読書記録

2009(平成21)年7月〜12月



<凡例>
冊数タイトル出版社
読了日著者初版
評価コメント

<ジャンル分け>
理工系人文系文学社会・実用書未分類

No. 127
2009/12/31
LOGIC: A Very Short Introduction
1冊でわかる 論理学
岩波書店
Graham Priest
グレアム・プリースト
2008/02/15

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No. 126
2009/12/30
The Secular Scripture: A Study of the Structure of Romance
世俗の聖典 − ロマンスの構造 (叢書・ウニベルシタス 643)
法政大学出版局
Northrop Frye
ノースロップ・フライ
1999/07/15

(コメント)

 
No. 125
2009/12/29
クラウドコンピューティング − 技術動向と企業戦略 − オーム社
森 洋一2009/05/01

(コメント)

 
No. 124
2009/12/26
The Constants of Nature
宇宙の定数
青土社
John D. Barrow
ジョン・D・バロウ
2005/03/08

(コメント)

 
No. 123
2009/12/18
Influence: Science and Practice (5th Edition)
影響力の武器[第二版]なぜ、人は動かされるのか
誠信書房
Robert B. Cialdini
ロバート・B・チャルディーニ
2007/08/31

(コメント)

 
No. 122
2009/12/17
Napoleon's Pyramids
ピラミッド 封印された数列 下
文藝春秋
William Dietrich
ウィリアム・ディートリッヒ
2009/01/10

(コメント)

 
No. 121
2009/12/10
Napoleon's Pyramids
ピラミッド 封印された数列 上
文藝春秋
William Dietrich
ウィリアム・ディートリッヒ
2009/01/10

(コメント)

 
No. 120
2009/12/05
可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える NHKブックス
三浦 俊彦1997/02/25

(コメント)

 
No. 119
2009/11/30
ニッポン経営者列伝 嗚呼、香ばしき人々 扶桑社
切込隊長@山本一郎2004/10/30

(コメント)

 
No. 118
2009/11/23
The Soulful Science: What Economists Really Do and Why It Matters
ソウルフルな経済学 格闘する最新経済学が1冊でわかる
合同出版
Diane Coyle
ダイアン・コイル
2008/12/15

(コメント)

 
No. 117
2009/11/15
鉱石倶楽部 文春文庫
長野 まゆみ2005/02/10

『カルトローレ』に続き、これも図書館で借りて読んだ後に、わざわざ買った。
手元に置いておきたい本。

 
No. 116
2009/11/14
第七官界彷徨 河出文庫
尾崎 翠2009/07/20

何がきっかけでこれを読む気になったのか思い出せない。
かなり思い入れの深い書評をどこかで読んだのがきっかけだと思うが、
読後感を一言で言うと「何だこりゃ」。
ドグラマグラの世界を忠実に描くと、こういう感じになるような気がする。
これは、やろうとしても誰にも真似できない。

 
No. 115
2009/11/13
ベンヤミン ―― 破壊・収集・記憶
現代思想の冒険者たち 第09巻
講談社
三島 憲一1998/06/10

『パサージュ論』が主著かと思っていたが、最晩年の数ページしか占めていない、というのが意外。

 
No. 114
2009/11/8
The Secret Life of Numbers: 50 Easy Pieces on How Mathematicians Work And Think
数をめぐる50のミステリー ― 数学夜話
青土社
George G. Szpiro
ジョージ・G・スピロ
2007/02/20

軽いタイトルのわりにはしっかりした内容で、しかも、かなり新しい話題、
ほとんどが2002, 2003の話題となっている。

 
No. 113
2009/11/05
Trust
信頼
青土社
Alphonso Lingis
アルフォンソ・リンギス
2006/12/31

(コメント)

 
No. 112
2009/11/04
異教的ルネサンス ちくま学芸文庫
Aby Warburg
アビ・ヴァールブルク
2004/08/10
  • Italienische Kunst und internationale Astrologie im Palazzo Schifanoja zu Ferrara
    イタリア美術とフェッラーラのスキファノイア宮における国際的占星術

  • Heidnische-antike Weissagung in Wort und Bild zu Luthers Zeiten
    ルター時代の言葉と図像に見る異教的=古代的予言

  • Orientalisierende Astrologie
    東方化する占星術

文庫本のための訳出ということで、詳細な注が施されており、かなり質は高い。
図像がモノクロで、しかも小さいのがもったいない。
文庫本なので、せめて1枚1頁ぐらいの大きさが欲しい。
(本文中で説明されている所との対応がわからない)

 
No. 111
2009/11/3
マイ・ビジネス・ノート 文春文庫
今北 純一2009/02/10

(コメント)

 
No. 110
2009/11/3
La matematica del Novecento Dagli insiemi alla complessita`
数学の20世紀 ― 解決された30の難問
青土社
Piergiorgio Odifreddi
ピエルジォルジョ・オディフレッディ
2009/05/20

