大変。元速弾きギタリストのヴィヴだからできるのかもしれない、なんて思ってしまう。

「あくしょん!」と叫ぶところで、ジョーがやけに元気がいい。きのうに負けず劣らず張り切りまくりという感じ。いやむしろきのうよりきょうのほうがはしゃいでいるかも。やっぱりきのうはUKツアー初日だし地元だしということで、さすがのジョーも緊張してたのかもねえ。

大歓声に応えるようにジョーが叫ぶ。

「いえ〜い!」 私たちも返す。いえ〜い!

「いえ〜い!」 もう一度、いえ〜い!

「いぇい、いぇい、いぇい!」

もうどこまでだってついていくぞ。いぇい、いぇい、いぇい!

「ば〜みんがむ!」おどけた調子で挨拶するジョー。ちょっと声がかすれてる。ゆうべ飲み過ぎたかな? リックがバスドラをドンッ!と叩く。

「こんばんわ〜。元気かい?」 元気だよ〜! こんちわ〜!

客の答えがバラバラで聞こえにくかったもので(日本とちがっていっせいに「いえ〜」じゃないところが裏目に出てる感じ)、ジョーがおどけて「え、何?」と聞き返す。

「もどってこれてうれしいよ。ほんとにひさしぶりだよね。次の曲は確かこの前ここに最後に来たときにやったんだったと思う。「PYROMANIA」アルバムからの曲だよ」

"FOOLIN'" のラストで、サヴがかっこよくベースを叩くポーズでキメるところ、きのうは感激のあまりぼーっとしてよく見ていなかったが、きょうはなにしろ場所が最高なものでしっかり目に入った。すっご〜く素敵。

この席、最高! 心配していたPAの人も座って操作していることがほとんどで、視界をさえぎるものは何もない。まっすぐ前を見るとジョーもまっすぐにこっちを見ている。歌の最後に腕をさしのべてこっちを指さしたときなんか、心臓が止まりそうになっちゃった。

続く"ANIMAL"では途中で「すぃんぎん!」と私たちを促して、それに応えて一生懸命歌ったことに感謝するかのように、ていねいに「さんきゅ〜べりまっち!」挨拶した。ふざけてばかりじゃなくて、こういう折目正しいところもあるのが好き。

そして5曲目、なんと! "MAKE LOVE LIKE A MAN"が!

う〜む。サウンドチェックでやってた"TURN TO DUST"じゃなかったのかぁ。

最後に曲が終わったかと思わせておいて、アカペラで「しぃずごな ふぃ〜る」とブルージーに歌い出し、色っぽいため息をひとつついてから「あ らぶ まん ば〜〜〜〜〜っく」とタメにタメて終わらせる。いやもう受けた受けた。でも、これって確か、3年前のドン・バレーでやったヴァージョンじゃなかったっけ? ひょっとしてジョーってば、あのときのビデオを見て復習したのか?


つづく

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