Def Leppard Live in Sheffield (Nov 14,1996)
PART 4
盛大な拍手と歓声でエンディングを迎えると、きょう最初のMCが入った。
「へ〜い!」ジョーが観客に呼びかける。
へ〜い! 観客も大声で応える。
「へいへい!!」 へいへいっ!!
「へいへいへい!!!」 へいへいへいっ!!!
うれしそうなジョー。
「へい! 元気かい? シェフィールド!」 うぉ〜〜〜〜!!
「どんな調子だい?」 最高だぜ〜!
観客の答えが「いえ〜!」だけじゃないのがさすが英語圏。
"FOOLIN'" のイントロが始まると歓声がいっそう高まる。一緒に歌う声もそこかしこで聞こえる。それにしてもきょうのジョーってものすごく声の調子がいい。こんなに高音が出ているライブを見るのは初めてかもしれない。フェイクなし。シェフィールドをツアーの1日目にもってきたの、なんだかわかる気がするなあ。ふだんだったらコーラスに任せてしまうパートまでしっかり一緒に歌ってる。間奏部分ではステージ端まで走っていって、客席に向かって手を振り、煽っている。一瞬たりともじっとしていない。
いつのまにかジョーは黒いシャツを脱いでしまっている。下はなんと体にぴったりとフィットしたタンクトップだ。遠目に見ても腕とかお腹とか引き締まってるのがわかる。ダイエットしたのね、ジョー。それとも夏のアメリカ・ツアーで痩せたのかしら? 腕に入れたという刺青はよく見えない。
最後のシャウトする部分を長くのばして大拍手を浴びたあと、ほとんど間をおかずに"ANIMAL"が始まる。客席からは手拍子。こっちの人も手拍子するんだ。でも、手拍子にしろ歌にしろ、日本とちがうところは、みんな好き勝手にやってること。まわりがやってるからとか、ここは声をそろえて叫ばなくてはとか、全然考えていないみたい。
年配の人たちはあんまり手を振り上げたりもしないし、そういう点では日本でのほうがぱっと見たときには盛り上がってるように見えるかもしれない。でも、その人たちもよく見るとしっかり全曲を一緒に歌ってたりするし、なんていうのかなあ、それぞれがそれぞれの方法で心から楽しんでいるのよね。それが肌にびんびんと伝わってきて、ほんとにアットホームでほのぼのした気持ちになってしまった。
「ここに戻ってこれて本当にうれしいよ。また見にきてくれてありがとう。この前ドン・バレーでやったのは確か3年前だったと思うけど、次はあのときもやった曲だよ。『PYROMANIA』からだ」