※説明中の「料金」や「所要時間」等は、基本的に1997年8月現在のデータです。

〜旅その14補足説明 交通網の麻痺と旅について〜

 この日は始発から鉄道ダイヤは乱れていたようです。
 私がホテルで見たTVでもニュースが流れていました。

 JRでは「今日の旅は控えることをお奨めします」と繰り返し言っていましたが、例えば「札幌に住んでいる人が釧路に帰省をする」というのであれば、スケジュールを調整できるかも知れませんが、旅行途中の人が足止めを食らった場合には、そう言うわけにも行きません。とりあえず、その日に泊まる宿も確保しなくてはならないでしょうし、以降の旅程の調整もしなくてはなりません。
 そうなると「無理をしてでも次の目的地へ向かおうとする」事になります。
 そのため駅は大混乱。

 南千歳まで戻って来て、時間を過ぎてもいっこうに到着しない特急列車を待っている間、改札口を出て状況を聞こうと思いました。
 駅員は、皆さん疲れ切った表情。
 窓口でくってかかるオジサンに「申し訳ありません」とただひたすら謝っています。おじさんも駅員を責めてもしょうがないとは思いつつも、文句の一つも言わないと気が済まないのでしょうね。
 「JRはあまりに誠意がない」という言葉まで飛び出しています。その言葉に同調する他のおじさんたち。その駅員にとっては、とんでもない厄日になったものです。

 「いっそうのこと、また札幌に戻るかぁ」と思って、2、3軒のホテルに電話してみましたが、どのホテルも満室。
 きっと移動をあきらめて、もう1泊を札幌で過ごすことにした人も多かったのでしょう。

 新千歳空港の向こう側に夕陽が沈む時間でした。
 やがてかなり遅れて到着した室蘭行きの特急「すずらん」は、やはり満席の状態でした。


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1999.6.16 Ver.5.0 Presented by Yamasan (Masayuki Yamada)