(コメント)

 
No. 109
2009/11/02
101 Experiences de Philosophie Quotidienne
暮らしの哲学 ― 気楽にできる101の方法
ソニー・マガジンズ
Roger-Pol Droit
ロジェ=ポル・ドロワ
2002/03/30

(コメント)

 
No. 108
2009/10/30
面白くてよくわかる!社会心理学 アスペクト
齊藤 勇2009/06/03

(コメント)

 
No. 107
2009/10/29
ポパー ―― 批判的合理主義
現代思想の冒険者たち 第14巻
講談社
小河原 誠1997/03/10

アインシュタインを「非決定論」に入れるのはおかしい。

 
No. 106
2009/10/24
系統樹思考の世界 すべてはツリーとともに 講談社現代新書1849
三中 信宏2006/07/20

(コメント)

 
No. 105
2009/10/21
インド哲学七つの難問 講談社選書メチエ
宮元 啓一2002/11/10

(コメント)

 
No. 104
2009/10/19
L'amour la solitude
愛の哲学、孤独の哲学
紀伊国屋書店
Andre' Conte-Sponville
アンドレ・コント=スポンヴィル
2000/07/19

(コメント)

 
No. 103
2009/10/17
A History of Reading
読書の歴史 ― あるいは読者の歴史
柏書房
Alberto Manguel
アルベルト・マングェル
1999/09/30

(コメント)

 
No. 102
2009/10/11
Petit traite' des grandes vertus
ささやかながら、徳について
紀伊国屋書店
Andre' Conte-Sponville
アンドレ・コント=スポンヴィル
1999/04/02

言葉の意味の捉え方にかなり違いがあり、読んでいて違和感がある。 「同情」に関して否定的 「慈悲」は、慈悲とは思えない ところどころ仏教の場合の考え方がはさまっている。 逆に言うと、ほとんど全てキリスト教的発想に基づいている。

 
No. 101
2009/09/30
TAP 河出書房新社
グレッグ・イーガン2008/12/30

日本で編纂された短編集。収録作品は、

  • Beyond the Whistle Test, 1989 (新・口笛テスト)
  • Seeing, 1995 (視覚)
  • Eugene, 1990 (ユージーン)
  • The Demon's Passage, 1991 (悪魔の移住)
  • Scatter My Ashes, 1998 (散骨)
  • Silver Fire, 1995 (銀炎)
  • Neighbourhood Watch, 1986 (自警団)
  • The Moat, 1991 (要塞)
  • The Walk, 1992 (森の奥)
  • TAP, 1995 (TAP)
全体にホラー&バイオレンスといった感じの作品が多い。
イーガン風の硬派なSFと言えるのは、かろうじて表題作の『TAP』ぐらい。
「とりあえず、マスター卒レベルの数学と量子物理はちゃんと理解していること」
を前提とする手加減抜きの理系SFを期待するファンには物足りないが、
初めて読む人にとってはそこそこなじみやすいかも知れない。
あとがきによると、最初はホラーを目指していた、というのだから驚く。
当時の出版状況が、スティーブン・キング風の作品しか許さないような雰囲気だったのだろうか?

『自警団』をもしラファティが書いていたら、と思うと、どんなふうになったか興味深い。

 
No. 100
2009/09/30
Nonsense: A Handbook of Logical Fallacies
論理で人をだます法
朝日新聞社
Robert J. Gula
ロバート・J・グーラ
2006/03/30

一見(というかほとんど)実用書のようだが、この本を「人文系」に分類したのは、ロジックについてかなり細かく書いてあるから。 三段論法の章などは、(たぶん)完全に教科書的な正確さで書かれている。ここまで来ると文章ではわかりにくく、 論理式で書いてもらった方がわかりやすい。もれがないことも納得しやすくなる。

訳者が述べているように、論理形式、心理的側面について、網羅的にかかれているので、リファレンスとして役に立つ。 また、各章題の原文が書かれていて、かつラテン語が多用されているのもうれしい (本来使うべき文脈における使い方の例示となっている)。
訳の文体も、内容の割りには端正な文章で、訳者の露悪趣味が本書に限っては出ていないところもよい。
書店で見かけておもしろそうだと思ったが、「Webに全文が掲載されている」ということなので購入を保留し、 今回図書館で見つけて読み終わってしまったが、このような内容なら、購入して手元に置いておきたくなる。

 
No. 99
2009/09/30
1Q84 BOOK 2 新潮社
村上 春樹2009/05/30

感想としては、そこそこ面白かった。
書評等を見ると「いろいろな読み方が可能」とかなんとか書いてあるが、それほど深い作品ではない。

ネタバレにならない程度に内容を紹介すると、
BOOK 1 において青豆に与えられた使命がどうなったかについては書かないでおくが、
青豆と天吾が接触する可能性が出てくる。
また、『空気さなぎ』の内容についての紹介があり、空気さなぎそのものについても説明がなされる。
全てが終わったあと、青豆は、今回の話の発端となった首都高に一度行く。
そこであることを悟ったところで、この巻は終わり。

