私がここに居る
2つめの躯が壊れたから
私がここにある
水槽から出されたから
私の躯はここにある
でも
私はいない
移された”記録”は私のもの
でも私ではないものの記録
私の”記憶”は水槽の中で漂って居た事だけ。
月下 薄慕
黒い瞳の少年
”私”が生きていた事を喜んでくれた
私は彼を”知らない”事を哀しんだ
心が割れそうになる
2つ目の”記録”の所為で
黒い瞳の少年
顔をみていて、心が割れそうになった
私の記録じゃないものに引き裂かれそうで
薄汚れた部屋
私の部屋
灯りは窓から差し込む月
殆ど隠れてしまった月の光は弱くて
暗くて
私は何処に居るのか分からない
ただ、
”私”の”記憶”だけが私がここに居る事を教えてくれる。
管理人よりの戯言は・・・やめておきます。
ただ、感じるまま
きっと、それが一番だと思うから・・・
1999.1.14 公開