アキサンゴ(山茱茰、サンシュユ)/ミズキ科ミズキ属

 

 今年は柿など、実のなる木が豊作で、まだまだ梢に残っているほどだ。それで、いつもは野鳥がついばんでしまうにナンテンなどの赤い木の実が、こんなに寒くなってもまだいっぱい残っている。だからサンシュユの偽果もゆっくりと観察することが出来る。

 サンシュユは中国原産で、江戸時代に薬用として朝鮮半島経由で入ってきた落葉栽培樹であったが、野鳥が種子を運んだのであろうか、この春、紹介したように、この辺、榛名山麓でも沢沿いに、ずいぶん見かける。 

春に先駆けて咲く黄色の花は人気があるが、秋に真っ赤になった実を見た人は多くはないかもしれない。きれいなので、アキサンゴ(珊瑚)といったり、サンゴバナといわれたりもする。

急激な寒波襲来でしなびてしまったが、それでも冬の陽に輝いて、灰色の冬の林を彩っている。一つとって、口にいれたが、かすかな甘酸っぱさと苦味がある。この果肉は生薬として、昔から有名で、たとえば高齢者や病後の滋養強壮に効くといった具合である。

 

2005年12月29日 榛名山麓にて

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