既に報道されているとおり、来年の夏、BOOK 3 が出る。
ここでリトル・ピープルについての説明が書かれるかも知れないし、小林の消息についても描かれるかも知れない。
普通に考えると、BOOK 4 があってもおかしくないが、BOOK 3 でも3ヶ月の期間となると、
BOOK 4 は 1985年の話になってしまう。BOOK 1 の前の話を書くのも、いかにも説明的で興醒めなので、
たぶん BOOK 3 で終わり。全ての決着がつくかどうかはともかく。

 
No. 98
2009/09/28
Improbable: A Novel
数学的にありえない 下
文藝春秋
Adam Fawer
アダム・ファウアー
2006/08/25

タイトルから、純ロジック指向の本格物を連想したが、後半はさらに、ジェットコースターサスペンスの様相を呈してくる。 (思うに、「サスペンス」が「ジェットコースター」というのは形容矛盾がある(∵ 「サスペンス」=「保留」なので)。 こういうのを oxymoron と云うんだろうか。)
主人公が持つ能力の説明はちょっと苦しいが、悪臭を感じることについて、このような形で説明がなされるとは思わなかった。

 
No. 97
2009/09/27
1Q84 BOOK 1 新潮社
村上 春樹2009/05/30

話題の本。
話題のわりには、感想が書かれているブログもあまり見当たらず、 また新聞・雑誌・文芸誌等の書評でも、一様に好評価ばかり並んでいて、提灯記事の感が否めない。
自分は普通、ベストセラー作はリアルタイムでは読まないが(∵ 大抵、話題先行で、内容的にそれ程でもないことが多いので)、今回は、うちの家内が買ってしまったので、逆に読まない方がもったいないので読んだ。
よって、ここでは、いまだにWebで見かけない書評以前の最低限の紹介、

  • 要するに、どのような話なのか?
  • 正直なところ、面白いのか否か? 読んでおくべきか否か?
について紹介したい。
ただし、内容に触れると言っても、未読の人を配慮して、ネタバレは書かない。
また、既に書店での山積の減り方も落ち着いてきているように見えるので、 今回ここで何かを書いたとしても、それが売り上げに影響するとは思えないので、気楽に書く。
未購入者に対するガイドというよりも、積読者に対するガイドといった方が相応しいかも知れない。

[要するに、どのような話なのか?]
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』のように、2つの話が章ごとに交互に語られ、並行して進んでいく。ただし、こちらでは、舞台は普通の世界(1984年の東京)で、青豆と天吾がそれぞれの主人公。

青豆は、表向きはスポーツインストラクターだが、裏の顔は仕事人・仕置人として、特定の人物を別の世界に送っている。ある日、その仕事に行く途中、タクシーの中で、ヤナーチェクのシンフォニエッタを聴き、それほど詳しい訳でもないのに、そのタイトルがわかってしまったことを不審に思う。首都高で渋滞に巻き込まれ、 緊急避難用のはしごを降りる途中、警官の様子がいつもと違うことに気づき、身の回りに微妙な違和感を抱き始める。
この後、話が進むにつれ、自分の記憶との齟齬が少しずつ出始め、自分のいる場所が、かつて自分がいた場所とは違う時空に入ってしまった、と思うようになり、そこを1984年とは異なる、「1Q84」と命名する。

もう一人の主人公、天吾は、予備校の講師の傍ら、小説を書き繋いでいる。
いつも仕事を回してくれる編集者から、ある新人作家の作品のリライトを頼まれ、道義的には許されないと思いながらも、その小説『空気さなぎ』が持つ独特の雰囲気に魅せられ、リライトを引き受ける。小説はベストセラーとなるが、当初の思惑とは異なる不穏な方向に話がねじれていき、天吾と編集者は不安を抱き始める。

二人の主人公は、子供の頃、接点を持っているようだが、今のところ、この二人、二つの話は接触しない。 しかし、天吾の話の『空気さなぎ』で描かれていたリトルピープルが、青豆の世界に現れ、いよいよ現実離れしてくる。
BOOK1は、このぐらいまで。

『空気さなぎ』は、皆川博子の『たまご猫』を連想させるが、特に関係はない。
リトルピープルは、恩田陸の『光の帝国』とかに出てくる「敵」を思わせる。
ジョージ・オーウェルの『1984』は、ほぼ無関係。今、書店で近くの場所に平積されているが、 なにも知らないでつられて買ってしまい、読後、どうしようもない陰鬱な気分に落ち込んでいる人も 結構いるのではないか、と想像すると面白い。
(「面白い」というと失礼になってしまうが、読書というのは、そのような個人的な体験を積み重ねていくものだ。 ベストセラーを1・2冊読んで身につくようなものではない。)

