マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)/ヒルガオ科 サツマイモ属

 教会のプログラムのひとつに聖書のことばを入れた絵手紙を描くときがある。毎月、第四日曜日の午後、政子さんが指導してくださっている。皆さん、見事な作品を毎回、描かれるので感心させられる。私がいちばん下手である。
 絵の具などを各自で用意していただくだけで受講料などはない。どなたでも参加歓迎。毎回、ホームページにそれらの作品のひとつを載せている。
 11月7日の礼拝後、政子さんやみさ子さんたちと絵の材料を求めて、裏の野道を上っていくと咲き残りのマルバルコウソウに出会った。この辺の道端には普通に見られる花であるが、政子さんは高崎にお住まいなので初めて見ると大喜びされた。同属のサツマイモの葉をそのまま小さくしたような葉、先芽の格好などはそれにそっくりである。明るい朱色の1.5cmほどの五角形の花を次々に咲かせる。ただ、根を引き抜いても太い芋が出てくるわけではない。教会の庭の東側の土手にも生えているが、とにかく伸びてしようがないので双葉が顔を出すたびに引き抜いている1年生のつる草である。
 熱帯アメリカ原産、日本には江戸末期に観賞用として入ってきて、今は本州中部以南に帰化しているというが、ここ榛名町でも畑の縁や庭に自生している。私は実物を見たことはないが、同属でルコウソウがある。これは鳥の羽のような葉が特徴で、図鑑で見ると花の形は同じだが、色は深紅。ここに取り上げたものは、その葉がハート型でまるいので、マルバルコウソウとなった。
 ちなみにその日の収穫はイヌビユ(ヒユ科)の海老茶色の花穂、葉がビロードのように赤くなったアカザ(アカザ科)、いずれも若い葉を食べることができ、戦中戦後はよく食べた。種子が線香花火のように飛び出しているセンダングサ(キク科)、子どもころはこの種子を手裏剣のように投げ合って服にくっつけて遊んだ。陽だまりに、もう咲き始めたホトケノザ(シソ科)、シラン(ラン科)の種子がはじけたあとの枯穂、ムラサキエノコロ(イネ科)の花穂などなど。
 そして大喜びしたのが小幡家の墓地の周りの木々にぶらさがっていたカラスウリ(ウリ科)の真っ赤な実、皆、嬉々として採ってきた。
 この花は径が10cmほどにもなる白いレースのような美しい花で、創造の神のデザインはさすがと思わせる。ただ、夜になって咲くためか、見た人はいないというので、来年は写真に撮って、ご覧に入れようと思っている。


2004.11.
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