徒然草 15    
CD「蒼き狼の夢」 解説

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<川崎絵都夫> による作品ライナーノート
                             

1 チンギス・ハーン 蒼き狼の夢

第1楽章 夜明け〜希望

 チンギス・ハーンの誕生、父親を亡くしてからの凄惨な日々、大モンゴル帝国の夜明けと発展を大きな流れのメロディーや、リズミカルな合奏で表しています。

第2楽章 安らぎ〜鎮魂

 国のため、民族のためとは言いながらも延々と続く戦いの日々の中の、束の間の休息。そして逝ける仲間達への鎮魂の思いを静かに、時に激しく奏でます。

第3楽章 戦い〜そして明日へ

 戦いを告げる管楽器の咆哮。その最中にふと心をよぎる、亡くなった仲間や肉親への思い。再び決意を新たに、わが民族の永遠なることを信じて戦いを続けるチンギス・ハーンの姿を勇壮な太鼓群を主役に表現します。

委嘱:邦楽合奏団「真珠(あらたま)」

演奏:邦楽合奏団 織座

録音メンバー一覧(CDにはスペースの都合でお載せ出来無かったので、こちらに掲載させて頂きます。本当にありがとうございました!)

邦楽合奏団 織座

指揮 稲田康

箏1    天満三奈子、小川圭子、郷原恍子、佐々木秀子

箏2    島津啓子、小林智子、尾柳泉

十七絃   土屋浩子、手嶋知子

三味線   高橋千栄子、梶原良子

琵琶    咲川可央子

笛     松尾慧、山田章弘

尺八1   土屋雅章、内山和彦

尺八2   島津和人、長谷川光治

尺八3   小野木雅紀、斉藤忠良

打楽器   伊藤憲夫、伊藤翼      以上

                                             

2 琶絃協奏(わげんきょうそう)

 曲は三章からなる組曲で「箏の持つ叙情性と薩摩琵琶の激しさの協奏」というコンセプトで作られています。

第一楽章 

 葬送を想わせる箏の同音反復から始まり、内面へ沈潜して行く自由な構成の楽章。最後近くに、わずかに救いの光が現れます。

第二楽章

 或る種の悟りの境地で口ずさむ「うた」。淡々と、時には激しく奏でる旋律。

第三楽章

 様々な想いを抱きながら、飛翔する心。躍動感の中に、情熱を秘めて駆けめぐる想い。

委嘱:福田美帆/荒井靖水 両氏

演奏:二十五絃箏 福田美帆  琵琶 荒井靖水

 

                                          

3 三曲合奏の為の螢(ほたる)

 この曲は主に尺八の奏する“うた”を中心に、三絃と箏がそれに絡んだり、伴奏したり、対抗しながら進んでいきます。儚気に飛び交う「螢」の姿のように、盛り上がったあとすぐにまた、静かに収まっていきます。

委嘱:新典音楽協会(「前奏曲」を改題)

演奏:箏 桜井智永  三絃 大田幸子  尺八 田辺洌山

 

                                   

4 二本の尺八の為の風籟(ふうらい)

 題名の“風籟”には「風の響き」「風のこえ」とか、「風によって起こる悲しみを帯びた声や音」といったような意味があります。

 ある別々の方向から、たち現れた風が互いに絡み合い、共鳴し合い、又反発し、対抗しながら奏でる“うた”とでもいうような発想によって書かれた曲で、2本の尺八によって表現される

“風のうた”をじっくり聴いて頂ければ幸いです。

委嘱:新典音楽協会

演奏:尺八 難波竹山、田辺洌山

 

                                                                                 

5 青葉之賦(あおばのふ)

氈@城壁

 長い年月、そこにどっしりとその雄姿をたたえる青葉城。戦いとそれにまつわる喜び、悲しみをじっと見て来た歴史を感じます。

 いのちの森

 青葉山にはまた、東北大学キャンパスや付属植物園、市民の森などが有り、ウサギ、リス、雉が見られ、山頂を霧が覆うと幻想的な雰囲気に包まれます。

。 祭り

 いのちを育む森の収穫や、人々が生を謳歌する様子を表わす楽章です。

委嘱:東北大学学友会邦楽部 有志

     裴栄造/熊本圭吾/茂木絵麻/吉田香世子

演奏:箏 桜井智永  三絃 大田幸子  

   尺八 難波竹山、田辺洌山   

 
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