フキノトウ(蕗の薹)/キク科フキ属
 お隣りの陽子さんが、庭で採れたとフキノトウを両手にいっぱい持ってきてくださったので、さっそく、とんでいって撮影した。こんな寒い榛名でも南面したところでは、もう盛んに顔を出している。この淡いエメラルド色のフキノトウを見るとなにか幸せを感ずるのは私だけであろうか。確かに春の珍味のひとつで、てんぷらにする人が多いが、私はそのまま細かく刻んで味噌を少しからませて、暖かいご飯にのせて食べるのが好きだ。ほろ苦い春の香りが口中にひろがる。だから幸せを感ずるわけではない。厳しい冬を耐えてからの新しい生命、イエス・キリストの復活を思わずにはいられないからだ。
 蕗とか苳というなかなかしゃれた字をあてているが、飯泉先生によると漢名ではないという。キク科、フキ属、学名は「ペタシテス ジャポニクス」、日本のという名前がついているが、朝鮮半島や中国にも自生しているという。キク科には珍しい雌雄異株の多年草で日本中どこの山野にも生える。しばらく前に八甲田を5月のはじめに歩いたが、山麓には巨大なフキノトウが顔を出していた。これは変種のアキタブキといって、葉の直径が1.5メートル、茎が2メートルにも達する。にわか雨にこどもが頭にかぶって遊んでいるのを、テレビなどでご覧になった方も多かろう。

2004.02.
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