[正直なところ、面白いのか否か? 読んでおくべきか否か?]
出だしは現在の日本なので割りと地味な感じがしたが、話が進むにつれ、少しずつ現実から離れていく。
面白いのか否かというなら、普通の小説並みに面白い。『メフィスト』の連載なら、毎回楽しみにするだろう。
まあ楽しめるので読んでおいて損はない(ただし、それ程、得もしない)。
読むべきか否か、と聞かれれば、普段あまり本を読まない人、或いは普通に読む人なら読むべき。
自分のように大量に読む人なら、他のベストセラー、或いは、日本の文学賞受賞作と同様で、 特にあわてて読む必要はない。

村上春樹がノーベル文学賞をとると思っている人もいるようだが(某経済学者とか。こういう実学系の人間の、貧困な読書生活はどうにかならないものか?)、とったとしたらかなりの番狂わせ。 わかりやすいたとえで云うなら、10万人規模の大企業で、課長担当職がいきなり社長に抜擢されるぐらいの番狂わせ。

ふと思ったが、諸星大二郎こそ、ノーベル文学賞を与えるべきではないのか?

 
No. 96
2009/09/26
ネット・ポリティックス − 9・11以降の世界の情報戦略 岩波書店
土屋 大洋2003/06/10

2003年の時点で書かれたことを思うと、かなり的確な未来展望と云える。

 
No. 95
2009/09/23
Principles of Economics, Third Edition
マンキュー入門経済学
東洋経済新報社
Gregory Mankiw
N・グレゴリー・マンキュー
2008/03/27

1冊の分量の中で、ミクロとマクロが要領よく解説されている。
これはかなりいい教科書なのではないだろうか?
この著者のミクロとマクロそれぞれの分冊を読んでみたい。
原書でもわかりやすく、かつ、かなり読み応えがあるのではないか?

 
No. 94
2009/09/22
Soldiers of Reason: The RAND Corporation and the Rise of the American Empire
ランド − 世界を支配した研究所
文藝春秋
Alex Abella
アレックス・アベラ
2008/10/30

世界を滅ぼした猜疑心の塊。
この組織が無ければ必要以上にソ連を追い詰めることもなく、冷戦も起きなかったのではないか? 朝鮮戦争にしても、単に北朝鮮が中国の領有となり、南北の緊張も起きなかった。 ベトナム戦争に至ってはアメリカにとって何の利益もない、イデオロギーのためだけの愚行。 この研究所のメンバーからノーベル経済学賞が大量に出ている事実を見ると、 ノーベル経済学賞という制度自体が自作自演の茶番に思えてくる。

 
No. 93
2009/09/21
Remember Who You Are: Life Stories That Inspire the Heart and the Mind
ハーバードからの贈り物
ランダムハウス講談社
Daisy Wademan
デイジー・ウェイドマン
2004/09/14

ハーバード・ビジネススクールの教授陣が学生に送った言葉を集めた本。
それぞれ短いが故に、伝えようとしているメッセージが紛れなく伝わってくる。

 
No. 92
2009/09/13
Mind Hacks
Mind Hacks − 実験で知る脳と心のシステム
オライリー・ジャパン
Tom Stafford, Matt Webb2005/12/26

いつのまにか、オライリーからオライリーらしからぬ本がいろいろ出るようになった。
この本に関して云うなら、コンピュータはまったく無関係。完全に認知心理の話。

たまにマニュアルを熟読すると、今まで知らなかったいろいろな機能が搭載されていることに驚くことがあるが、自分の脳のマニュアルを見つけてそのような気分になったところを想像してみて欲しい。
「偶然見つけた極秘ファイル」といった感じ。

 
No. 91
2009/09/12
Improbable: A Novel
数学的にありえない 上
文藝春秋
Adam Fawer
アダム・ファウアー
2006/08/25

タイトルが連想されるような無機質な話ではなく、かなり派手なジェットコースター的サスペンス。
後半どうなるのか、それぞれの登場人物が何故このような目に会うのかの由来等、まったく予想がつかない。

原題に『数学的に』は入らないし、数学的に云うなら「ありえる」。
「現実的にはありえない」というのが正しいが、あえてこのようなキャッチーなタイトルにしたのがうまい。

 
No. 90
2009/09/09
Poincare's Prize: The Hundred-Year Quest to Solve One of Math's Greatest Puzzles
ポアンカレ予想 − 世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者
早川書房
George G. Szpiro
ジョージ・G・スピーロ
2007/12/25

歴史的な問題だが、解決したのがつい最近なので、ここで紹介されている論文はインターネットですぐ手に入るし、 関係している人々もまだ存命中。サーストン、カッツ、コンヌは、大学内を歩いているのを見たことがある。
こういう現実を見ると、リーマン予想も大統一理論も、自分が生きているうちに解決しそうな気がしてくる。

 
No. 89
2009/09/04
Time Management for System Administrators
エンジニアのための時間管理術
オライリー・ジャパン
Thomas A. Limoncelli2006/10/19

オライリーらしからぬ本。
「4章 サイクルシステム」について、ちょっと残業して、簡単に終わりそうなものは片付ける、 という発想はないのだろうか?

