mal said to vtinos at Sat,10 Oct 1998



vtinosさんへの返事というより「死者レイ」に対する連想メモ(爆)

Gnosis5?の
> 綾波レイはもっとずっと前に死んでしまっている
EoEにおけるシンジに対して、もしくは観客である我々に対しての言葉だと思うのですが、
そういう文脈を無視して(爆)この文を見ると

1.
(TV本編においても)レイは死者、あるいは死者の復活として描かれていた。

ことに思い至ります。
死んだユイを、ゲンドウが死から取り返したものとしてのレイ
ナオコに絞殺された1stレイの復活した者としての2ndレイ
(なんにせよ)自爆した2ndレイの復活したものとしての3rdレイ
リリスに身をゆだねた3rdレイ
シンジが現実への帰還を選んだことによって?死んだリリス

1.1.1
レイは自分の存在のあり方として、「自分は死者である」ことを自覚していたのでは
ないでしょうか。もしくはレイの言葉・行動を「死から生を見つめる態度」と
考えることはできないでしょうか。

1.1.2
レイが「死から生を見つめる態度」であったとみる場合、シンジ・アスカは逆に
「生から死を見つめる態度」であったとみることができるでしょう。
この方がヒトとしては一般的な在りようだとは思います。
生から死を見つめ、死を怖れること…

1.2.1
レイの存在が「死」から生まれた者である、「人形」という言葉にも通じるものがある
でしょう(「生きて」いないモノとして)。リツコは(複雑な思いを持ちつつも)レイを
「死から生まれた者」と見ていたと思います…「魂の器」…

1.2.1.1
そう考えると、水槽レイは「死者レイ」としての本来の姿とみることもできるのかも
しれません。LD0:12のカバーイラストは「死者としてのレイ」をより明確に表した
のかもしれません。

1.2.2
【死者−(「生きて」いないもモノ)−人形】以外にも、「死者」と関連が考えられる
レイのイメージがあります…
【死者−(異界の者)−幽霊・天使・もしかすると人魚姫(爆)】
【死者−(死に面するもの)−戦士】
【死者−(未だ生を知らぬ者)−無垢・未熟なる者としてのレイ】

1.2.2.1
EoEでミサト・リツコ・オペレータ3人の前に表れたレイを見て「死神」を
連想した人もいました。

1.3
2ndレイ・3rdレイ・リリスは結局シンジによって死を迎えた(殺された?)と言えるかも
しれません。同時にシンジが2ndレイ・3rdレイ・リリスに生(生きて行動することの意味)を
与えたとも言えることが大事ですが。

1.3.1
ただし、シンジはレイに生の方向に目を向けさせてはいたが、シンジが意図的に
やったことではないでしょう(6話は微妙だが)シンジが自分勝手にレイに「母親」を
見ていたとしても、レイもまた自分勝手にシンジに惹かれていったわけです(「自分勝手」
かどうか微妙なところもありますが…)。
交錯することのない想い…


(この文章は「六番目の屠殺場」内ボード「綾波狂」にてmalが書いたものに
 若干の修正を加えたものです)

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ANNEX管理人よりの追記 (98/11/21)

上記ボード「綾波狂」は残念ながら既に閉鎖されており、アクセス出来ないため
リンクを外させて頂きました。
但し、HP「六番目の屠殺場」は現在も存在しています。