”ココロノウサギ”TV初収録 顛末記

− 「今夜はPOPに大騒ぎ 超豪華 歌姫新年会’98」 収録レポート −

1997年11月21日(金)(1998年1月2日放映)

於:赤坂TBS

 11月19日の昼間、ファンクラブからの電話が自宅にあったとの事。なにか、引っ掛かるものを感じ、翌20日にこちらから電話してみる。「11月21日、5時30分にTBSで番組収録があるのですが…。」 21日!? あ、明日ぁ!? ・・・仕事もちょうど谷間だし、ヨシッ!行こう!(^^;

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 と言う事で翌21日、早々に仕事を切り上げ、赤坂TBSへ。収録番組は、正月向けの特番。局の人から「200人お呼びしたのですが、130人程しかお集まり頂けていない…」との説明。平日の5時半に、しかも2日前に集合かけて、それだけ集まる方がスゴイと思ったのは、私だけ? 待ち時間に記念品として、しのらの顔つきブレスレット(^^;が配られる。結構カワイイ(笑)。

 収録は1曲のみとのこと。ちょっと残念。「今夜はPOPに〜」という番組名から、この時点で「まるもうけ」を予想する。スタジオは狭いから、ノリはいいはず。そして待つ事、数十分。ようやく、スタジオ入り。予定の人数よりかなり少ないので、多く見せるために回りに余裕を持って並ぶ。ここで、今日の曲が紹介される。「ココロノウサギ」!!

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 をを〜っ! 発売前の新曲っ!! しかも、TV初収録! 「バラードなので、拍手は登場と曲の終わりのみ。曲中は静かに聴いて下さい。」との説明が。うんうん、願ったり叶ったり。客席にも、いつもと違う緊張感が…。2、3回拍手の練習後、いよいよ本番。ステージからドライアイスが流れ、客席の足元まで。照明が変わり、雑然としていたスタジオが、一瞬のうちに別世界に…。

「篠原ともえさんです!」ディレクターの紹介で、ともえちゃん登場!

 ベージュを基調にした、ぐっとシックなともえちゃん。お団子にも、茶と紺のふわふわした飾り。いかにも秋らしい、ファッション雑誌から抜け出してきたような…。うさぎしのらとは、全然違う、でも、いかにも”しのら”らしいシックしのらが、数メートル先のステージ上にいます。でも、緊張のあまり、ジタバタ(?)しています。

「緊張してますうぅぅ。」
「はぁ〜、どうしましょう!」
「テレビ初なんですぅ」
「・・・!?」(声にならない(^^;)

 ディレクターの「音、入ります!」の声に、軽く目を閉じひとつ深呼吸!?

「おめでとう♪」で始まる、バラードがスタジオに流れます。いい曲です。美しい曲です。寒い季節のなかで、心があったかくなるような、そんな曲です。

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「・・・きれいになったねバイバイ♪」

 あっという間に、ワンコーラスがおわり・・・。無音に近い静寂がスタジオ内を包みます。息をするのもはばかられるような、不思議な一瞬。ともえちゃんも下を向いて、泣き出しそうな、笑い出しそうな、緊張に耐え切れない表情。

「はい、OKです!」スタッフの声に、その緊張が破れ、拍手と喚声!

「は、恥ずかしいですぅ!」
「て、て、てが震えてますぅっ!!」

 ようやく緊張から解放され、そして二言、三言話して、退場。 早いっ! でも、番組収録なんて、こんなものなのかな? ・・・でも、ステージの脇で、スタッフが何やら協議中です。そう、曲の最後の拍手が、ディレクターの声の後だったんですねぇ(みんな、どのタイミングで拍手していいか、わからなかったんですヨ)。案の定、「申し訳ありませんが、皆さんもう一度お願いします。」 なんのなんの、ともえちゃんの歌が聴けるなら、2回でも10回でも(笑)。

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「こんどは、曲に合わせてスイングしてください」との説明。いくつか細々した点を決めて、再度ともえちゃん登場!スタッフにしてみれば、一発で決めたかったとは思いますが、ファンにとってテイク2は、嬉しい限り。ともえちゃん自身も、何かホッとしている様に思えたのは、私の気のせいでしょうか。

 そういいながら、そのテイク2もあっという間。ほんとに楽しい時間、楽しみな時間は早く流れます。

「きれいになったねバイバイ♪」…今度は、拍手と喚声です!

 手を広げ、上を向いて、心から嬉しそうな表情が印象的です。そう、ファンの声援、拍手、そして愛情を身体全体で受け止めている、あの感じです。 「みんなに愛されている」 と感じる瞬間。彼女は、それを身体いっぱいに表現し、見ている方まで幸せにする力があります。

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「ありがとうございますぅ!」
「12月8日発売”ココロノウサギ”よろしくぅ!(笑)」
「みんな気をつけて帰ってねぇ〜」

 最後は、手を振って、ポーズして、いつものともえちゃんでした。新曲も聴けたし、しあわせいっぱいしのらも見られたし、今日は来た甲斐がありました。TBSのスタッフの皆さんと、ファンクラブ”ぽよよ〜ん”と、そしてもちろんともえちゃんに感謝!です。

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☆ お・ま・け(”ココロノウサギ”考)

 これまでのシングル曲と異なり、位置の動きは全くありません。立ったその場で、わずかな手の動きだけ。歌う事に集中しています。必死に…、ともちょっと違う…。精一杯?懸命に?そんな感じです。自分がバラードを歌っているのが、まだ信じられない? …というのは、オーバーでしょうが、大袈裟に言えばそんな感じです。

「もっと自信を持っていいんだよ!」
「”篠原ともえ”は、バラードも、とても似合う歌手なんだから。」

 そう言ってあげたくなります。以前から、そう、「あなたに会えてよかった」を聴いた時から、ずっとそう思っていました。第一、デビュー前は自分で、「今井美樹系」って言ってたはずでしょ(笑)。

 さすがに今日は、まだ十分には、こなれていない感じでしたが・・・。しかし、この曲は、ともえちゃんに合う曲です。歌い込むほどに、しっとりと馴染んでくるはず。飲み込みの良い彼女ですから、バラードを歌う事を、ごく自然な事として身にまとえる様になるはずです。

 そして、ファッションやテクノ、バンドと同じく、いやそれ以上に、”ココロノウサギ”というバラードを通して、自分自身を表現できる事に気がつくでしょう。その変わっていく様子を、見守っていきたいと思います。

 CD売上とかには、あまり興味ないんですが、もしかしたら息の長い、「静かなヒット」になるかもしれませんね。

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 拙い文を長々とお読み頂き、ありがとうございました。

 篠原ともえちゃんの、魅力の一端でも、伝える事ができたならば幸いです。

by. 明(めい)こと 田原 美郷

1997年11月21日

メガホン・ライブレポート


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