 
No. 88
2009/09/03
クワイン − ホーリズムの哲学
現代思想の冒険者たち 第19巻
講談社
丹治 信春1997/12/10

クワイン自身は、哲学と哲学史の関係を、科学と科学史の関係になぞらえているが、
日本の哲学研究は、哲学ではなくて哲学史の研究の側面が強く、
「ついて論文」(「誰々の何々について」というテーマの論文)
が研究の主流になっている現状はおかしい、という著者の主張には共感できる。

巻末の「現代思想系統図」が役に立つ。

 
No. 87
2009/08/30
経済物理学の発見 光文社新書 167
高安 秀樹2004/09/20

(コメント)

 
No. 86
2009/08/29
Managing for Excellence (Essential Managers) (原書) Dorling Kindersley Limited
Moi Ali, Stephen Brookson, Andy Bruce, John Eaton,
Robert Heller, Roy Johnson, Ken Langdon, Steve Sleight
2001

864ページ、オールカラー写真、重さ2kg。2003年ぐらいに、クアラルンプルの空港の書店で見つけて衝動買い。 このときかばんの中には Dell の 3.5kg の PC と、別のハードカバーの本が入っており、死ぬほど重かった。
買ってからだいぶ寝かせてあったが、歳をとってから読んでも意味は無いので、夏休み中に一気に読破。

最近日本ではとにかくビジネス啓蒙書(しかも、素人の思いつきレベルのもの)が大量に出回っているが、 そういうものに時間を費やすならこちらを読むべき。これを読むと、一見能力主義と思われている米・欧の会社組織が、 日本とまったく同じであることがよくわかる。

 
No. 85
2009/08/17
L'amour triste
悲しき愛
白水社
Bernard Pingaud
ベルナール・パンゴー
1979/02/15

普通ならこんな時代遅れの昼メロのタイトルのような小説は絶対読まない。
それでもこれをわざわざ借りたのは、ベルナール・パンゴーの小説だったから。
昔、 『原初の情景』 というのを読んだ。その中の短編の『孤独』という作品の暗さが印象に残っていたが、
まさか、その他の小説も翻訳されていたとは。しかも、白水社の「新しい世界の文学」のシリーズとして。
しかも、1,000円。79年でもこの値段は安い。

あとがきを見ると、最初に訳されたのは第3作の 『囚人』 (1958)、次がこの『悲しき愛』(1950)。
『原初の情景』はまだ訳されておらず、『はじめての光景』(1965) となっている。

小説の内容自体は、冷め切った関係の夫婦と、妻の母親の三者の間の心理描写が中心で、
三者とも、相手の反応が自分の期待したとおりにならないと、自分の殻に閉じこもる、
という行動の繰り返しで、読んでいてつらいが、和解の余地が無い故に解決策がはっきりしているので、
『死の棘』程深刻ではない。

 
No. 84
2009/08/16
The Mad Ship (The Liveship Traders Book II) (原書) Voyager, Harper Collins Publishers
Robin Hobb2000

The Liveship Traders の2巻目。
(以下、ネタばれとなるが、多分この本は翻訳されないだろうし、
 原書で読もうと思っている人には、読む上の指針となるので、内容を書く。
 ただし、読書の楽しみを削ぐほどのネタばれではない。)

Wintrow は Vivacia の中に居場所を見つけ、父親との関係も解消する。
Althea と Brashen の関係も修復。
第1巻及び第2巻の前半では完全にお荷物に見えた Malta は、次第に意味のある行動をとり始め、
Ryne と共に、Tintaglia (Dragon) を復活させる。
一方、Wintrow は、ふとしたきっかけから、She Who Remembers、1巻の最初の方から何度も名前が出てくる Serpent を解き放つ。

こういう展開になると、次の最終巻、

  • Malta の父親救出で Dragon が動き出すと、Vivacia の Kennit, Wintrow とぶつかることになる。
    Malta は知らないが、自分の父親救出のために、自分の肉親に危機が訪れることになる。
  • Althea は無事 Vivacia に戻り、船長になれるのか。その一方で Brashen が危なそうだが、 Paragon の次期船長候補はどう考えても Althea なので、何かあった場合、船を降りられなくなるのではないか?
  • (変わり果てた)Wintrow と再会した、昔の知り合いの反応
が気になる。

 
No. 83
2009/08/14
クーン − パラダイム
現代思想の冒険者たち 第24巻
講談社
野家 啓一1998/01/10

去年、科学哲学の本を何冊か読んで、カール・ポパーのことが頭に残っていて、それで、「現代思想の冒険者たち」の中のポパーを読まず、ふとこちらを先に読んた。そして衝撃を受けた。
こんな衝撃的な内容について、なんでこれまでまったく気づかなかったのだろうか?
あらためて、『現代思想の50人』と『大航海 増頁特集 知の先端の18人』を調べてみたが、どちらでも扱われていないかった。 これでは知らないのも無理はないが、それにしても、このような学説をこれまでまったく知らなかった、というのが恐ろしい。

ぜひとも、『科学革命の構造』と『コペルニクス革命』を読んでみたくなった。
あと、お薦めとして紹介されていた、

  • 村上陽一郎、『現代科学論の名著』、中公新書
  • 冨田恭彦、『柏木達彦の多忙な夏』、ナカニシヤ出版
  • 佐和隆光、『経済学とは何だろうか』、岩波新書
も。

 
No. 82
2009/08/10
Be Unreasonable: The Unconventional Way to Extraordinary Business Results
会社を変える 不合理のマネジメント ― 1.5流から超一流への発想転換
ダイヤモンド社
Paul Lemberg
ポール・レンバーグ
2008/09/26

(コメント)

 
No. 81
2009/08/10
メルカトル 大和書房
長野まゆみ2007/04/25

深夜アニメの原作のような雰囲気

 
No. 80
2009/08/06
カルトローレ 新潮社
長野まゆみ2008/04/25

異世界訪問譚。
一人旅の孤独。
(ちゃんと感想を書きたいが、とりあえずこれだけ)
これを読んで、長野まゆみの作品に対する印象がかなり変わった。
最近読んだ小説の中ではかなりの収穫。
再読したいので、図書館に返したあと、購入。読み終わった本をわざわざ買うというのは、なかなか無い。

 
No. 79
2009/08/03
Pragmatic Thinking and Learning: Refactor Your "Wetware" (Pragmatic Programmers)
リファクタリング・ウェットウェア − 達人プログラマーの思考法と学習法
O'Reilly、オライリー・ジャパン
Andy Hunt
アンディー・ハント
2009/04/22

この本はすごい。

 
No. 78
2009/08/02
亜玖夢博士の経済入門 文藝春秋
橘 玲2007/11/30

行動経済学、囚人のジレンマ、ネットワーク経済学(複雑ネットワーク)、社会心理学、不完全性定理、 等を題材とした軽い読み物。
「文学」に分類はしたくないが、一応「小説」なので。

 
No. 77
2009/07/28
大人のたしなみ「ビジネス理論」一夜漬け講座 宝島社
渋井 真帆2007/01/03

この本の中で紹介されているのは、以下の8冊、

  • 「ブルー・オーシャン戦略」、W・チャン・キム、レネ・モボルニュ
  • 「ザ・ゴール」、エリヤフ ゴールドラット
  • 「ビジョナリーカンパニー2」、ジェームズ・C. コリンズ
  • 「行動経済学」、友野 典男
  • 「ウェブ進化論」、梅田 望夫
  • 「ネクスト・ソサエティ」、P・F・ドラッカー
  • 「ネクスト・マーケット」、C.K.プラハラード スカイライト コンサルティング
  • 「富の未来」、アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー

最後のトフラーの本が、7つの話題の集大成、ということなので読んでみたい。
各著者のプロフィールを見て、ドラッカーとフロイトが微妙に重なる(時間的にも場所的にも)
という意外な事実に気が付いた。

 
No. 76
2009/07/24
Improve Your Reading (Ron Fry's How to Study Program)
アメリカ式読書法
東京図書
Ron Fry
ロン・フライ
1996/10/25

「高校生を対象とした読書方法についての手引書」、ということだが、高校生以上でも役に立つ。
というか、これまで読んだ読書法に関する本の中で最も優れている。何が優れているか、
以下の目次立てを見れば一発でわかる。

Why Are You Reading This Book?  はじめに あなたがこの本を手にするまでの話
Reading: The Mother Of All Study Skills  序論 読書 − それはあらゆる学習の基盤
Reading Shouldn't Be a Job  第1章 読書は仕事にあらず
Reading With Purpose  第2章 目的を持って読む
Finding the Main Idea  第3章 メイン・アイデアをつかむ
Gathering the Facts  第4章 事実を収集する
The Challenge of Technical Texts  第5章 理科系のテキストを読む
Becoming a Critical Reader  第6章 批評読みのできる読者になる
Reading the Literature  第7章 文学作品を読む
Focusing Your Mind  第8章 集中力を高めるために
Retaining the Information  第9章 読んだ内容を記憶する
Let's Read Up On ADD  第10章 ADD(注意力欠如障害)への理解を深めよう
Build Your Own Library  第11章 自分だけの図書館を作り上げる
Reading: A Lifelong Activity  第12章 読書、それは人生の宝

普通の読書法の本なら、この本で云うところの第2、3、4章止まりだが、
この本がユニークなのは、調査のための読書の他に、
理科系テキスト、文学作品の読み方まで説明している、ということ。このような本は他に見たことがない。

更にこの本で触れている読み方の技法、単に速読或いは熟読ではなく、
下読み、ひろい読み、飛ばし読み、等の技法についても触れていること。

1996年に出版されて以降、あまり知られているようには見えないが、この本が知られていない、 というのはもったいない。とにかく読書のテクニックを知りたいなら、これ以上の本はない。

 
No. 75
2009/07/23
ゆうちょ銀行 民営郵政の罪と罰 東洋経済新報社
有田 哲文、畑中 徹2007/09/20

郵政民営化の中でも実態経済への影響が一番大きい、銀行業務の民営化についての話。
一流の記者が書いた文章だけあって、簡潔ながら必要な情報はちゃんと盛り込まれており、しかも読みやすい。

郵便貯金業務は、保有預金残の額の大きさと、それらがほとんど日本国債で運用されていることを考えると、
ほとんど第2の日銀というか、中央銀行といっても差し支えない。
しかし、民営化後は損失に対して公金の補助は無い。最悪、破綻もあり得る。
それを、金融トレーダーでもなんでもないただの職員が、運用を手がけることになる。

国債一本というポートフォリオでは逆イールドに対するリスクに対応できないので、 他の運用手段、例えば、株式とか外国債券への分散を検討することになる。
特に、外国(米国)国債で運用成績を上げ、経営改善を行った農林中金が、モデルとして想定されている。 また、郵貯に比べて手数料+利ざやを期待できる、投資信託、変額年金保険による収益改善が期待されている。
この本が書かれたのは、2007年の秋だが、その後、去年2008年の秋から今年にかけて、 世界的な金融恐慌が起き、上記による運用は全て大赤になっているはずである。
その額がどのぐらいのものなのか、想像したくもないし、このような論理的帰結に到達したくもない。
しかし、とにかく、とんでもないことになっているのはまちがいない。

去年起きたことの結果、今どうなっているか、ということを、ぜひとも追跡して書いて欲しい。

 
No. 74
2009/07/18
都市の詩学 ― 場所の記憶と徴候 東京大学出版会
田中 純2007/11/26

"10+1" に連載されていた、建築・その他を巡る思想と思索。
建築は、現代美術と似ていて、作者と受け手の交感によって成り立っているところがある。
"Inter Communication" のエッセイ群と似たようなテイスト。

いたるところにベンヤミンの著作が引用されており、 これを読んだ後は、ベンヤミンを読んでみたくなる。

 
No. 73
2009/07/16
月光果樹園 ― 美味なる幻想文学案内 平凡社
高原 英理2008/05/23

幻想文学についての評論。まず章立てが目を引く。

  • 第1章 山査子(さんざし)
  • 第2章 葡萄(ぶどう)
  • 第3章 檸檬(レモン)
  • 第4章 巴旦杏(はたんきょう)
  • 第5章 橄欖樹(かんらんじゅ)
  • 第6章 桜桃(おうとう)
  • 第7章 柘榴(ざくろ)
  • 第8章 無花果(いちじく)
  • 第9章 棗(なつめ)
  • 第10章 茘枝(れいし)

これだけでも、いろいろ想像力をかき立てられる。

ここでの幻想文学とは、

  • 近代に根拠を持ち
  • 都市的意識に根ざし
  • 西洋の科学と論理への「憧憬」から成立した幻想
この「憧憬」が全体を貫くキーワードになる。

より具体的には、

  • 異世界創造的欲望もしくは博物学的探求意志を持ち
  • 鉱物、天体等をモチーフとし
  • 明確なフォルムと硬度を愛し
  • かつ、ある種の耽美性を持つ非現実的な散文もしくは韻文。

この世界を体現している作家は、稲垣足穂、宮沢賢治にはじまり、
尾崎翠、多田智満子、葛原妙子、山尾悠子、井辻朱美、水原紫苑、長野まゆみ
と繋がる。
あと、(本文でも触れられている)ますむらひろし、と、(触れられてはいないが)初期の遊佐未森。

 
No. 72
2009/07/11
マネーロンダリング・ビジネス ダイヤモンド社
志摩 峻2009/03/05

これを「文学」に分類するのはちょっと抵抗があるが、まあ、小説なので、このジャンルに入れておく。
話としては面白いが、小説としてはひどい。
何がひどいかというと、話者のブレが激しい。しかも、一つの段落の中で、文ごとに主語(話者)が変わっていく。
まさに、ど素人が書いた小説で、いくらなんでも、編集者が指摘すべき。
エンターテインメントとしては悪くないのだから、もったいない。

 
No. 71
2009/07/07
The Library at Night
図書館 愛書家の楽園
白水社
Alberto Manguel
アルベルト・マングェル
2008/10/10

偶然だが、最近読んだいろいろな本と繋がりがある。

  • ジョルジュ・ペレック、『考える/分類する』
    この本の中で述べられている本の分類が、そっくりそのまま出てくる

  • ピエール・バイヤール、『読んでいない本について堂々と語る方法』
    ロベルト・ムジールの小説に出てくる司書の話

  • アラン・ド・ボトン、『旅する哲学』
    どちらも部屋にこもり、身体はまったく動かさない反面、想像力は無限に動かす

この他、もちろん本に関する話として、ボルヘスとかエコとか『プロスペロの本』とか。
『枕草紙』や『更級日記』を知っていたら、どのように書いたのだろうか。
或いは、メルクの修道院の蔵書の話とか。

 
No. 70
2009/07/05
MBAアカウンティング ダイヤモンド社
グロービス・マネージメント・インスティテュート1996/06/27

単なるB/S、P/Lの解説ではなく、読み応えがある。
最近出た新版の方では、おそらくキャッシュフローの部分がもっと詳しく書いてあるのだろう。読んでみたい。

 
No. 69
2009/07/03
The Long Walk
脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち
ソニー・マガジンズ
Slavomir Rawicz
スラヴォール・ラウィッツ
2005/09/10

ものすごい実話。
第二次大戦中、ロシアの捕虜となったポーランド兵士が、シベリアの捕虜収容所を脱走し、ゴビ砂漠を渡り、 チベット山脈を越え、インドに到達するまでの記録。
当時のポーランドは、ドイツとロシアに挟まれており、捕虜となった場合、 前門のアウシュビッツか後門のシベリアかという、結局、死しか保障されていない、 どちらも選択したくない状態。
この話の著者は、ドイツ戦線で戦っていたにも関わらず、スパイ容疑でロシアに囚われる。
そしてシベリア収容所送り。
まず、シベリア鉄道の中で、1割ぐらいの捕虜が死ぬ。
次に終点の駅から収容所までの吹雪の中の行軍で、さらに1割ぐらいの捕虜が死ぬ。
そこで何の容疑も無いまま(実質ロシアのために戦っていたと言っても過言ではないのに)25年の刑を言い渡される。
このまま、ここで朽ち果てる訳にはいかない、と思い、脱獄を決意。
脱獄は成功し、そこから1年半に渡る逃亡が始まる。

ほとんど、ロビンソンクルーソーのような装備で、冬のシベリアを踏破し、モンゴル国境の川を渡り、 ゴビ砂漠を横断する。当然、地図はなく、方向もわからないまま、砂漠を10数日放浪。
運良く餓死・渇死は間逃れたが、数人の仲間が死ぬ(本文中では死因について触れられていないが、 多分、壊血病と思われる)。
チベット山脈でも、一瞬の気の緩みから、1名がクレバスに転落。
数々の苦難を乗り越え、ついにインドに到達し、イギリス軍に遭遇、保護される。
これで助かったと思われたが、栄養状態は改善したものの、極限状態の緊張から一気に開放されてしまった反動で、 数週間錯乱状態に陥る。治療の後、心身共に回復し、故郷に帰る日が来る。
この時のこともあまり詳しくは書かれていないが、この時点で、ポーランドという国はドイツに占領されており、 この世には存在していない。結局、イギリスに住むこととなる。

実は口述筆記なのでかなりディテールの描写は省かれている。
例えば、極限の空腹の中、初めて動物をとさつする時の葛藤等がある筈だが、そのような描写は書かれていない。 また、脱走中は常に人里離れた場所を歩いているので、日にちの経過がまったくわからない。
そのような詳細が全て省略されている状態でも、生きるか死ぬかの瀬戸際の雰囲気が伝わってくる。

同じ目には会いたくないが、一生に一度ぐらい、これぐらい自分の限界ぎりぎりのところで、 何かを命がけでやってみたい気はする。

 
No. 68
2009/07/01
The Passionate State of Mind: And Other Aphorisms
Reflections on the Human Condition
魂の錬金術 ― エリック・ホッファー全アフォリズム集
作品社
Eric Hoffer
エリック・ホッファー
2003/02/05

アフォリズム集なので、『波止場日記』のように、個々の思索の背景が詳しく語られている訳ではない。
その分、少し物足りない感じはするが、紛れもなく、命を削って紡ぎ出した言葉。
とにかく、一度直接話をしてみたい(といっても無理だが)。

 


読書記録 2009
(平成21年)1月〜6月
『枕草子*砂の本』 読書記録 2010
(平成22年)1月〜6月

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三島 久典